AI(人工知能)が発達することで人間が行う仕事が自動化され、失業する人が出るであろう、とオックスフォード大学の准教授が発表し、話題になりました。そうなると近い将来、今まで自分が誇りを持って取り組んでいた仕事がAI(人工知能)によって奪われ、ついには失業に追い込まれてしまうのかも…そんなことを想像すると、ぞっとしますよね。
最近では、AI(人工知能)が発達したために人が仕事を失うことを、「AI(人工知能)失業」と呼んでいます。AI(人工知能)が本格的に間の社会に入り込んできても、彼らに仕事を奪われないように、私たちが今からできることを知っておきたいところです。
そこで、AI(人工知能)失業をしないために身につけておくべき、3つのことをお伝えしましょう。
AI(人工知能)が得意なことを知ろう
人間がAI(人工知能)と同じ土俵で戦っても消耗するだけですから、この「AI(人工知能)失業」から免れるためにはまず、AI(人工知能)が得意なことと苦手なことを知っておく必要がありますよね。
ではまず、AI(人工知能)が得意なこととはどんなことがあるのかを見ていきましょう。
休憩いらずでずっと働くことができる
AI(人工知能)は、食事休憩も睡眠も必要としないので、24時間365日、電力さえあれば文句も言わずに働き続けます。こればかりは、人間には決してまねのできないことです。
また、過度に働くことで集中力が低下することもありませんし、うっかり寝てしまうこともないので、安心して運転などを任せることができます。
データのインプットと分析
AI(人工知能)は、データのインプットが人間より得意で、また一度インプットしたことを忘れてしまうことはありません。例えば、コンビニ全店舗の売り上げをインプットすれば、それを元に悪天候のときに売れるものをすぐに分析できます。これも、人間にはまねができないことですよね。
過去のデータを元にした解析
AI(人工知能)は一度インプットしたデータを利用し、解析することが得意です。例えば、ある地点にどのくらいの雨量があった場合に河川が氾濫するかが知りたい場合、氾濫したときの雨量データを持ち出し、瞬時に危険度を示すことができます。
もちろん人間でもこういった解析は可能ですが、どちらかと言うと、「長年のカン」に頼りがちです。また「長年のカン」はその人にしか扱えないため、あたり外れが大きいうえに、非常に効率の悪いものとなってしまいます。
このようにAI(人工知能)は、膨大なデータを扱い、それを解析することを得意としています。どれだけ働かせてもパフォーマンスが落ちることがなく、また扱いさえ理解すれば、誰にでも扱えるというのが大きな利点です。
次項では反対に、AI(人工知能)が苦手なことは何かを見ていきましょう。
AI(人工知能)が苦手なことを知ろう
芸術やスポーツなど人を感動させること
人は歌を聴いてに涙し、スポーツする姿を見て感動します。たとえAI(人工知能)が少しも音を外さずに歌ったとしても、やはり生身の人間が歌うステージにはかないません。スポーツも同様で、正確なショットを打ち出す卓球マシンより、汗を光らせコートを走る人間に、人は思いをはせますよね。
つまり作詞作曲、小説、戯曲、絵画、歌や踊り、スポーツなど人間の生身の身体や感情・感覚を使うことは、AI(人工知能)が苦手とする分野の一つです。
パソコン内で完結しないこと
パソコン内で完結することはAI(人工知能)が得意としますが、そうでないものは、うまくいきません。
たとえば従業員のICカードデータから勤怠を確認し、それを元に給与を計算、銀行ネットワークから給与を振り込むというのは、パソコン内で完結できますのでAI(人工知能)が得意とする分野です。
しかし、その勤怠データや従業員の様子を元に、休みが多い従業員に聞き取りをし、必要ならカウンセリングをおこなうといった柔軟な対応や判断をすることは、AI(人工知能)は苦手なのです。
一つ一つに異なった対応をすること
人には人の数だけ性格があり、かけてほしい言葉が違うので、心理カウンセラーや占い師は、一人ひとりに対し、異なった対応をしますよね。また、大衆食堂のおかみも、常連の顔を見て、かける言葉を変えています。いつもと違った顔色なら、体調を気に掛ける言葉をかけ、お客さんからの支持を得ています。そういった、画一的ではない対応は、AI(人工知能)が苦手なのです。
以上のようなAI(人工知能)が得意なこと、苦手なことを踏まえたうえで、AI(人工知能)時代に失業しないためには、どのようなスキルを身につけておくべきなのかを次項で詳しく見ていきましょう。
AI(人工知能)失業しないために、身につけておきたい3つはこれ!
クリエイティブな感覚を磨こう
もしあなたが芸術方面に秀でているなら、それを伸ばすのが手っ取り早い方法です。AI(人工知能)は、恐ろしい速さで進化していますが、絵を描く、映画を撮る、舞台で踊る、どれをとってみても、あなたが死ぬまでにはAI(人工知能)が追いつくことはありません。
またクリエイティブな感覚は、特別な人にのみ宿るわけではなく、誰しもが持っているものなのです。絵や歌をなりわいとしていなくても、例えば接客業の人にもいつの間にか身についています。
つまりAI(人工知能)が得意なこと、苦手なことを知り、自分の仕事内容のうち、どれが置き換え可能かを考えながら創造的に仕事をしていれば、AI(人工知能)時代になったとしても、あなたは必要とされ、失業することはないはずです。
オリジナリティがある技術・技能を向上させよう
技術や技能と言ってもさまざまなものがありますよね。例えば薬剤師が身につける薬剤の知識、行政書士が身につける文書のフォーマット、こういった技能ものはAI(人工知能)に置き換え可能になると考えられています。単に知識の量で言えば、私たちは圧倒的にコンピューターにはかなわないからです。
しかし薬剤師は、薬剤の知識さえあればいいのでしょうか。知識だけではなく、患者の状態をヒアリングし、的確なアドバイスをおこなうことも必要ですよね。この点は、AI(人工知能)には置き換えが難しいのですでしょう。
また、AI(人工知能)を使う側になる技能を身につけるのも、いい方法です。AI(人工知能)は自然に生まれるのではなく、人間がシステムを構築し、基礎となるデータをインプットすることで生まれるため、AI(人工知能)が発達した時代なら、その技術は重宝されることは間違いありません。
ただ食いっぱぐれないために知識を付けて資格を得るのではなく、その先にある、あなたにしかできないオリジナリティを磨くことが、「AI(人工知能)失業」を免れることに必要です。
人とのつながりを意識しよう
AI(人工知能)がどれだけ優秀で、誰にでも使える身近なものになったとしても、やはり人のつながりは大切なものです。人の社会は人が作るものであり、人が人の温もりを求めるのは本能と言えます。
すでに「個の時代」と言われ、人とのつながりが希薄になりがちです。しかしやはりどれだけAI(人工知能)が優秀だったとしても、完璧な結果よりも、人の織りなす温かみを求めることはなくなりませんよね。
普段から人と人のつながりを意識し、それを大切にすることで、AI(人工知能)失業時代を乗り切りましょう。
さて今回は、AI(人工知能)失業しないために私たちが身につけておくべき3つのことをお伝えしてきました。それは、
- クリエイティブな感覚
- オリジナリティがある技術・技能
- 人とのつながり
です。
どれも特別なものではなく、私たちにすでに備わっているものばかりですが、それを意識して伸ばしていかなければ、AI(人工知能)に取って代わられてしまいます。
また、付け焼刃の知識では、AI(人工知能)にかないません。「AI(人工知能)失業」しないために必要なことは、AI(人工知能)の得意なこと、苦手なことを知り、普段から意識して仕事や勉強に取り組むことです。目先の利益や近道に振り回されずしっかりと知識や経験を身につけ、自分の中に太い柱を育てましょう。
そうすることで、たとえAI(人工知能)全盛の時代が来たとしても、あなたはきっと求められ頼られる存在となるに違いありません!
コメントをどうぞ