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今後の会社経営に不可欠!ビジネスインテリジェンスツールがすごい

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ビジネスでインターネットの利用が当たり前なり、それにともなって企業が処理するデータ量は増加し迅速な意思決定も求められ始め、以前にも増してビジネスインテリジェンスの利用が重要になってきましたよね。

ビジネスインテリジェンスとは、企業内にあるデータを活用して経営戦略の意思決定を支援する技術であり、一般的にこの技術を使ったコンピュータシステムのことを指しています。

現在さまざまな企業でデータの活用は課題であり、その解決策の一つなのがビジネスインテリジェンスです。

各企業には長年に渡り有効活用されないまま蓄積されたデータや、日々のビジネス活動で集まってくるデータがあります。

そして現代ではこれらのデータをどう活用するかが、経営戦略を成功させるカギとなっているのです。

では実際のビジネスインテリジェンスとはどのようなシステムなのか、そしてビジネスインテリジェンスを実行できるビジネスインテリジェンスツールについてお伝えしましょう。

ビジネスインテリジェンスとは何なのか、解説しましょう︕

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ビジネスインテリジェンスでは、データを「収集」→「分析」→「可視化」の順に処理を行い、この結果を社内で共有し有効に活用していきます。

これまでほとんどの企業ではデータを単に記録しておくだけか慣例的に報告するだけで、活用されることはほぼなく、ビジネスインテリジェンスで活⽤する場合も経営陣だけが利用していました。

しかし近年になって、ICTなどのデジタル技術の進化と普及にともない、ひとつの企業に集まるデータ量の増加と問題や課題への迅速な対応が求められるようになったので、現場単位の速い意思決定が必要になってきたのです。

そこでビジネスインテリジェンスがこれからのビジネスにマッチしたシステムとして、徐々に普及が広がる様子を見せ始めています。

企業内でビジネスインテリジェンスを利用すればデータの分析結果から現在の状況が分かり、それが根拠になって経営陣や部署ごとで的確な意思決定が可能に。
例えば、企業の人事や経営状況、顧客管理、商品管理などで現在の状況がひと目で把握できるようになり、そこから問題や課題も浮き彫りになるので、早めの対応策や戦略のための具体策を模索しやすくなるのです。そして売上の利益分析、顧客ニーズの抽出なども行えるので、後々の売上・利益の向上へとつなげられます。

ビジネスインテリジェンスがなぜAI(⼈⼯知能)と関連があるのか︖

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前章で紹介したビジネスインテリジェンスのデータ処理手順を見てピンときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ビジネスインテリジェンスのデータ処理はAI(人工知能)とよく似ていますよね。

AI(人工知能)は集められたデータを「分析・学習」→「予測」を行います。

この両者を比べるとどちらもデータを分析して、そのデータを分かりやすくするまでは同じ。そして似ている両者が手を組むとビジネスインテリジェンスが進化したシステムに変わります。

ビジネスインテリジェンスツールとAI(人工知能)の連携

現在さまざまな分野でAI(人工知能)が取り入れ始められ、ビジネスインテリジェンスツールにもAI(人工知能)を搭載したツールが登場し始めています。

計算処理が速くてミスなく正確な答えを算出し、過去のデータから的確な未来予測を行うのがAI(人工知能)の特徴です。

これはとても魅力がある能力でビジネスインテリジェンスにAI(人工知能)をプラスすると相乗効果が生まれ、精度が高い分析結果が得られてAI(人工知能)の出した予測をヒントにして実現性の高い意思決定が可能になっています。

すでにビジネスインテリジェンスにとってAI(人工知能)はパートナーと言っていい存在になっており、この先もデジタル技術が進化していけば、もっと親密さを増した関係となるのでビジネスインテリジェンスツールの性能が向上していくでしょう。

ビジネスインテリジェンスツールができること・できないこと

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ビジネスインテリジェンスツールは時代に合わせた企業ニーズに応えるため進化してきました。そして現在は利便性と効率のよい多機能なツールに進化をとげています。

ではここでビジネスインテリジェンスツールにできることである代表的な機能とできないことについて紹介していきましょう。

ビジネスインテリジェンスツールに備わっている代表的な機能

レポーティング

レポーティングはその名から分かるようにレポートを作成する機能です。

社内のデータを収集し分析した結果や、会議に必要な資料をレポートにして作成します。
例えば販売管理システムのデータだと、顧客別売上、商品別売上、前期比、前年度比、目標管理、予実管理などのデータを分析してレポートにまとめて出力。そしてKPI(重要業務評価指数)のチェックや問題が起きた場合に早期発見、早期対応が可能です。
またレポーティングをうまく利⽤すれば会議資料の作成時間を⼤幅に短縮できる効果も得られます。

ダッシュボード

ダッシュボードでは「レポート」の他、「OLAP分析」「データマイニング」の結果を一箇所にまとめて社内で共有し閲覧ができるようにします。

ダッシュボードのいちばんの特徴は、分析結果を⼀覧表やグラフ化して分かりやすく表示しデータの可視化を行うことです。

この機能で起きた問題や課題が分かりやすくなり、一つの画面で複数の結果を見比べられるので原因究明に役立てられます。

OLAP分析

経営では問題が起きるとその問題点を分析し修正するための意思決定を行わなければなりません。

OLAP分析とは 「Online Analytical Processing(オンライン分析処理)」のことで、データをさまざまな⾓度から分析して問題点を見つけ出し、その原因に迫ります。

この機能のおかげでこれまで気づかなかった課題や問題を発見でき改善と解決につなげられます。

データマイニング

データは分析するとそのデータの傾向や関係性が見えてきます。

そして「マイニング(掘り出す)」の名の通りデータマイニングは複雑な分析方法を用いて分析したデータの中から、表面からは分からない規則性や相関関係を掘り下げて見つけ出す機能です。

こうしてデータマイニングから得られたことは改善や解決方法の模索だけでなく、新たな発見にもつなげることができます。

プランニングとシュミレーション

プランニングとシュミレーションは、企業の予算編成などで事前にシュミレーションを行い計画できるようにする機能。

予算など計画を立てるためにはその根拠が必要になります。

その際に過去の実績データからシュミレーションで未来予測をすることで、根拠のある予算編成を行えて実現性が高いプランニングができます。

ビジネスインテリジェンスツールのできないこと

さまざまなメーカーからビジネスインテリジェンスツールがサービス提供されています。

そしてどのツールにも共通しているのが「最終的な意思決定は人間が行う」ということです。

通常ビジネスインテリジェンスツールはデータを分析しその結果を提示するまでが役割で、そこから先の判断は人間が行います。

近年はAI(人工知能)を搭載したツールも登場していますが、そのAI(人工知能)の役割も人間が最適な意思決定をしやすいようにヒントを提示してくれるまでです。AI(人工知能)は過去のデータを分析して的確な未来予測を出すことができますが、経営の前途を左右する意思決定のような難しい判断をAI(人工知能)に委ねるわけにはいかないので人間が行わなければなりません。

しかしこれからのビジネスインテリジェンスにAI(人工知能)は必要な能力になっています。

これからAI(人工知能)が現在以上に進化しビジネスインテリジェンスツールの中で機能する範囲を広げて行けば自動化がもっと進み、これまで以上に利便性と効率の良いツールになっていくでしょう。

ビジネスインテリジェンスツールのメリット・デメリット

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ここまで、ビジネスインテリジェンスツールについてお話してきましたが、ビジネスインテリジェンスツールの導入は「まだこれから」という企業もいらっしゃるのではないでしょうか。

ビジネスインテリジェンスツールの導入は企業にとって強い戦力が味方になるのと同じです。

しかしデメリットもあり、ビジネスインテリジェンスツールのメリットを十分に引き出すためにはデメリットも知っておく必要があります。

そこで導入前に知っていただきたいビジネスインテリジェンスツールのメリットとデメリットを紹介しましょう。

ビジネスインテリジェンスツールのメリット

ビジネスインテリジェンスツールの導入で大きく次の4つのメリットが得られます。

企業内に散在しているデータを集めて分析・活用できる

各企業にはこれまでに蓄積されたデータが各部署に点在しており、そのほとんどのデータが活用されることなく眠っています。

通常これらのデータをまとめて分析するには複数の作業が必要ですが、ビジネスインテリジェンスツールを使用すれば容易にこれらのデータを一箇所に集めて分析でき、その結果を迅速に経営の意思決定へ反映させられます。

データの集計と分析を行う⼿間と時間を⼤幅に短縮できる

これまでExcelなどを使いデータの集計・分析を行うと複雑な作業とそのなりの時間を要していました。

しかしビジネスインテリジェンスツールはこれらの作業を自動で行うので⼿間と時間の⼤幅な削減を実現します。そしてOLAP分析やデータマイニングの多彩な方法で、精度の高い分析結果を短時間で⼊⼿できるようになります。

可視化することで各部署の現状把握が簡単になる

データの分析結果はただ数値だけを見ても分かりにくいですよね。

ビジネスインテリジェンスツールでは誰でも見て分かりやすいように可視化のため、データの分析結果を表やグラフで表示します。

そしてデータは常に最新なのでリアルタイムで現状を把握できます。

問題や課題を早期発⾒できるため、迅速な対応が取りやすくなる

ビジネスインテリジェンスツールは分析中に人間では気づかない異変を検知することがあり、算出した分析結果からそれまで隠れていたその企業の問題や課題を発見することがあります。そしてその問題や課題はまだ表面化する前の早期に発見できるのでスピーディーな解決につなげられます。

ビジネスインテリジェンスツールのデメリット

ビジネスインテリジェンスツールを導入すればお伝えしたようなメリットが得られます。

しかし導入から運用を始めるまでにはビジネスインテリジェンスツールについて事前に十分な下調べや準備を整えておく必要があります。

そしてそのために次にお伝えする2つのデメリットを知り備えておきましょう。

運用を始めるまでの導⼊が難しい

まずビジネスインテリジェンスツールの導入は難しいということを知っておいてください。

ビジネスインテリジェンスツールには選ぶための基準が分かりづらいという特徴があります。

そのため自社にはどのツールを選択すればよいのか迷う場合も多く、選択を誤ると運用を始めても思うような結果が得られず失敗に終わってしまいます。

そしてビジネスインテリジェンスツールの初期設定は煩雑で非常に手間がかかる作業です。

またメーカーによってツールの使いやすさに違いがあるので、使いにくいツールだとかえって作業効率が悪くなります。

このように検討段階から運用開始までの準備が十分でないと、せっかく導入しても失敗につながってしまうので万全の体制を整えて導入しましょう。

コストがかかる

二つ目のデメリットはコストです。

ビジネスインテリジェンスツールの利用にはサービスの提供方法とライセンスの違いで費用が変わってきます。

サービスの提供方法にはオンプレミス型*1とクラウド型*2があります。

オンプレミス型だと長期的に見てコスト減が期待でき、クラウド型であれば導入費用の傾向が低価格です。

そしてライセンスにはユーザーライセンス型*3とサーバーライセンス型*4があり、ユーザーライセンス型は社内で利用するユーザー数が少ないと低価格になってサーバーライセンス型は定額料金で利用できます。

しかしメーカーや利用状況の違いで費用に幅が出ます。

そのため導入前には利用する目的や必要な機能の確認となどをしっかりと設定しておきましょう。

もし曖昧であった場合は必要のない機能を導入してしまったり、その反対に必要な機能がなくて追加することになったりと当初の予定よりも大幅にコストがかかってしまう場合もありえます。

*1 オンプレミス型…企業内でサーバーの設置やネットワークを構築して自社運用すること。
*2 クラウド型…サービスをインターネット経由で利用すること。
*3ユーザーライセンス型…一つの1ライセンスで一人の使用が許可されている。
*4サーバーライセンス型…一つの1ライセンスで利用できる人数が決まっている。

以上、4つのメリット、2つのデメリットを紹介しました。

メリットについては業務の効率化と将来的に経営の進展が期待できます。

そしてデメリットについては導入前の入念な準備を整えて導入すれば心配することもなくなり、メリットも十分に引き出せてビジネスインテリジェンスツールの運用を成功させられるでしょう。

おすすめのビジネスインテリジェンスツール

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ここまでビジネスインテリジェンスツールのできること・できないこと、そしてメリット・デメリットについて紹介してきました。

では実際に企業でどのようなビジネスインテリジェンスツールが利用されているのか、これまで企業への導入実績が多い2社のツールを紹介します。

Tableau

Tableau(タブロー、以降カナ表記)は全世界で35,000社以上の導⼊実績を誇りっており、その強みは使いやすさと見やすさです。

Tableauはデータ構造や表計算ソフトに関する知識が必要なく、誰でも使いやすくするためにドラッグ&ドロップなど直感的な操作が行えて、データはグラフや表など多彩な⽅法で分かりやすく表示されます。

現在タブローからは次の通りに5つの主要ツールが提供されています。

  • Tableau Desktop・・・ドラッグ&ドロップの簡単な操作でビジュアル分析を行う。
  • Tableau Server・・・Tableau Desktopで作成したレポートとダッシュボードを自社のサーバーで共有します。
  • Tableau Online・・・Tableau Desktopで作成したレポートとダッシュボードをクラウドで共有します。
  • Tableau Mobile・・・Tableau ServerとOnlineに接続してレポートとダッシュボードを共有、閲覧できます。
  • Tableau Prep・・・分析の前にデータを準備するためのツールです。

この他にユーザーのニーズに応えるTableau Creator、Tableau Explore、Tableau Viewerのライセンスプログラムが用意されています。

そして最新バージョンにはAI(人工知能)が搭載された「データの説明を見る」機能が搭載され、データに予想外の変化が出たらその説明を提供してくれるのでその対応策を探るのも容易。

このようにさまざまな企業に応えるツールをそろえたTableauは三菱航空エンジンや資生堂などの大手企業でも導入されています。

そしてこの他の費用や詳細な内容については公式サイトをご覧ください。

Tableau

Yellowfin

Yellowfin(イエローフィン、以降カナ表記)は世界で27,000社以上に導⼊されており、現在ドコモやホンダなどの大手企業でも利用されています。

そして次の5つがイエローフィンからサービス提供されているツールです。

  • シグナル・・・ダッシュボードで見逃したインサイト(未知の購買意欲)を⾃動で見つけ出し分析します。
  • データストーリー・・・データから得られたことを分かりやすくストーリーを作成して共有し組織的理解を可能にします。
  • ダッシュボード・・・AI(人工知能)対応のダッシュボードで、何がなぜ変化したのかを把握できます。
  • データディスカバリー・・・データを分析してインサイトを見つけ出し、次のアクションにつながる情報を表示します。
  • データ準備・・・分析のためにデータを調整して準備します。

これらのツールはまとめてスウィート(パッケージ)で提供されていますが、必要なツールを選択して個別利用も可能です。

イエローフィンにはAI(人工知能)が搭載されており、タブローのようにデータの変化を見つけ出し「なぜそうなったのか」を導き出してくれます。また最新バージョンではAI(人工知能)が搭載されたモバイルアプリが登場し、時間や場所を問わずモバイル端末からも対応できるようになりました。

そして費用については問い合わせが必要なので、この他の詳細も含めて公式サイトをご覧ください。

Yellowfin

 

BIツールを使っている人のイメージ

これまで各企業はビジネス活動で得たデータをほとんど活用することなく蓄積しておくだけでした。

しかしインターネットの普及にともなってWebを利用したビジネスが当たり前の時代になり、データの活用が重要になってきたのです。

ビッグデータの活用のように収集されたデータを分析すれば、顧客ニーズや社内にある問題や課題を知ることができ、その後の対応も取りやすくなります。

そして企業のデータ活用をアシストするシステムとして存在感を増してきたのがビジネスインテリジェンスツール。

ビジネスインテリジェンスツールは社内にこれまで蓄積されたままのデータ、日々集まってくるデータを一箇所に集めて自動分析を行い、その分析結果からリアルタイムで現状を把握できます。

そしてその結果は端末を通じて社内で共有できるので経営陣だけでなく、現場単位での迅速な意思決定が可能です。

またタブローやイエローフィンのようにAI(人工知能)が搭載されたツールも登場しているので、分析結果だけでなく問題や課題の解決策と経営戦略の意思決定をするためのヒントをAI(人工知能)が提示してくれます。

今後もっとICTが向上しIotとAI(人工知能)の普及も進めば、それにともない処理するデータ量も増えていくので、なおいっそうビジネスインテリジェンスツールの必要性が増していはず。

しかしビジネスインテリジェンスツールの導入には十分な下調べと準備が必要です。

そして上手く運用できればビジネスインテリジェンスツールが各企業の経営を成功に導いてくれるでしょう。

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