ディープラーニングによる株価予測の精度をあげる方法

ディープラーニングで株価予測をするイメージ

ここ近年、ディープラーニングと呼ばれる機械学習を用いたAI(人工知能)の発展によって、株取引の世界ではAIによる株価予測が大変盛り上がっています。インターネットで株価予測と検索するとAIに関連する記事が何件もヒットしますよね。

AIの登場によって、2012年から2016年の期間で世界の投資銀行で働くアナリストの数は10%減少しているそうです。それだけAIと株価予測の繋がりが強くなっているということでしょう。

現在のAIによる株価予測はどの程度の精度なのでしょう。ある記事によれば5割程度、またある記事によれば9割と精度にはばらつきがあります。株の世界を知っている方には当然のことですが、株価は常にランダムに動くものなので100%予測することはできません。もしも完全に予測する方法があれば株取引自体が成り立ちませんよね。

そのようなランダムに変化する株価をAIはどのように予測するのでしょうか。現在多くのAIはディープラーニングというアルゴリズムを採用し、予測精度を上げる取り組みが進んでいます。ここからは、株価予測に使われるディープラーニングと、ディープラーニングによる株価予測の精度をあげる方法についてご説明しましょう。

株価予測につかわれるディープラーニング

株価予測のイメージ

ディープラーニングとは、我々人間など生物の脳神経細胞(ニューロン)をモデルにした”ニューラルネットワーク”の階層を深めたアルゴリズムです。ニューラルネットワーク、これは入力層、中間層(隠れ層)、出力層の3つから構成されています。人間がものを考える仕組みをイメージすると理解しやすいでしょう。

例えば目の前にりんごがあったとします。私たちはパッと見てこれはりんごだとすぐに答えを出すことができますよね。これは目で見たイメージ(入力層)から形や色などの情報を脳が知識の中から検索(中間層)して、りんごという果実である(出力層)ということが分かるからです。ディープラーニングこれと同じ処理をニューラルネットワークを使って実行しています。

このニューラルネットワークですが、分析する対象によって違うアルゴリズム、一般的には次の3つです。

  1. CNN(Convolutional Neural Network, 畳み込みニューラルネットワーク)
  2. RNN(Recurrent Neural Network,再帰型ニューラルネットワーク)
  3. LSTM(Long Short-Term Memory)

RNNとLSTMはどちらも時系列処理を得意とするアルゴリズムですが、RNNでは中間層(隠れ層)で一つ前のデータの依存性を扱うことが難しかった点を改善するために考案されたアルゴリズムがLSTMであり、株式予測に多く使われるアルゴリズムはLSTMです。

RNNとLSTM、根本的な思想はどちらも同じですがより性能がいいのがLSTMということでしょう。

ちなみに、CNNは画像などの2次元データの処理を得意としたアルゴリズムで、前に述べたりんごの例ではこれを使用するということですよね。

ここまでをまとめると、株価予測のディープラーニングはLSTMというニューラルネットワークを使い、現在の株価(入力層)に対して、ひとつ前の株価の依存性を参照して(中間層)、未来の株価を予測する(出力層)ということです。

ディープラーニングによって株価予測の精度をあげる
精度を上げるイメージ

では、このアルゴリズムを使ってディープラーニングによる株価予測の精度を上げるにはどうすればいいのでしょうか。それにはニューラルネットワークの中間層(隠れ層)で扱うデータを増やすことが効果的でしょう。

たとえば、基礎データとして「日付、始値、高値、安値、終値、出来高、調整後終値」といった日経平均の過去のデータを使用します。これにより過去の日経平均株価の推移の依存性を参照して株価を予測することができますよね。

しかし、これだけでは過去の推移の傾向だけを見て未来を予測するに過ぎません。

株価の変動には石油価格であったり、円やドルの相場などの様々な指標、またはニュースやツイッターなどのSNSで流れてくる情報などが影響します。

このようなたくさんのデータ(ビッグデータ)を取り込んで株価予測を行うことで、予測精度は大幅にあげられるでしょう。

ただ、このようなビッグデータを扱うためには膨大な計算力が必要となります。昔はスーパーコンピュータのようなインフラが必要でしたが、現在はCPUの数倍から数百倍の計算処理性能をもつGPUの登場により、スーパーコンピュータ並みのビッグデータの計算処理が可能です。これを利用することで株価予測精度をあげることができるでしょう。

株価予測のAI(人工知能)を使う未来を待ち望むイメージ

今回、ディープラーニングによって株価予測の精度を上げる方法を紹介しましたが、ニューラルネットワークにビッグデータを使用するディープラーニングは研究開発によってますます発展しています。ニューラルネットワークは人間がモノを考える仕組みを使うアルゴリズムですが、AIがビッグデータを扱って様々な指標と株価の変動の関連性を探ることで人間では分からない法則性を発見出来るかもしれませんよね。

有名な囲碁のAI「AlphaGo」。囲碁のトップ棋士に勝ったのも人間が理解できない法則性を見つけたからでしょう。これから多くの金融関連企業が研究開発に取り組んでいる株価予測のAIが発展していけば、私たちはより精度の高い株価予測を利用できるようになるでしょう。そんな、精度の高い株価予測のAI(人工知能)を使う未来が待ち遠しいですよね。

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そねあす
AIZINE編集部のそねあすです。記事の編集を担当しています!

もともとデザインやHTML、CSSと仲良くしていたつもりがあれよあれよと編集の世界に。AI(人工知能)は作れないけど興味深々なんでまずはSiriを使いこなしてみようと模索中です。

編集初心者が、自動運転やAI家電、AI(人工知能)を使った未来まで 日々変化していくAI(人工知能)のニュースをお届けします!