毎日の生活や仕事、趣味などを営む中で「どうも時間が足りない」とか「思ったほど捗らない」とか「無駄な待ち時間が多い」とか感じること、ありますよね。それを解消するには、綿密な計画を立てて時間を効率良く使う必要がありますが、計画を作るのに時間を掛けていたのでは本末転倒になってしまいます。
そういう個人のスケジュール管理を自動化してくれるソフトが、秘書アプリ「たすくま」。
「たすくま」は「タスクシュート」と呼ばれる秘書アプリの1つです。タスクシュートというのは「毎日やったことを時間付きで記録して、その記録を翌日以降に役立てる」という仕組みの秘書アプリです。行動記録を残してそれを次回に生かすという発想です。
ここでは、簡単で便利、すぐ使えて長続きすると評判の「たすくま」を御紹介しましょう。
タスクシュート「たすくま」はどんな秘書アプリか
「たすくま」を含むタスクシュートという秘書アプリは、日本で誕生しました。ブログ「シゴタノ!」の主宰者である大橋悦夫さんが開発したTaskChuteがルーツ。この秘書アプリは、WindowsのPC用でしたが、それをiPhoneに移植したものが「たすくま」です。そして2018年3月、Apple Watchに対応しました。
タスクシュートと他の多くの秘書アプリとの最大の違いは、「やること」ではなくて「やったこと」リストにすることです。
私たちの生活や仕事は、同じことの繰り返しが意外に多いものです。そのため「今日やること」のリストを作るには「昨日までにやったこと」のリストの中から選んで優先順位を付けるだけで、人によっては大半が完成します。
タスクシュート「たすくま」では、この「やること」の1つ1つを「タスク」と呼びますが、この秘書アプリを使えば、タスクを選び出すことができます。既にやったことですから、前回までの記録から、タスク毎の見積もり時間もわかります。並び替えも簡単にできます。
リピートタスク・リストの自動作成
生活や仕事で毎日必ずやることを「たすくま」では、「リピートタスク」と呼びます。
この秘書アプリは、リピートタスクのリストを自動で作成してくれます。一日の中でリピートタスクの占める割合はもちろん人によって違いますが、平均的には6割りくらいがリピートタスクだとも言われます。
つまり、この秘書アプリを使えば、一日のタスクリストの半分以上は自動で作成され、残りを自分で作ればリストが完成するのです。ずいぶん楽ですよね。リストができたら実行するだけです。
タスクの合計見積もり時間がすぐ判る
さて、やるべきことややりたいことを全てタスクリストに書き出したら、優先順位を付けて並べ替え、できるものから順番にやっていきます。秘書アプリ「たすくま」は、タスクリストに書き出しているタスクを見積もり時間通りこなしたら、何時に仕事が終わるのかを自動で計算し、予定終了時刻を常に教えてくれます。
残り時間で何ができるのかもすぐにわかりますから、無駄な待ち時間を減らして効率を上げることもできるわけです。また、空いた時間で「今のうちにこれとこれをやっておこう」というモチベーションのアップにも繋がります。緊急性のない仕事を溜め込んで、後で困ったことになる、なんていう事態も減らせそうです。
毎日のやることを管理し、次に何をすれば良いのか教えてくれる、まさに秘書アプリです。しかし、欠点が全くないわけではありません。
「改善できること」がわかる
タスクシュート「たすくま」は素晴らしい秘書アプリですが、良いことずくめ、というわけにはいきません。
また、
これも前向きに考えて「一番忙しい時間帯がわかる」というくらいのポジティブシンキングになれば、秘書アプリに入力するくらいの心の余裕が出るかも知れません。
そして、秘書アプリにこういう記録の蓄積があると、記録を元にして「改善できること」に気付きます。忙しい時間帯がわかれば、そこに力を集中できるようにスケジュールを調整することができるでしょう。
あるいは、「帰宅後、料理をするのも辛いほど疲れきり、外食で済ますのは木曜日に多い」なんてことがわかるかも知れません。そうすると予め「木曜日の分の食材は買わない」という判断ができたりします。
「たすくま」のような秘書アプリは、忙しい人のスケジュールを管理するものとして活用されています。もちろん、それで大変に効果があるのですが、他にも利用すると便利な人たちがいるかも知れません。
例えば、高齢者です。認知症まで行かなくても、物忘れが激しくて困っている、というお年寄りには非常に便利です。視力の問題がありますから、Apple Watchは無理かも知れませんが、屋内を付いて歩く、大きい画面の付いたペットロボット型の端末で使用できれば、きっと助けになるでしょう。
秘書アプリを自分に使うだけでなく、お母さんが赤ちゃんの行動を記録する、飼い主がペットのすることを記録する、という使い方だってできるかも知れません。
秘書アプリに限らず、デジタル情報機器は、お年寄りや障害者、他にも、意外な人たちの役に立つに違いないのです。
参照元 Taskuma