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AI活用で天気情報がビジネスを変える!その未来計画をご紹介

天気予報イメージ

天気が悪い日って、外に出るのが憂鬱になりますよね。遊ぶ日でも、仕事の日でも人間は何かと天気に左右されるもの。気持ちだけならまだしも、天候の変動で売上に左右される職業の方にとったら、天気情報は、収入にも関係する大事な情報源なのではないでしょうか。

そのような中、昨今、発展のスピードを上げているAI(人工知能)と天気情報を使った、新しいサービスが進められているようです。近い未来、AI(人工知能)と天気情報の融合で、売上アップするための新しい提案をしてくれるかもしれません。

そこで今回は、AIを活用した天気ビジネスの未来計画についてお伝えします。

3〜6ヶ月先の天気予測に挑戦!AI(人工知能)と天気データの可能性

NASA台風イメージ

天気情報に欠かせないものは?ときかれたら「気象庁」と思いつく方も多いのではないでしょうか。毎日の天気情報を私たちに与えてくれる、なくてはならない存在ですよね。その天気のプロ集団「気象庁」が、気温や天気データを企業に提供し、AI(人工知能)と天気データを活かして、企業の生産性向上につなげる実験を始めたようです。

一体どのような実験が始められるのでしょうか。詳しく見ていきましょう!

ここで、その計画に手を上げたのが、日本IBM。コンピューター関連の製品やサービスで有名な会社なので、知っている方も多いはずです。日本IBMは今、AI(人工知能)とその天気データを使って、これまでの予測技術では誤差が大きかった3〜6ヶ月先までの天気を高精度に予測していく実験を行っています。

3〜6ヶ月先とは、すごいですね!そう言えば、サーフショップオーナー歴40年のベテランサーファーさんが、夏になる前の5月か6月頃。GoogleEarthと世界の気候状況をみながら、今年は日本にたくさん台風が来るな…偏西風の何やらカニやらがこうで…みたいなことを言っていたのを思い出しました。

そして、海の近くに民宿をしているおばあさんは、海を見に行かずしても、誰よりも波の状況を知っていて、「今日は波いいよー。行っておいで。」なんて言葉を言ってくれていたことも思い出しました。

そのベテランサーファーさんや民宿のおばあさんの中には、知らず知らずの間に肌で感じる天気データが蓄積されていて、何かしらの原理や共通点を見出しているのかもしれません。しかし、その情報が当たっているとしても、その情報で大きなものを動かすなんて、もちろん無理があります。

3〜6ヶ月先の天気予測を確実に活かせるものとして提供する。そのために、AI(人工知能)と天気の数値データという形のあるもので分析し、真実性の高い力ある商品として、日本IBMは開発を進め、気象データとソリューション「The Weather Company 」の提供を開始しました。第一弾として、航空業界、電力業界、メディア業界、そして天気の変動を受けやすい小売業の方を対象とした業界へ、提供を開始されています。

日本IBMの取り組み

天気データイメージ

さて、この「The Weather Company 」。一体、どのような開発がされているのか気になります。それでは、次は日本IBMの社内へと目を向けて、その取組をお伝えします。

日本IBMの本社内には、なんと気象予報施設が設置されていて、そのセンター内には気象予報士が常駐しているといいます。その本気度が伺えます。また、小さな企業であれば、なかなかここまでの規模で取り組むことはできません。

その気象予報士は、国内外の天気データを参照しながら、予測データを刷新しているということです。そのデータとAI(人工知能)による天気分析結果を確認・更新していくことで、情報の精度と鮮度を確保していっています。

人間の経験値とAI(人工知能)天気データの照らし合わせです!こうやって完成度を高めている「The Weather Company」のサービスは、単にAIを使った天気情報をお届けすることだけが目的ではありません。その分析結果を踏まえて「売上の増大・リスク低減・リソース配置の最適化・生産性向上」といった企業コンサルティングを実施するという未来計画もありました。

天気のプロ気象予報士と、ビジネス・ITのプロ日本IBMが融合することで、新たなビジネス課題対策が生まれようとしているのです。

天気予報の進化と歴史

天気ニュースイメージ

角度を変えて、天気予報の歴史を見ていきます。日本の気象観察が始まったのは1869年(明治4年)。第一歩は、三角測量という方法を使った測定からはじまりました。

三角測量
ある基線の両端にある既知の点から測定したい点への角度をそれぞれ測定することによって、その点の位置を決定する三角法および幾何学を用いた測量方法である。その点までの距離を直接測る三辺測量と対比される。既知の1辺と2か所の角度から、三角形の3番目の頂点として測定点を決定することができる。
ウィキペディア引用

それから時は過ぎ、1955 年。 アメリカの気象局でIBM704というコンピュータを導入した数値予報が始まり、その4年後の1959年。日本の気象庁にも同じくIBM704を導入し、数値予報が開始されました。

おや?この「IBM」。そうそう。調べてみるとその名の通り前述に出てきた企業の「IBM」本社アメリカのIBMが開発したコンピューターでした。なるほど!納得です。こんなに昔からIBMと天気予報には関係性がありました。

この頃の日本は、戦後から14年。敗戦でほぼ全てを失った日本にとって破格的な買い物でした。もちろん、大きな話題にもなり、「日本最初の超大型計算機」と言って、見学者が続々と押しかけたそうです。しかし、はじめのころの大型計算機スパコンは、大まかな気流を予測するのが精一杯。外れてばかりで、現場の天気予報官は全く信用せず、相手にしていなかったといいます。

しかし、研究者たちは、その後もめげずに理論と計算の改善を続けました。国を掛けた大きな買い物ですもの。そんなに簡単に諦められるはずもありません。そして、IT人間と天気人間の戦いといったようなものもあるのでしょうか。

それから時が過ぎ1987年。新型スパコンが完成し導入されました。この辺りから、スパコンの計算力は飛躍的に上がり、ほぼ正確な大気予測が可能になっていったということです。ちなみに、この天気スーパー計算機。2代目以降は全て国産で日立の制作によるもののようです。

こうやって、天気予報は日々進化し、的中率も年々進化していったのでした。

まとめ

晴れた日の鳥イメージ

さて、天気予報の進化を合わせて見ていくことで、これから勢いを増していきそうなAI(人工知能)と天気データをつかったサービスは、どうも今に始まったものではなく、どこか延長上にあったものであること。そして、これからビジネスの中へと溶け込み、新たな即戦力として可能性を秘めていることを感じていただけたのではないでしょうか。

今となっては、天気予報といえば、信頼性も高く生活の中であって当たり前、当たって当たり前の情報として馴染んでいますが、そこに行き着くまでには、多くの失敗、改善の道のりがありました。

AI(人工知能)という物体だけに目を向けると、やはり心のない”無機質”なものとして見えるところではありますが。その中身を見ていくと、そこには当たり前ですが必ず人間がいて、そしてその更に中身を見ていくと、いつも、人間臭くて泥臭い物語が見え隠れしています。

「鳥が高い位置にいたら晴れ」なんていう自然現象から天気を予測していたような先人の知恵があるように、昔から人間にとって天気情報というものは、生活において必要不可欠なものでした。それが進化し、そしてまた違った分野で進化したAI(人工知能)と組み合わさることによって、私たちの生活に新たな当たり前の情報として天気ビジネスが根付く日がすぐそこまで来ていのかもしれません。

AI(人工知能)と天気予報のコラボレーションにより、不可能だったものが可能になるビジネス事例が生まれ、そしてそこにまた新たな人間物語が生まれていくと期待したいですよね。

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