会社で働いていると上司と反りが合わないことでストレスを溜めたり、上司によってはパワハラ的な言動を繰り返していて、働くことに疲れている人もいますよね。今そんな現状を変えてくれるかもしれないAI(人工知能)上司が注目されています。
なお、現在AI(人工知能)の技術は画像を認識したり、囲碁の対局をするような専用型もしくは特化型と呼ばれるAI(人工知能)までしか開発がされていません。そのため、到達点である人間のような汎用型のAI(人工知能)はまだ誕生しておらず、本当の意味でのAI(人工知能)上司が会社に来るのはまだ先の話です。
話を戻しますが、日本では現行のAI(人工知能)上司だといえるものは、まだ当たり前にはなっていません。しかし、実は海外や日本でもこのAI(人工知能)上司が実際に会社で使われているんです。けっして未来の話ではないんです。
今回は皆さんにこのAI(人工知能)上司が日本に与える影響と、世界や日本で実際にAI(人工知能)上司が仕事を管理している実例についてお伝えしていきます。
AI(人工知能)上司が日本の職場に与える影響
実際に、もしAI(人工知能)上司が就任したら次の6つのメリットがあるでしょう。
- 一貫性があり、非常に論理的に上司として対応してくれる
- 感情的でなく、客観視して評価をしてくれる
- 指示を具体的に出してくれる
- 帰りたいときに帰ることができる
- 仕事以外のことを強制しない
- 左遷される心配がない
1については、
2については、
3については、
4については、
5については、
6については、
以上6つのメリットがAI(人工知能)上司が就任したら考えられるでしょう。これらのメリットが与える影響は今の日本的な社会から、欧米のような成果主義的な社会に舵を切るきっかけになるかもしれません。
バブル時代まで続いていたような年功序列の社会は、企業によっては未だに採用し、運用しているところもありますが、今後少子が進んでいく社会では成果主義に移行することは必然でしょう。しかし、今の日本の会社に対する考えは成果主義とは真逆です。
ですから、AI(人工知能)上司を導入することを機会にして、日本の社会を成果主義に移行してはどうでしょうか。そうすればAI上司を導入することでより生産性のある、効率的な仕事で日本社会を明るくできるでしょう。
もちろん、AI(人工知能)上司にもデメリットはあります。
例えば、
また、
さらに、
このようにメリットやデメリットもありますが、AI(人工知能)上司は間違いなく日本にも広く導入されるときが訪れるのは時間の問題でしょう。次では海外や日本で実際にAI(人工知能)上司に仕事を管理されている実例についてお伝えしていきます。
実際にAI(人工知能)上司に仕事を管理されている実例
実例としては次の3件があります。
- 中国は香港の地下鉄で導入されているMTR
- 米国のオートメーテッド・インサイツ社が開発したワードスミス
- 日本のABEJA社が開発したABEJA Platform for Retail
まず、香港の地下鉄は、2014年という今から4年も前にAI(人工知能)上司のMTRを導入しました。
計画されたスケジュールは人間の承認を持って行われますが、導入以前の無秩序な状態から秩序を持つシステムを手に入れられたようです。また、守るべき規則を踏まえた上で緊急の修繕も計画にいれることができて非常に便利。
無駄な経費も削減できるようですが、一方で現場からは反発もあったようです。もちろん、これは2014年の出来事なので現在では払拭されているでしょう。
次に、米国のワードスミスは文章執筆を行うAI(人工知能)です。
本題からそれていると感じるかもしれませんが、このワードスミスは記事の執筆だけでなく、社員の行動をチェックして管理や評価のアドバイスメールを自動で送ってくれるんです。
AP通信で使われるレベルであるので、送られてくるメールもまるで人が書いたようで説得力があり、客観的な評価からどう進めていけばいいのか目標を立てることができます。そのため、ヤフーやサムソンなどで使われています。
3つ目の日本のABEJA Platform for Retailは、店舗の情報を分析して管理してくれるAI(人工知能)上司です。
このABEJA Platform for Retailならお客様がどう店舗で行動したのか可視化し、自動的に施策を検証して、よりよい計画を提案してくれます。分析はお客様の人数から導線分析などさまざまな視点から分析。週毎にレポートを配信して、どうすればいいのかを具体的に提案してくれます。2017年には小売りなどを中心に420店舗にも導入され、あのパルコにも導入されていることからその信頼性高いものといってよいでしょう。
このように海外や日本でも実は導入されており、今やAI(人工知能)上司は現実のものとなりつつあります。もちろん、汎用型のAI(人工知能)ではないので、完全とはいえませんが間違いなく今後は当たり前になっていくでしょう。
それでは、最後により進んだAI(人工知能)上司が登場するとどんな社会になることが予想されるのかお伝えしていきます。
というのもこの分野はAI(人工知能)の方が優秀なので、そこはAI(人工知能)上司にやってもらった方がより効率的です。一方で仕事に対する新しいアイデアを提案したり、AI(人工知能)上司が提案した計画を実行することを決定したり、責任を取ることは人間にしかできないでしょう。
もちろん、汎用型のAI(人工知能)が完成したなら、できるかもしれないこともありますが、上でも書いたように責任は人間にしか取れません。むしろ、AI(人工知能)上司が責任を取れるような社会になったらそれは純粋な人間社会とはいえないですよね。
結論として、日本を含めて世界的に間違いなくAI(人工知能)上司は導入されていくのは間違いありません。そして、人間が関わらない仕事も増えていきますが、人間が関わらないといけない仕事も確実に残っていくでしょう。
ですから、もしAI(人工知能)上司ができる仕事に今ついているのなら、今の内からAI(人工知能)が苦手としているような仕事のスキルを磨くことが大切です。そうしていけばより進んだAI(人工知能)上司が登場しても仕事を失うことはなく、仕事の効率があがり社会としてもより明るいものとなっていくでしょう。
参照元
未来の働き方を考える 第26回AIが上司になったら
AIが上司のかわりに地下鉄エンジニアの勤務シフトを生成するという試み
ABEJA Insight for Retailとは
また、AI(人工知能)は処理系の仕事は得意であるので、人事の仕事などをAI(人工知能)上司に任せることで、会社としても人件費を抑えることができるでしょう。さらに、AI(人工知能)上司は人間ではないので、パワハラやセクハラなどの問題は起こしません。このような理由からAI(人工知能)上司は今日本だけでなく世界中で話題になっています。