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今後が気になる!AI(人工知能)の活用事例から見るトレンドとは

今後が気になる!AI(人工知能)の活用事例から見るトレンドとは

電化製品の自動運転やAI(人工知能)ロボットによる接客、スマホの顔認証など、今やAI(人工知能)の活用は、私たちの生活のさまざまな場面でなされていますよね。このようなAI(人工知能)の活用により、私たちの生活は想像以上に便利で豊かなものへと変化しつつあります。そういった意味では、すでにAI(人工知能)は私たちの社会の中に取り込まれているといっても過言ではありません。

色々なシーンでAI(人工知能)の活用が見られるようになった現代、気になるのは今後のAI(人工知能)が発展と、活用のされ方でしょう。そこで今回は、AI(人工知能)がどこでどのように活用され、最新の技術はどのようなものなのかを紹介します。

まずは、そもそもAI(人工知能)とは何か、そして何ができるのかについてお伝えしましょう。

そもそもAI(人工知能)とは、何ができるのか

AIのイメージ
AI(人工知能)とはArtificial Intelligenceの略で、その定義に厳密なものは存在せず、研究者や識者ごとに揺らぎがあります。学術的な議論をするわけではないので、ここでは「人間らしい知的活動を人工的に作る技術」といった簡単な理解で問題ありません。

「人間らしい知的活動」というとドラえもんや鉄腕アトムのような、人間らしい振る舞いを完璧にするロボットを思い浮かべる人も多いですが、必ずしもそれだけをAI(人工知能)と呼ぶのではなく、先ほど紹介したスマホの顔認証のような人間がしていること(顔を識別すること)の一部をする技術もれっきとしたAI(人工知能)を活用した技術の一つ。

ちなみに、ドラえもんや鉄腕アトムのような何でもできてしまうAI(人工知能)は強いAI(人工知能)、人間の知的活動のうち一部を可能としているAI(人工知能)は弱いAI(人工知能)と分類できます。

AI(人工知能)を活用するうえで大事になってくるのがAI(人工知能)には何ができるのかということになりますよね。AI(人工知能)が得意とするのは、たくさんのデータを処理すること(例:大量の購入履歴データからどういった客層が今後何を購入するのか傾向を見つける)や、手順に沿って処理を行なうこと(例:購入履歴を元におすすめの商品を紹介する)、データから共通点を見つけること(例:大量の画像データからネコの画像の特徴を見つける)です。

より具体的な分類だと、カメラや画像に写った物体の識別や動きの監視をする(画像処理)、音声からの文字起こしをする(音声処理)、文章を読み取って解析する(自然言語処理)などがAI(人工知能)の得意とするところで、今後も活用されるだろう分野です。

ここまでAI(人工知能)とは何か、何ができるのかについてお伝えしました。次に、今注目のAI(人工知能)の中でも、特に活用が進んでいる分野とはどこなのかについて解説しましょう。

今、AI(人工知能)の活用が進んでいる分野とは

インターネットのイメージ
AI(人工知能)は介護や農業、接客、建築、製造、サービス業などさまざまな分野で活用されており、いたるところでAI(人工知能)を業務に取り入れたり、サービスや製品に組み込んだりしています。特にAI(人工知能)の活用が目覚ましい分野は、医療分野とインターネット分野でしょう。

医療

医療の分野は私たちがお世話になることの多い分野なだけあって、AI(人工知能)のような最先端の技術を積極的に活用しています。また、みんなに必要だからこそ活用の後押しがなされやすい、たくさんの予算を確保できる、という側面もあるでしょう。

医療の分野でのAI(人工知能)の活用で顕著なのは画像診断です。大量の画像で学習したAI(人工知能)による診断はときとして人間の専門家を凌駕するほどで、診断の支援をしたり、人的コストの低下につながったりします。また、AI(人工知能)を活用することで、医師ごとの技術の熟練度の差を埋めてくれる可能性もあり、どんな医師でも一定以上の技術水準を保つことができるでしょう。

インターネット

インターネットの分野でAI(人工知能)が活用されている最たる例は、Googleなどの検索エンジンの精度の向上です。入力されたキーワードを元に、検索している人が何の情報を求めているのか、最適な検索結果を提示するために、検索エンジンのAI(人工知能)は日々学習を繰り返しています。

また、検索エンジンの更なる発展も見られ、Google社は2019年10月25日に、文章の意味を理解するAI(人工知能)、「BERT」と呼ばれる自然言語処理技術を取り入れると発表しました。この新しい検索では、例えば「薬局で誰かのために薬を取って来ることができるか」と入力すると、友人や家族が患者の代わりに薬を受け取れるかどうかの解説ページが表示されるというのだから驚きですよね。

ここでは、特にAI(人工知能)の活用が進んでいる医療やインターネットの分野でのAI(人工知能)事情についてお伝えしました。分野の次は、企業での活用事例の紹介に移ります。

AI(人工知能)の企業での活用事例

企業のイメージ
各企業はどのようにAI(人工知能)を活用しているのか気になるところですよね。ここで、最新のAI(人工知能)活用事例について紹介しましょう。

チャットボットの導入による業務効率化

チャットボットはさまざまな企業で活用されているAI(人工知能)サービスの一つで、もしかしたら企業へのお問い合わせで使ったことがある人もいるかもしれません。チャットボットとは、まるで人間と同じようにチャットを自動的におこなうサービスで、これまでは事前に登録した定型の質問に定型でしか回答ができませんでした。しかし、AI(人工知能)の急激な発展によりチャットボットの学習が実現され、お問い合わせ対応や社内での質問対応などに対して、より柔軟におこなうことが可能になりました。

具体的な活用事例として、ECサイト運営を中心とした事業展開をおこなっている株式会社ECスタジオでのチャットボットの導入があります。事業拡大により顧客が増え、カスタマーサポートに人手が足りない状況が続いていた中で、株式会社ユーザーローカルのチャットボット「サポートチャットボット」を導入することで、電話でのお問い合わせが約35%縮小され、ミスの少ない対応や残業の減少を実現しました。

顔認証によるセキュリティ強化

顔認証システムはスマホのロックでも使われている技術で、誰にとっても唯一無二の顔を認証することでセキュリティの強化へとつなげるシステムなどが実現しています。画像処理はAI(人工知能)の得意分野であり、顔認証はお得意の活用事例ですよね。

例えば、コンピュータのシステム設計などを請け負っているネクストウェア株式会社では、貸し借り可能であったり、申請手続きや発行・回収・紛失対応が手間となったりしていたICカードの問題を解消すべく、NEC社の提供する顔認証システムによるセキュリティを導入しました。その結果、セキュリティ強化や手間やコストの削減を実現したり、両手がふさがっていてもドアの開錠が可能となって利便性が向上したりする成果を得られたのだとか。

企業でのAI(人工知能)のサービスや製品を導入は、効率的な労働力の分配がおこなわれたり、リスクの排除につながりました。続いて、AI(人工知能)の最新技術についてお伝えします。

AI(人工知能)の最新技術とは

文章のイメージ
AI(人工知能)の発展は目覚ましく、日々新たな技術が生まれ、実証実験がおこなわれたり、実用化されています。そんなAI(人工知能)の最新技術の事例には次のようなものがあります。

AI(人工知能)で文書の校正がおこなえる!?(同志社大学、株式会社大和総研)

文書、とくに企業の外部向け文書はミスなく書き上げる必要があり、校正を求められることもありますよね。そこで、AI(人工知能)を活用して文書校正システムの開発同志社大学大和総研で進め、2020年2月12日にプロトタイプが完成したことを発表しました。この校正技術は変換ミスや誤字脱字といった一般的な構成機能だけでなく、金融機関で求められるような情報の正確性を保つ機能を持つように開発することを目標としています。

サッカーの勝敗予測をAIで!!(株式会社電通、データアーティスト株式会社、韓国Team Twelve)

サッカー観戦が趣味の人にとって朗報となるかもしれない、勝敗予測システムが電通データアーティスト、Team Twelveによって開発され、サービスを開始することを2019年12月25日に発表しました。約480試合のデータをAI(人工知能)に学習させることで、ボールや選手の動きから勝敗予測のロジックを作り上げ、リアルタイムでの勝敗予測を実現したそうです。サッカー観戦がますます楽しくなる最新技術であり、他のスポーツにも応用されると良いですよね。

このように、現在AI(人工知能)の活用は活発で、私たちの生活にますます広がるでしょう。では最後に、これからAI(人工知能)がどのように活用されていくのか、お伝えします。

今後AI(人工知能)はどのように活用されるか

娯楽のイメージ
これまでAI(人工知能)の活用事例についていくつかあげてきましたが、主な目的としては人間の労働を一部負担し、別の業務に労働力を割けるように活用されてきました。この流れは今後も続くと予想され、一部では人間の仕事を奪ってしまう、という悲観的な意見も見受けられます。

しかしAI(人工知能)に対して悲観的になるより、いかにAI(人工知能)と共生していくか考えること、例えば創造的な仕事のようにAI(人工知能)にはできないことに人間の労働力を割り当ててより良い社会を作り上げていくことが理想でしょう。

一方で、先ほどのサッカー勝敗予測の例のようにエンタメ分野でのAI(人工知能)の活用も期待するところ。人間の文化的生活がAI(人工知能)によって拡張されていき、さまざまな形で娯楽が提供される世界を心待ちにしている人も多いですよね。

まとめ

さて、今回はAI(人工知能)がどこでどのように活用され、最新の技術はどのようなものなのかを紹介しました。さまざまな形でAI(人工知能)は活用されていましたよね。

一言でまとめると、AI(人工知能)とは「人間らしい知的活動を人工的に作る技術」のことでした。AI(人工知能)には得意分野があり、画像処理(顔認証など)、音声処理(文字起こしなど)、自然言語処理(文章を読み取るなど)などがあげられます。これらの得意分野を活かして、さまざまな技術開発がなされてきました。

とくにAI(人工知能)が活用されている分野の代表例は医療やインターネットで、それぞれ画像診断や検索エンジンの精度向上にAI(人工知能)が活用されています。どちらの分野も私たちの生活に密に関係するため、これからますますAI(人工知能)が活用されていくこと間違いないでしょう。

今回紹介したAI(人工知能)活用事例は次の通りです。

  • チャットボット:問い合わせ対応をAI(人工知能)に一部担わせることによる業務効率化
  • 顔認証:セキュリティの強化やICカード発行・破棄の手間の解消
  • 文書校正:ミスが少なく、正確な情報を持った文書の作成
  • サッカーの勝敗予測:リアルタイムで観戦を盛り上げる

これからもさまざまなAI(人工知能)の技術開発がなされていくこと必至です。日に日に私たちの生活を豊かにしてくれるAI(人工知能)が今後どのような展開を見せるか楽しみですよね。

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