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AI(人工知能)がTVで活躍することで、私たちが感じる変化とは

AI(人工知能)がTVで活躍することで、私たちが感じる変化とは

朝のニュースや、夜のバラエティやドラマなどのTV番組は、一度は観たことがある人がほとんどですよね。かくいう私はTV大好きで、その昔学校から帰って来たらずっとTVばかり観ていました。(ちなみに「学校へ行こう!」「エンタの神様」が好きでした。最近では復活特番でちらほらやっていますが、なんだか懐かしい・・・)

とはいうものの、「最近のTVはありきたりでつまらない」「また同じような内容やっていてもう飽きた」という声が聞こえるのもしばしば。日々新しいネタを見つけていくのは大変そうですし、きっとTV局の人も焦っているに違いありません。

そんな中、また時代の流れというか、最近ではAI(人工知能)をTV番組に絡めようという動きがあるのです。例えばAI(人工知能)が考えた企画を実際に芸人さんがやってみる、AI(人工知能)がより面白くなるように動画を作ってくれたり、さらにAI(人工知能)がドラマや天気予報に登場するなど、その使い方はさまざま。

もちろん、「AI(人工知能)を使ったら本当にTVが面白くなるの?」と疑問を持っている方も多いはず。しかしこのTV番組で使われた試みはどれも画期的ものばかりなのです。つまりもしうまく活用されるようになれば、きっとTV番組が今よりも面白くなっているかもしれません。

それでは、今回は「AI(人工知能)がTVで使われることで、視聴者の私たちが感じるであろう変化」について、お伝えします。

AI(人工知能)が今までにない新しい企画を立てて面白くなる!

ひらめきのイメージ

AI(人工知能)はデータを分析することが得意ですよね。ということは、「もしかしてTV番組の企画を分析してデータとして読み込ませれば、面白い企画を考えてくれるかも?」と気がつく方もいるかもしれません。そうなんです、実際にそんな試みを行った番組があるのです。

フジテレビで放映されていた「AI-TV」では、AI(人工知能)がTVの企画を考えて、その企画をゆりやんレトリィバァさん、霜降り明星さんをはじめとした若手芸人が実現していました。この試みがはじまったきっかけは、番組のディレクターの石川隼さんが新しい番組でどんな企画にしようか悩んでいた時に、「AI(人工知能)ならTVの常識にとらわれない発想してくれるかもしれない」と考えたことがきっかけです。

ちなみにこの番組の司会は、なんとPepperくんなんです!いまやショッピングモールやゲームセンターなどありとあらゆるところにいますが、「AI-TV」内にいるPepperくんは、特別に番組の演出に対応できるプログラムが入っており、出演者と一緒に笑ったりしていました。PepperくんがTV番組の司会までできるだなんて、本当に多彩な才能を持っていますよね。

ではそんな画期的な「AI-TV」が具体的にどんな内容だったのか見ていきましょう。

ドライブしながら歌って、何かに夢中になる姿を伝える!

この番組の企画を考えるAI(人工知能)「AIーCDβ」は世界初のクリエイティブ・ディレクションが可能なAI(人工知能)です。もともとはCM制作のために作られたAI(人工知能)で、CMフェスティバルの過去の入賞作品やその他のCMを大量にデータとして読み込み、分析することでCMを作ることができるようになりました。ちなみにこの指示の形にはテンプレートがあって、このような形で伝えています。

【】を
【】モチーフで
【】を使い
【】なトーンで
【】で伝えろ
まえだまえだ
まえだまえだ
「モチーフで」「〜なトーンで」という感覚的な部分まで指示で伝えられるのがすごいですよね!

これまでTV番組の企画をするときには、「撮影がしやすいかどうか」「オチを決める」という常識がありました。しかしAI(人工知能)の考える企画には、そんな常識はないので撮影する人に撮っては厳しいこともありました。また、最初はまだまだ精度が低かったため、AI(人工知能)が一体何が伝えたいのだろう?と戸惑う企画もありました。

初回の放送では「若い人向けに車に乗る楽しさを伝えたい」という企画をAI(人工知能)に伝えると、

「魅了」を
「神業」モチーフで
「ワンカット」手法を用い
「投稿風」なトーンで
「感涙する映像」で伝えろ

とのこと。つまり、「車の運転に夢中になっている姿をカットなしで撮影して、Instagramの投稿のような親しみやすい感じで、視聴者と一緒に感動するような映像にしろ」ということです。結構難しそう!

※ワンカットとは:編集によってカットしない、ひとつながりで撮影する方法のこと。長回しとも言われ、カメラマンは撮影している間、ずっと取り続けなければいけません。ということは、先ほどの企画における「撮影しやすいかどうか」のルールから外れている。

そこで考えられた企画が、若手芸人が女子大学生と一緒にドライブしながらレディー・ガガの「Bad Romance」を歌うという企画でした。

まえだまえだ
まえだまえだ
なんだか車の運転よりも女子大学生の歌にびっくりした企画だったような感じがしました。果たしてAI(人工知能)が伝えたかったことってこれで伝わっているのか・・・?

とはいえ、こんなトンチンカンな企画だけじゃありません。その中で、AI(人工知能)が面白いゲームを発明したのです。次はそれをご紹介していきましょう。

新しいゲームが生まれる!

先ほどAI(人工知能)が登場する企画をご紹介しましたが、ここからはAI(人工知能)は登場しない企画を取り上げていきましょう。「AI-TV」の企画で最も有名になったのが、「アーモニーゲーム」です。

「アーモニーゲーム」は、AI(人工知能)が企画してそれを芸人さんが一緒になって考えました。このゲームのルールは以下の動画を見てみましょう。

つまり、グループの中で「あ〜担当」と「あ〜から始まる曲」を決めて、その担当が歌う「あ〜♪」から判断して決めた曲のうちから続きの歌詞を歌い、全員が揃ったらOKというゲームです。

この曲を判断するポイントは「あ〜担当の人が歌う音程」なので、歌が得意な人なら有利かもしれません。「え、そんなにそろわないものなの?」って疑問に感じる方もいるかもしれませんが、実際に人気Youtuberの「Fisher’s(フィッシャーズ)」がゲームをやっているの動画を見てみると、これが意外と揃わないんです。この難しさがSNSでも拡散されて、大人気になりました。

【大流行】アーモニーゲームやったら難しすぎて意味不明なとこで大爆笑www

とはいえ、なんだか盛り上がりそうなゲームです。ということは、もしかしたらAI(人工知能)がさらに新しいゲームを生み出して大流行になる!なんてこともあるかもしれません。

さて、AI(人工知能)が企画するだけでなくを作るだけでなく実はAI(人工知能)が番組そのものを編集してしまうこともあるかもしれません。次はその「編集」の部分でAI(人工知能)が活躍した場合の変化をご紹介しましょう。

AI(人工知能)がTVが番組を面白く編集してくれる!

TV番組制作のイメージ

例えばTV番組の「紹介VTRがあまりおもしろくない」「この番組の特定のコーナーが好きなんだけど、他のコーナーは別に見なくていいかな・・・」と感じるときはありますよね。もちろんそんなときはテレビの前から離れて一息つくことができるわ、というのはあるかもしれませんが、「早く終わらないかな」「次のコーナー観たい」というせっかちな人もいるはず。(私もこちらのタイプ)そこで、AI(人工知能)が視聴者にもわかりやすく動画を作ってくれるんです!

オープンエイト社が開発したAI(人工知能)「LeTRONC AI」は、なんと動画を自動で編集してくれます。もともと自社の動画マガジン「ルトロン」では月間1000本以上の動画を配信しており、この動画に写っているものをAI(人工知能)が分析して言語化しました。さらにその言語化したキーワードの関連度をスコアで分類することで、AI(人工知能)が自動で動画を編集することができるようになりました。

実際にRKB毎日放送が毎週水曜日の0:55~1:25に放送している「『エンタテ!区』~テレビが知らないe世界~」では、AI(人工知能)が編集した動画を放送しています。ちなみにこの番組はAI(人工知能)やロボット・Vチューバー・VR・ドローンなど、TV局がまだ知らないエンターテイメントや技術の世界を取り上げる番組なのですが、初回の放送ではAI(人工知能)が撮った写真を「Instagramに投稿して映えるかどうか」を判定したり、AI(人工知能)が植え方のでき具合を判定してくれたり、実に面白そうな内容を取り上げました。

まえだまえだ
まえだまえだ
内容だけでなく、紹介VTRなどの動画でもAI(人工知能)を取り入れているところが新しい!
※ちなみに韓国のテレビ局SBSはすでにAI(人工知能)がTV番組の映像を編集させるサービスを使っています。使い方としては動画を短く編集するにあたって、その動画のハイライトを抜き出した「クリップ型」と動画のストーリーをまとめた「要約型」の2種類があります。

これらがもしもっと使われるようになると、AI(人工知能)が動画をわかりやすく編集してくれるので、一つ一つのVTRが今よりも視聴者の私たちにわかりやすくなっているかもしれません。そうなると私たちも退屈せず、かといって早送りしたりせず楽しんで番組を見れますよね。

さて、これまでAI(人工知能)が裏方のように活躍するところをご紹介してきましたが、次からは「AI(人工知能)がTVに登場しているところ」をご紹介します。まずは朝のニュース番組での様子からみていきましょう。

AI(人工知能)が外出するときの服装を教えてくれる!

ファッションのイメージ

例えば皆さんが朝、仕事や学校へ行く前に天気予報を見て、「今日は暑くなりそうだから上着いらないかな」「今日ちょっと寒くなるかもしれないから、コートやマフラー持っていこう」とかしますよね。とはいえ、天気予報の「今日は最高気温◯℃で、最低気温は◯℃で、非常に暖かくなるでしょう」と言われてもピンと来ない人も多いはず。

まえだまえだ
まえだまえだ
特に春や秋などの季節の変わり目だと、コートのある・なしで身軽さが変わってくるので、重要ですよねぇ・・・。

そんなとき、AI(人工知能)が服のことを教えてくれたら便利かもしれません。

平日のフジテレビ系列で毎朝5:55~8:00に放送されている「めざましテレビ」では、「AI天気」という名前でAI(人工知能)による服装診断を行っています。これは渋谷に設置しているお天気カメラの画像から、コートを着ている人が何%いるのかを判定して、その結果をお知らせしてくれます。つまり、これから外に出るときに上着がいるのかどうかを教えてくれます。めっちゃ便利!それを参考にすれば、自分も上着を着るかどうかの判断ができますよね。

この画像で判定してくれるAI(人工知能)を開発したスペクティ株式会社では、今後

  • 長袖と半袖を着ている割合
  • 傘を持っている(or使っている)割合

などもお天気カメラで分析していく方針です。そうなるとコートの有無だけでなく「今日は薄着にして外に出よう」と服を決めるときの参考にしたり、傘を持っていくかどうかもAI(人工知能)教えてくれますよね。

※AI(人工知能)を使った服装診断だけでなく、実はAI(人工知能)が天気そのものを予想することもできるんです。もし知りたいという方は以下の記事を見てみましょう。

さて、次はもしかしたら皆さんも気づいているかもしれない「ドラマ」での変化について見ていきましょう。

AI(人工知能)が題材となったTVドラマが増える!

ドラマのイメージ

私もドラマ大好きで、「今季は何のドラマ見ようかな〜」「スペシャルドラマも楽しみだな〜」っていいながら観ているのですが、最近AI(人工知能)を題材にしたTVドラマも増えましたよね。そこでそのTVドラマをご紹介していきましょう。

フジテレビ系列で放送された「絶対零度 未然犯罪潜入捜査」ではAI(人工知能)による犯罪の予測システムが取り上げられています。このシステムは過去15年分の犯罪者のデータと、あらゆる個人情報・監視カメラの画像やメール・電話などのデータを分析し、事前に犯罪者を割り出すことができるのです。

私もこのドラマを見て、確かに個人情報を分析する、という点はプライバシーに関わることだし、そもそも犯罪が起きていないのに犯罪者を捕まえるというシステムは法律上問題がたくさん出てきそうだな、と感じています。また、もしAI(人工知能)が間違った判定をした場合、どこに責任があるのか、などを考えると怖いなあと感じました。

まえだまえだ
まえだまえだ
でも、その予測逮捕によって救われる命もあることは事実です。実際にテストケースで予測逮捕を導入しているケースもあるので、もしこれが導入されたらこうなるんだ・・・という現実を見せられるこのドラマはなんだか考えさせられますよね・・・。

また、日本テレビに放送されていた「家売るオンナの逆襲」の最終回では、AI(人工知能)を使って適する物件を紹介するシステムが取り上げられていました。これはAI(人工知能)によってお客さんの要望を叶えた物件をおすすめしてくれるシステムです。確かにAI(人工知能)なら、私たちの要望をすべて分析してあっている物件をおすすめしてくれくれるんじゃないかと期待してしまいます。

実際に株式会社レオパレス21が「不動産をおすすめしてくれるAI(人工知能)」として、AI(人工知能)とチャット形式でお部屋探しのサポートをしてくれるアプリを配信しています。まさにドラマで取り上げられていたシステムに近いですよね。

まえだまえだ
まえだまえだ
私も今度家探す時に使ってみようかな・・・。

※さらに似たようなシステムで、「家は賃貸がいいのか買うのがいいのか」を判定してくれるAI(人工知能)を取り上げた記事がありますので、もし家を探していて、そのシステムも興味を持たれた人はこちらも見てみましょう。

という感じに、この他にもAI(人工知能)が取り上げられたTVドラマが続々と出てきています。きっと今後もあらゆる場面ででAI(人工知能)が取り上げられていったり、あるいはAI(人工知能)だけが出るTVドラマ、なんていうのも作られるかもしれません。

 

まとめ

ということで、「AI(人工知能)がTVで活躍することで私たち視聴者が感じるであろう変化」についてお伝えしてきました。ここでどんな変化が出てくるのか、ざっと振り返ってみましょう。

  • AI(人工知能)が企画をやるようになって、面白い企画ができる
  • AI(人工知能)が視聴者にわかりやすく動画を作ってくれる
  • AI(人工知能)が服装のアドバイスをしてくれる
  • AI(人工知能)がドラマなどでどんどん登場してくる

なるほど、AI(人工知能)はただTVがで取り上げられるだけでなく、私たちに情報を届けてくれたり、実際に番組作りに参加してくれていたのです。きっとこれからもAI(人工知能)がTV番組に登場する機会が増えていくでしょう。

もちろん、AI(人工知能)がTV番組づくりに取り入れられたのはまだ最近のことなので、まだまだ試行錯誤している部分もあります。そのため、「本当に今後AI(人工知能)がTVで活躍できるのか?」「AI(人工知能)がいる番組、なんだか今ひとつ面白くないなあ」なんてこともあるかもしれません。

とはいうものの、AI(人工知能)が得意としている分野でうまいこと活かせば、視聴者の私たちにも「面白かった」「いい情報をもらった」などいい変化が起きるに違いありません。

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