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働かなくても暮らせるの!?シンギュラリティがもたらす未来とは

未来を見つめるイメージ

AI(人工知能)について様々なメディアで言われていますが、それと共に「シンギュラリティ」という言葉についてもよく見かけるようになりましたよね。

AI(人工知能)は、その技術によって仕事が奪われるや、AI(人工知能)が仕事をしてくれるから働かなくてもよくなるなど、様々な話を聞きます。ですから、AI(人工知能)は便利と考える方もいるでしょう。では、AI(人工知能)と一緒に出てくるシンギュラリティとはいったい何でしょうか。

そこで今回はAI(人工知能)とよくセットで語られているシンギュラリティとは何かを簡単に説明してから、それによって今後仕事にどのような変化が起こるかや、AI(人工知能)などの技術で働かずに暮らしていくことの厳しさ、その上で私達がやるべきことは何かお話しします。

そもそもシンギュラリティとは何か

シンギュラリティとはのイメージ

まずは、シンギュラリティとは何かお話ししましょう。

シンギュラリティは、AI(人工知能)の有名な研究者であるレイ・カーツワイル博士が2005年に刊行した本の中で提唱したもので、日本語では「技術的特異点」と呼ばれています。そしてこの本では、AI(人工知能)によって社会が変化していくスピードが人間の予測ではついてこれないレベルになると言われているのです。

ではどうして人間のレベルではついてこれなくなるでしょうか。

それは、AI(人工知能)が人間を超えて地球でもっとも賢い存在になり、AI(人工知能)自身が自ら自分よりも賢いAI(人工知能)を作り出していくと推測されているからです。

カーツワイル博士はこのシンギュラリティが到達するのは2045年であると結論づけています。

しかし、そもそもシンギュラリティは本当に起きるのかについては専門家の間でも意見が分かれており、近年では2045年よりも早い2029年には来るという予測もされているのです。シンギュラリティはこのように議論が広がっています。

シンギュラリティで起きる仕事への影響とは何か

AIが仕事をしているイメージ

ではシンギュラリティによって起きる私達の仕事への影響とはどんなものなのでしょうか。

まず言われているのが、現時点では仕事の8割がなくなるだろうと予測されています。

それはどういうことかというと、例えば、安いものを大量に作る工場から人がいなくなるということ。

今の時点でもこのような工場はロボットだけが稼働する工場があるのに、さらに人のいない工場はどんどん増えてきているのです。

台湾にあるとある工場では窓も全体を照らす照明がありません。故障した時に管理担当の人間がわかるように青い光はあるものの、24時間機械を稼働させ作業を続けさせるので照明のような設備は必要ないのです。そして、機械であれば一日中仕事をさせてもブラック企業にならないという点で会社側にもメリットがあります。また、生産や流通に割いていた人件費を浮かせることで生産コストを大きく下げることもできます。

ですので、工場の自動化により現在の「安い人件費を求め発展途上国でものづくりをする」という流れも変化していくことになるでしょう。

このような技術革新が進むとAI(人工知能)や機械による自動生産化などの流れについて来れた会社が生き残り、そうでない会社は淘汰されることになります。

勿論これによって失業者が増える可能性があるのはいうまでもありませんよね。

ただ、失業と一口に言っても二種類のパターンがあります。一つ目は構造的な失業、もう一つは摩擦的失業というもの。構造的な失業とは市場や産業そのものがなくなって労働者が完全に行き場を失うことです。ですからシンギュラリティによって予測されるのは後者。
この摩擦的失業とは、今の仕事がなくなり新しい仕事が生まれ、それができる人間が求められているにも関わらず適応するのに時間がかかり再就職まで時間がかかってしまうということです。

例えば、産業革命の時に馬車から自動車までの移行が10年くらいにかけて起こりました。当然馬車への需要がなくなっていくのでこれに従事してきた人達は自動車への流れに合わせていくか全く別の仕事につかざるを得ません。

シンギュラリティによって予測される仕事への影響とは、これと似たような事態が今の時代でも起きるということです。

シンギュラリティで注目されるベーシックインカムとは

ベーシックインカムのイメージ

ですから、シンギュラリティによって仕事を失う危険があるという推測に併せ、近年ではベーシックインカムという制度にも注目が集まっています。

このベーシックインカムとは、すべての人に所得保障として一定額の支給をするという制度のこと。日本語では「最低所得保障」とも呼ばれています。受給者の対象に年齢や性別、所得の有無は関係ありません。

日本ではこれまで定年を迎えた人、何らかの事情で働けない人、失業した人などに対し社会保障制度で支える仕組みが用意されていました。しかしこういった制度を利用するためにはいくつかの審査があり必要な支援を受けられなかったり受けられても十分でない場合もあります。

このことから、AI(人工知能)の普及で出てくると、予想されている多くの失業者をスピード感を持って救済するために、審査の必要ないベーシックインカムを導入したほうがいいのではないかと議論が起きているのです。

しかしベーシックインカムを導入するには課題が多く、実現できるかは怪しいと考えざるを得ないでしょう。その理由の1つとして財源の壁があげられます。

これを実際に行うとなると国や自治体で十分な財源が必要です。

仮に対象を二十歳以上に絞り込んで月7万円を支給するとします。日本の成人人口の数は2017年7月の時点で1億500万人ほど。ですから年間で必要となるのは88兆円ほどとなり、導入するために税収を上げなくてはならなくなるでしょう。

また、ベーシックインカムは最低限度の給付でしかないのでそれだけで生活するには不十分です。ですのでAI(人工知能)で失業した場合に対する本質的な解決に至るのは難しいと考えざるを得ません。

ベーシックインカムに期待せず、シンギュラリティに適応する方法とは

うまく使いこなすイメージ

前の章でベーシックインカムについて言及しそれの実現は厳しいと結論づけました。ではシンギュラリティに備え私達がやるべきこととは何でしょうか。

それは人間にできてAI(人工知能)にできない能力に磨きをかけることです。

AI(人工知能)に得意なのは与えられた問いに対し受動的に答えを出すこと。何が問題であるかを自分から見つけ、どうすれば良いかを考えることはまだ人間でないとできません。

また、シンギュラリティによって社会の変化は今と比べ物にならないくらい早くなるであろうことは前述の通りです。ですので先例に捉われず自らそれを作っていくという姿勢も求められます。

また、相手によって適切な言葉を選ぶといったコミュニケーションも人間にしかできないものなのでそれを磨いていくのも有効ですよね。

自分から問題提起をし自ら先例を作っていく、そしてコミュニケーション能力がこれからの時代に求められるスキルであり、それができる人材が求められる仕事が今後さらに必要とされていくでしょう。

 

ベーシックインカムのイメージ

今回はシンギュラリティとは何かを説明し、これによって仕事にどのような影響が出るか言及してきました。そしてベーシックインカムの議論が起きているものの実現は厳しいと結論づけ、これから私達が磨くべきスキルについてまとめてきました。

冒頭でも言及したように、AI(人工知能)の普及やシンギュラリティによって働かずに暮らすのは現状として厳しいです。そして、摩擦的失業で路頭に迷わないようにするために必要なのは、人間にできてAI(人工知能)にできないことは何かをしっかり理解し仕事でも活かしていくこと。

ですからこれからは、AI(人工知能)と人間がバランスよく仕事を分担することで、自己実現をしたりより良い社会を作れるといいですよね。

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