AI(人工知能)が広まりつつある昨今、AI(人工知能)を活用する仕事も増えており、AI(人工知能)に関する資格を発行する団体も増えてきました。特に現在のAI(人工知能)ブームで活躍しているディープラーニングに関する資格はディープラーニング協会のものが有名で、AI(人工知能)に関わる仕事に就きたいなら、ぜひとも取っておきたいですよね。
さて、ディープラーニング協会の資格のうち、エンジニア向けの『E資格』を取るには、まずはディープラーニング協会認定のプログラム講座を受講しなければなりません。認定を受けたプログラム講座といっても、実はその種類はさまざまです。
そのため、プログラム講座にはどのようなものがあり、それぞれの特徴は何か、どれが自分に向いているのか、しっかり事前にリサーチしておきたいところですよね。そこで今回は、ディープラーニング協会の資格について解説したうえで、認定を受けているプログラム講座の比較を行なっていきます。
- ディープラーニング協会とは文字通りディープラーニングに関する協会
- ディープラーニング協会が実施している検定・資格は二つ
- プログラム①:現場で使えるディープラーニング基礎講座(スキルアップAI株式会社)
- プログラム②:機械学習オンライン/ディープラーニングオンライン(株式会社zero to one)
- プログラム③:現場で潰しが効くディープラーニング講座(株式会社ナトフ)
- プログラム④:AI_STANDARD AIエンジニア育成講座/AI_STANDARD E資格試験対策講座(株式会社STANDARD)
- プログラム⑤:AIジョブカレ ディープラーニング講座(エッジコンサルティング株式会社)
- プログラム⑥:ディープラーニングハンズオンセミナー(株式会社キカガク)
- プログラム⑦:業界初合格保証付 Premium Plan E資格対策コース(株式会社アイデミー)
- プログラム⑧:全人類がわかるディープラーニング体系講座(株式会社AVILEN)
- プログラム⑨:基礎から学ぶディープラーニング(テクノブレーン株式会社)
ディープラーニング協会とは文字通りディープラーニングに関する協会
一般社団法人日本ディープラーニング協会の公式ウェブサイトでは、協会の設立目的について「ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上」と記載されています。協会の実際の活動は次の5つになります。
- 産業活用促進:産業が必要とする「産業応用例」や「導入課題と対策」などの情報提供
- 公的機関や産業への提言活動:業界の健全な発展と倫理的側面を考慮した提言
- 人材育成:検定・資格試験の実施や、協会認定の事業者によるトレーニングの提供
- 国際連携活動:倫理的・法的・社会的課題に関する国外の情報を国内へ発信、また国内の取り組みを国外へ発信
- 社会との対話:ディープラーニングに対する理解促進
この5つの活動の中で、今回の記事と関連してくるのは、人材育成の項目ですよね。では、実際にどのような検定・試験を行なっているのか確認してみましょう。
ディープラーニング協会が実施している検定・資格は二つ
ディープラーニング協会では、検定と資格をそれぞれ1つずつ実施しています。
- ジェネラリスト向けのG検定
- エンジニア向けのE資格
ディープラーニング協会公式ウェブサイトによる、それぞれの検定・資格の概要と受験資格、受験料は以下の通りです。
G検定
- 概要:ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを検定する
- 受験資格:制限なし
- 受験料:一般 12,000円、学生 5,000円(税別)
●E資格
- 概要:ディープラーニングを実装するエンジニアの技能を認定する
- 受験資格:ディープラーニング協会認定のプログラムを試験日の過去2年以内に修了していること
- 受験料:一般 30,000円、学生 20,000円、正会員・賛助会員 25,000円(税別)
このように、ディープラーニング協会認定のプログラムを修了することが『E資格取得の大前提』となります。では実際に、どのようなプログラムとサービス内容になっているのか気になりますよね。
ディープラーニング協会公式ウェブサイトによると、協会認定のプログラムは現時点で9つあり、その講座形態や運営会社はバラバラです。それでは、ディープラーニング協会認定のプログラムについて順に紹介していきます。
プログラム①:現場で使えるディープラーニング基礎講座(スキルアップAI株式会社)
- 講座名:現場で使えるディープラーニング基礎講座
- 講座形態:ハンズオン@東京、大阪、名古屋、オンライン
- 料金:対面講座 298,000円(税別)、オンライン講座 249,000円(税別)
このプログラムはE資格に対応した、ディープラーニング協会の第1号認定プログラムです。特長としては、国際的に活躍するAIの第一人者の監修のもと、実務家が教材を作成しているので、充実したカリキュラム内容となっています。
また、講義外でも無制限に講師にチャット質問できるというフォロー体制の強さがあり、とても頼もしいプログラムですよね。
修了証を取得するにはプログラムを受講したうえで、実技と知識の両方で基準をクリアしてなければなりません。また、プログラムを受けるためにも以下の前提知識が必須なので、事前にこれらも理解しておくことが大切です。
- PythonのライブラリであるPandas、 NumPy、scikit-learn、Matplotlibの基本的な部分を理解し、使い方をマスターしていること
- 線形代数、微分、確率・統計の基本を理解していること
- 機械学習の基礎知識があること
プログラム②:機械学習オンライン/ディープラーニングオンライン(株式会社zero to one)
- 講座名:機械学習オンライン/ディープラーニングオンライン
- 講座形態:オンライン
- 料金:要問い合わせ
オンラインで修了証を取得でき、日業務に活かすことのできる知識やスキルを身に付けることができるプログラムです。世界初の自動採点機能により、ブラウザから簡単に理解度チェックや進捗管理ができるという特徴を持っています。
このプログラムでは、機械学習オンラインと、ディープラーニングオンラインの両方を修了しなければ、ディープラーニング協会のE資格に必要な修了証を取得できないので注意が必要です。
プログラム③:現場で潰しが効くディープラーニング講座(株式会社ナトフ)
- 講座名:現場で潰しが効くディープラーニング講座
- 講座形態:ハンズオン@東京・福岡、オンライン
- 料金:450,000円(税別、割引あり)
このプログラムでは、現役AI(人工知能)エンジニアが講師を担当しています。この『生の現場での応用力』を身に付けることができるようになっていることから、実践習得に特化しているプログラムなのです。
技を学びながら、E試験の受講資格である修了認定ももらえるのでお得なプログラムですよね。
また、「現場で潰しが効く」とあるように、基礎原理を網羅した内容を3ヶ月で身に付け、実践的なスキルを習得することがでます。
プログラムは応用数学・機械学習・ディープラーニングの全体像を学ぶ『ベーシックターム』と、実践課題を中心とし、基礎原理の深い理解と網羅的な把握を目指した『ディベロップターム』に分けられます。
機械学習の経験者は確認テストをクリアすればベーシックタームを免除でき、受講料が100,000円割引となります。機械学習の経験者にとっては、とてもお得ですよね。
プログラム④:AI_STANDARD AIエンジニア育成講座/AI_STANDARD E資格試験対策講座(株式会社STANDARD)
- 講座名:AIエンジニア育成講座/E資格試験対策講座
- 講座形態:オンライン
- 料金:要問い合わせ
『AIエンジニア育成講座』の受講を前提とした上で、『E資格試験対策講座』ではディープラーニング協会のE資格の受験資格を取得できます。受講期間はAIエンジニア育成講座が3ヶ月、E資格試験対策講座が2ヶ月です。AIエンジニア育成講座では、機械学習やディープラーニングについて初学者でも学べる体系的なカリキュラム、そして実践的な講座設計がなされています。
課題にも特徴があり、「理解を確認するための知識確認課題」「プログラムを理解するためのコーディング課題」「実践で使えるための実践演習課題」といった確実にスキル獲得ができる構成となっております。勉強を進めていくに当たって、専属エンジニアがサポートしてくれるので非常に安心ですよね。
E資格試験対策講座では、AIエンジニア育成講座を超えてより難しい理論・数式を、E資格例題解説と対策テキストで学習します。このように、実践と理論の両方に対応可能な人材育成をE資格試験対策講座では目指しているのです。
プログラム⑤:AIジョブカレ ディープラーニング講座(エッジコンサルティング株式会社)
- 講座名:AIジョブカレ ディープラーニング講座
- 講座形態:ハンズオン@東京、大阪、福岡
- 料金:139,800円(税別、割引あり、一部試験費用がかかる)
AIジョブカレでディープラーニング協会のE資格を得るためには、
- 約5ヶ月のディープラーニング講座受講修了と最終試験合格
- 機械学習講座の修了試験合格、
- 数学講座の修了試験合格
この3つがありますが、機械学習講座と数学講座の両方は講座の受講は必須でなく、試験さえ合格すれば問題ありません。また、試験費用がそれぞれ10,000円、5,000円と、それを合わせても料金が業界内で割安となっていて、お財布に優しいのも特徴です。
ディープラーニング講座の内容ですが、カリキュラム作成・監修に実務家が関わっていたり、講師が実務経験豊富だったりと、実務に近い学びを得れるのが特徴です。また、講座主催のエッジコンサルティング株式会社経由で仕事が決定した場合には受講料の返金制度があります。
なお、受講の対象となるのは、以下の条件を満たす方になります。
- 高校数学の知識
- プログラミング経験又は同程度の学習経験
- 月間最低30時間の確保
プログラム⑥:ディープラーニングハンズオンセミナー(株式会社キカガク)
- 講座名:ディープラーニングハンズオンセミナー
- 講座形態:オンライン事前予習 + ハンズオン + オンライン補講動画
- 料金:ハンズオンセミナープラン 200,000円(税別)、E資格取得プラン 300,000円(税別)、長期コース 720,000円(税別)
このセミナーでは、2つのオープンソースのライブラリからコースを選べるのが大きな特徴です。たとえばChainerについて学ぶならChainerコース、KerasならKerasコースを選ぶ…といった、必要に応じて選択できるのは魅力的ですよね。
セミナーの申し込みには2つのプラン(ハンズオンセミナープラン・E資格取得プラン)ありますが、基本的に内容は同じです。ハンズオンセミナープランでは事前学習と講義のみとなり、E資格取得プランではディープラーニング協会のE資格に関する補講動画も追加でカリキュラムに組み込まれています。E資格取得を目指す人は、より濃い内容の『E資格取得プラン』を選択するのが良いでしょう。
また、長期間に渡ってディープラーニングについて学びたい場合、長期コースを受講することができます。
プログラム⑦:業界初合格保証付 Premium Plan E資格対策コース(株式会社アイデミー)
- 講座名:Aidemy Premium Plan E資格対策コース
- 講座形態:オンライン(環境構築・前提知識不要)+メンター制度+コード添削+オンラインビデオカウンセリング
- 料金:580,000円(税別、返金保証有)
この講座では、チャットサービスやコードレビュー、オンラインビデオ通話などの手厚いサポートが用意されているので、前提知識がなくても安心して学習を進めることができますよね。演習問題も豊富に用意されているのも特徴です。
他にも、ディープラーニング協会のE資格受験後1週間まで復習や学習計画のサポートシステムがあり、圧倒的なスキル強化をすることができます。また、課題の80%を提出したにも関わらず、試験に不合格であった場合、次の試験まで無料のサポートを受けれる保証も付いているので安心です。
プログラム⑧:全人類がわかるディープラーニング体系講座(株式会社AVILEN)
- 講座名:全人類がわかるディープラーニング体系講座
- 講座形態:ハンズオン@銀座、オンラインライブ受講、動画補講
- 料金:196,000円(ハンズオン、セットプランあり、割引制度あり)136,000円(オンライン、セットプランあり、割引・返金制度あり)
この講座は、受講料が安く、また講義期間が6週間と短いので、受講者としては効率面でありがたいところが多いですよね。
この講座でE資格の受講をするには、
- 演習課題の提出
- オリジナルプロダクトの成果発表
- 基礎と深層学習の2つの修了テストへの合格
といった、修了条件を達成する必要があります。
さらに別途費用を支払えば、
- 修了条件のテスト合格率を上げる修了テスト対策基礎講座
- 初心者でも安心の完全初心者向け基礎講座
- ディープラーニングへの理解を深めたいときの深層学習基礎講座
といった、さまざまな基礎講座を受講することができるので安心ですよね。
プログラム⑨:基礎から学ぶディープラーニング(テクノブレーン株式会社)
- 講座名:基礎から学ぶディープラーニング
- 講座形態:ハンズオン@東京・京都、 オンライン
- 料金:要問い合わせ
現時点(2019/10)で最新に認定された、ディープラーニング協会の認定プログラムです。講座開設に伴い、導入セミナーを行ない、「基礎から学ぶディープラーニング」講座内容の説明や、ディープラーニングの全体像、いかに社会実装されているかなどを含め解説します。
さて、今回はディープラーニング協会の資格について解説したうえで、認定を受けているプログラム講座の比較を行ないました。一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施する検定・資格は、それぞれG検定・E資格の2種類ありましたよね。
エンジニアの技能を認定するE資格を受験するには、ディープラーニング協会が認定するプログラムの受講が必須です。認定プログラムは現時点で9つあり、それぞれ価格や受講期間、サポート体制、講義内容、受講対象者層などのサービス内容に特徴がありました。
いずれも決して安いとはいえない受講料がかかるので、この記事を通して、それぞれのプログラムのサービスの特長をしっかり比較して、自分に合ったものを選択することがおすすめです。E資格試験受験資格の取得、そしてE資格取得に向けて頑張って講座の学習に励みましょう!
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