AI(人工知能)とファイナンス

AIによる株価予測がどれくらい当たるのかをプチ検証してみた

AIによる株価予測がどれくらい当たるのかをプチ検証してみた

株価の予測って専門家の人であっても外すことがありますし、株式投資を始めたばかりの素人ならなおさら難しいですよね。できればそんな素人でも参考にできる情報があれば利用したい、そんな人にお伝えしたいのがAIを使って株価を予測している日経平均株価AI予想です。

この日経平均株価AI予想は、日本の株価の指標である日経平均と為替のドル円、アメリカの株価の指標であるNYダウの予想をしているサイトです。AI(人工知能)を使って他の市場の情報や為替などのさまざまな情報を分析して、それぞれの予想を発表しています。

また、日経予想メーカーでは、今後の日経平均がどうなるのかをチャートを作成して、ユーザーと意見を交わすことができます。株式投資を始めたばかりの人ならなぜそうなるのか聞いてみてもいいでしょう。

今回はこの日経平均株価AI予想の仕組みを解説して、実際にどのくらい当たるのかをプチ検証していきます。AI(人工知能)による株価予測の実力をみていきましょう。

※そもそも、AI(人工知能)とは、人の知的な活動(話す、判断する、認識するなど)を実現する技術や研究分野を示す概念のことですが、さらに詳しく知りたい方はコチラ

日経平均株価AI予想のAI(人工知能)はどう株価を予測しているのか

株価のイメージ

AI(人工知能)を使って株価を予測している日経平均株価AI予想の仕組みと手順は次の4つです。

  1. 日経平均の特性と過去のデータを利用する仕組み
  2. それぞれの指標の相関度を計算
  3. 日経平均に及ぼす影響をAI(人工知能)が判断
  4. どのくらい上がる、もしくは下がるのか予想

まず、1の日経平均株価AI予想の仕組みは、日経平均の特性として日本の市場は海外投資家がメインプレーヤーとなっているため、海外の市場などに影響されやすくなっています。日本市場が開ける前に閉じる米国の市場が大きく値下がれば、同じように値下がったりするなどの傾向があります。

また、過去のデータからどのようなトレンドがあるのかも調べてAI(人工知能)に反映しています。テクニカル的な分析もしているということですよね。

つまり、この日経平均株価AI予想は、そうした米国や中国の市場、為替、国債、先物などの情報とトレンドについて調べて、それをAI(人工知能)の分析に組み込んで予想に活かしているんです。日本市場の傾向を利用するというのは合理的な仕組みでしょう。

では、どのような手順で分析しているのかというと、まず2のそれぞれの指標の相関度を計算します。なお、相関度とは統計学で用いられる相関係数を計算することで、2つのデータを比べたときにどのくらいの関係性があるのかを調べるものです。

少し詳しく解説すると、

この相関係数は-1〜+1の値をとり、+1に近ければ強い正の相関、わかりやすくいえば片方が上がれば同じように上がるような関係性があるいえます。また、-1なら強い負の相関(逆相関)、上の例でいえばこちらは片方がが上がれば逆に下がるような関係性があるといいます。

さらに、相関係数が0に近いときには相関がほとんどない、つまり全く関係がないと判断します。詳しい理論や計算式については割愛しますが、おおよそこのようなもの。

 

本筋に戻しますが、相関度を調べる対象は1で解説したような、日本市場に影響を与える情報などについて調べていきます。そして、3の日経平均株価AI予想のAI(人工知能)が調べた結果から、どのデータが最も株価に影響を与えるのかAI(人工知能)が判断して影響度の順位をつけていきます。

なお、この影響度の判定については日経平均株価AI予想の日経平均の予想根拠からみることができるでしょう。例えば、

9月14日の予測では日経225先物 CMEが94.5%の影響度があり、この日は一番影響していると判断されています。

このようにして影響度を踏まえた上で、最後の4で日経平均株価AI予想のAI(人工知能)はアルゴリズムから判断して、株価の予測を行います。解説したように4つの手順を踏んで最終的に、日経平均株価AI予想は株価をAI(人工知能)で予測しているんです。

日経平均株価AI予想のAI(人工知能)による株価予測が当たるのかプチ検証してみた

検証のイメージ

日経平均株価AI予想のAI(人工知能)による株価予測の仕組みは上で解説した通りですが、実際の具体的な予測は株価が上下するのかと日経平均の指数で表示しています。ですから、予測が当たったときというのは、例えば前日の終値が20000円で上がるとAI(人工知能)が株価予測するのなら、市場が閉まったときに20000円以上なら当たりになり、外れはそれ以下で外れになるのです。

なお、下がるとAI(人工知能)が株価予測したときには今の例とは全て逆になるでしょう。それでは、実際に日経平均株価AI予想のAI(人工知能)による株価予測が当たっているのかみていきます。まず、今月9月のこれまでの結果(9月14日まで)をみてみましょう。

  • 2018年9月 3勝6敗 的中率 約33.3%(9月14日まで)

数字だけみてしまうと的中率が低いと思われるかもしれませんが、あくまでも途中経過なので評価はできません。結果は10月になってから評価すべきでしょう。

次に、ここ最近の3ヶ月のデータをみていきます。(2018年9月現在)

  • 2018年8月 16勝7敗 的中率 約69.6%
  • 2018年7月 15勝6敗 的中率 約71.4%
  • 2018年6月 13勝8敗 的中率 約61.9%

3ヶ月のデータからでは最低でも6割は的中しているようですよね。7月に関しては7割を越えているのでけっこう当たっているといえるでしょう。もちろんこれは3ヶ月のデータなので、今度は年単位でみていきます。

  • 2018年 115勝60敗 的中率 約70%(1月〜8月)
  • 2017年 176勝72敗 的中率 約71%
  • 2016年 104勝51敗 的中率 約67%(5月〜12月)

やはり年単位でみても7割付近の的中率があるようです。もちろん、年数としてみるとデータが多いとはいえないですが、ある程度の結果は残しているといえるでしょう。

最後にこれまでの合計としてみたらどうなのか、みていきましょう。合計の結果は次のようです。

  • 合計 395勝189敗 的中率 約68%(2016年5月18日〜2018年9月14日まで)

年単位でみても7割付近の的中率だったので、これまでの運用結果としては約68%という結果は妥当でしょう。AI(人工知能)や人であろうと株価を予測して、100%間違いなく当たることはありえないので、この結果なら株価予測の参考にしてもよいのではないでしょうか。

なお、当然ですが、あくまでも自己責任だということを理解しながら参考にすべきです。

 

日経平均株価AI予想を見るイメージ

最後に日経平均株価AI予想のようなAI(人工知能)による株価予測をどう利用すべきなのかお伝えしていきます。

もし、今回の日経平均株価AI予想のような、AI(人工知能)による株価予測をしているアプリやサービスを利用するなら、実際の運用成績とどのような仕組みなのか理解して、参考にするべきでしょう。なぜなら、的中率が高くなければ参考にするメリットはありませんし、仕組みやAI(人工知能)のアルゴリズムによっては市場の変化によって対応できないことも考えられるからです。

過去のサブプライムローンやそれに続いたリーマンショックなどを考えると、そのようなことが今後ないとはいえず、実際に同じようなことが起これば的中率が下がることは想像できます。ですから、それらを理解してあくまでも参考としてこのAI(人工知能)による株価予測を利用すべきです。

そのように、このAI(人工知能)による株価予測を利用していけば、株式投資の初心者はもちろん、投資になれている人にもプラスになって、より資産を増やすチャンスを得られることでしょう。明るい将来のためにもよく考えながら参考にしてください。

参照元 日経平均株価 今日のAI予想

AI(人工知能)とファイナンス

コメントをどうぞ

  1. じゅん より:

    気になったので、約1年間だけ調べてみた。
    AI予想で日経平均の始値→終値で売買すると、勝率54.8%だった。
    しかし先物ミニの始値→終値で売買すると、勝率48.4%になる。
    わずかに優位性があるが、日経平均そのものを売買できないし、安定して儲けるのは難しそう。

  2. じゅん より:

    AI予想の勝率7割ですごいなと思ったが、前日の日経終値との比較なので、
    朝6時のCME終値が上がってれば買い予想、下がってれば売り予想になる。
    つまりすでに上がってるから買いが当たりやすく、すでに下がってるから売りが当たりやすい。

AIZINE(エーアイジン)

コメントをどうぞ

  1. じゅん より:

    気になったので、約1年間だけ調べてみた。
    AI予想で日経平均の始値→終値で売買すると、勝率54.8%だった。
    しかし先物ミニの始値→終値で売買すると、勝率48.4%になる。
    わずかに優位性があるが、日経平均そのものを売買できないし、安定して儲けるのは難しそう。

  2. じゅん より:

    AI予想の勝率7割ですごいなと思ったが、前日の日経終値との比較なので、
    朝6時のCME終値が上がってれば買い予想、下がってれば売り予想になる。
    つまりすでに上がってるから買いが当たりやすく、すでに下がってるから売りが当たりやすい。

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