AI(人工知能)とファイナンス

人気上昇中のAI投信で、楽して資産を殖やせるか徹底調べ!

資産のイメージ

資産を殖やしたいけれど、中々難しいこの頃、AI投信を使えば簡単に資産形成が出来ると知ったら驚きますよね。2017年2月に運用を始めた「野村グローバルAI関連株式ファンド」はあまりの人気ぶりに、一時的に新規買い付けを停止したこともあります。

確かに近頃AIは注目を浴び、医療や株式など様々な分野での応用が期待されています。そして現に多くの成果も確認出来るので、その可能性を見込めば、AI関連会社への投信を選ぶことは妥当でしょう。

けれども、儲け話は疑ってかかるべしという教訓があるように、いくらAI投信が確実な儲けになるからといって、何も調べずに完全に信頼することは難しいです。そこで今日は、AI投信で本当に楽して資産を殖やせるかどうか、徹底的に調べてみましょう。

高い信託報酬料

私たちはどんな形であれ、自分の資産を投信に回した時、ついその額の上り下がりだけを気にしてしまいます。けれども忘れてはいけないのが、投信をしている時に定期的に発生する信託報酬料の存在です。

その中で特にAI投信の信託報酬料が高いのは知っていたでしょうか。具体的な例を見てみましょう。

日経平均株価に連動した値動きを目指すインデックスファンドの信託報酬は、安いもので年率は約0.2%です。

それに対して

AI投信で著名な、「netWINゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドAコース」の信託報酬は、年率で2.052%になります。
ということはAI投信で幾らか儲けが出たとしても、その中から高額な信託報酬料が引かれるというわけです。

また他の投信と同じように考えて、AI投信も長期間に渡って継続して行うとどうなるでしょうか。毎年発生する、その高額な信託報酬料を払わなくてはならないので、手数料だけでかなりの金額になってしまいます。

つまりAI投信は儲かるからというだけで、信託手数料などを確認せずに手を出してしまうと、痛い目をみるということです。またAI投信は長期保有することにも向いていないことも分かります。

流行の浮き沈み

流行で変動するイメージ

AI関連企業は様々な将来性から注目を集め、結果、AI投信も大人気となっています。ただ、確かにそこに根拠はありますが、それでも期待値であることには変わりありません。

過去にもAIとは違った投信バブルがありました。その様子を調べてみて、AI投信の行く末を占ってみましょう。

1990年代の終わりごろからインターネットに対する期待感が高まり、IT関連企業の株価が急激に上昇するようになりました。

そこで

IT関連企業の株式を集めた投資信託、いわゆるIT関連投信がいくつも現れて、流行しました。
ちょっとAI投信の動向と似ていますよね。

しかし

そのIT関連投信は2000年頃までは上昇傾向にあったのですが、2002年にITバブルが崩壊すると、基準価額が約80%も下落してしまいました。
80%ですよ。普通の投信で考えると、大失敗に数えられるものです。

こうしたIT関連投信の流行の浮き沈みの傾向は、昨今のAI投信を考える上での教訓になるでしょう。私たちは流行がいつか沈むと分かっていても、気軽な気持ちでAI投信に手を出してしまうことがあります。

でも忘れてはならないのは、流行の投信に手を出して失敗してしまうと、約80%も損をしてしまうということです。その損失額はもはや、あらゆる投資から手を引かざるをえない程の額になります。

AI投信は富裕層のプロ投資家向け

富裕層のビルのイメージ

これまでAI投信の裏側を徹底調査してきました。もちろんAI投信には様々な期待ができます。しかしその反面、気軽に投資するには危険な側面もあると分かりました。そこでそれら全てを踏まえて、AI投信はどのような投資家向けなのかを考えてみましょう。

まずAI投信は他と比べて信託手数料が高額でした。
だから
ある程度の額を投入して儲けを出していかないと、定期的に発生する高額な信託手数料で元が取れなくなってしまいます。
そうするとAI投信は余裕のある富裕層向けだということが分かるでしょう。

また流行に乗ってAI投信に手を出す危険性も忘れてはいけません。失敗すれば約80%も損をしてしまう可能性があります。ですからAI投信は、単に流行に乗る対象ではなく、あくまでも相場を熟知したプロ向けなのです。

つまりAI投信は富裕層のプロ投資家向けであって、初心者が流行りに乗じて気軽に購入する対象ではありませんでした。何も知らず、AI投信を企画する人々の口車に乗っていては、大変な目にあうでしょう。

 

AIを使うイメージ

今日はAI投信で本当に楽して資産を殖やせるかどうかを、徹底的に調べてみました。その結果、AI投信は信託手数料が高額で、失敗すると回復の見込みがない程の損失を負うリスクがあると分かったのです。

だからAI投信は基本的に、あくまで富裕層のプロ投資家向けの投信であります。もちろん、そのような方にとっては、楽して資産を殖やすことが出来る可能性は大きいでしょう。

けれども流行りに乗じて、何も調べずにAI投信に手を出してしまうと、様々なリスクを背負ってしまいます。いくらAI投信は将来性があると言われているからといって、この点は忘れてはいけないのです。

ですからAI投信を行う際は、様々リスクを調査し、自分の計画に合っているかどうかを確認することが大事になります。その結果、条件に合致するのでしたら、AI投信で楽して資産を殖やしていきましょう。

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