どうやら近い未来では、人工知能(AI)の普及によって車は自動運転となり、安全で快適なドライブができる世の中がやってくるようです。スマホで車を呼びつけたり、自動で駐車してくれたりと、未来の車に搭載される自動運転には楽しげなメリットがいっぱいなんですぅ~。あー本当に自動運転ってスンバラシイですよね!
…で?……で?……でぇぇぇ?
…自動運転サイコーってオチはもうけっこう!お腹いっぱいなんで!自動運転車だけが未来の車じゃないし、他にももっと新しい技術あるでしょ!?自動運転が素晴らしいのはもう十分わかったから、たまには自動運転以外のおかずでメシ食わしてくれーーー!
…という声にならない叫びが日本全国から続々と届いています!(…そんな気がする)たしかに我々は未来の車っぽいってことで、自動運転ネタを食いすぎました。いくら新技術で嬉しいからってこんなにはしゃいじゃいけなかったんです。なぜって、未来の車には他にも色々と機能があるんですから~!
その昔、クラスにNo.1のダントツ美少女(美少年)がいたために、No.2やNo.3の子も十分イケてたのに、ついついNo.1美少女(美少年)にばかり目がいって、No.2やNo.3の子とお近づきになれなかった…なんて後悔の涙を流すことがないよーに…。No.1よりNo.2以下がむしろ好みという方のためにも…。
今回は、自動運転ネタが食傷気味な方に向けて、未来の車のちょっとクセ強めの「ありえない機能」についてお送りします。
ヤバっ!かわいすぎる車
ジャガーランドローバーの「バーチャルアイズ」には、よく動く「目」が付いています。映画カーズもびっくりの車に命があるかのような外見で、道行く人々の視線が釘付けになることは間違いないでしょう。
この「バーチャルアイズ」は自動運転車なのですが、この目は自動運転車と人間が円滑にコミュニケーションをとるために付けられました。
例えば、私たちが信号機のない横断歩道を渡ろうとしている時に自動車が来れば、運転手のちょっとした仕草や視線で「とまってくれそうだから渡ろう」とか「とまってくれそうにないから走りすぎるまで待とう」とわかります。
ところが、自動運転車には運転手がいないので、このちょっとした…しかしとても重要なコミュニケーションがとれないのです。その点、バーチャルアイズなら人間と目が合えば、ライトを緑から赤に変えて「今からとまるよー」と教えてくれるので、安心して横断歩道を渡ることができますよね。
ジャガーランドローバーには、他にも「とまるよ」「右に曲がるよ」「スピード出すよ」と道路にライトで走行状態のサインを出して、人間が見てわかるようにしたシステムの車もあります。たしかに便利なのですが遊び心はありませんので、どちらが好みかは分かれるところですよね。
見た目を気分で変えられる車
家族で車を買うときに、色やデザインでもめることってありますよね。家に車が何台もあれば個人の好みに任せればいいかもしれませんが、家族が一台の車を共有するとなったら、話し合いは難航するでしょう。
ピンク色の車にしたいという女性陣の意見をねじ伏せて、男性陣がブルーを推すも、結局無難な白にしようかーと、誰の好みでもないテンションが下がる色の選び方をしてしまったこともあるはずです。
しかしトヨタの「Fun Vii(ファンビー)」なら、そんな家族の戦いをなくしてくれること間違いなし!
この車なら外装も内装も自由に変えられるんです。スマホで撮影した写真をすぐに車の外装にできるなんて、まさに未来の車といったところではないでしょうか!間違えてスマホにあるプライベート感満載の写真を車の外装にしないように、細心の注意を払うこともお忘れなく!
ゲームのコントローラーで運転する車
ソニーのニューコンセプトカートSC-1は、自動運転車ですが運転するときにはPlayStation®(プレステ)のコントローラーを使います。このカートはハンドルもペダルも窓もなく、センサーと高感度カメラで周囲の映像を車内に映しながら移動(運転)するという全く新しいタイプの車です。
ゲーマーにとってコントローラーは命とも言える大切なものなので、何でもコントローラーでできないかなーと考える気持ちは痛いほどわかります。特にアクションゲームが上手い人は、車の運転もこれでできれば楽なのにと考えるのは当然のことでしょう。
この「ゲームのコントローラーで運転」というのは、どうやら全世界のゲーマーの密かな野望のようで、映画「メン・イン・ブラック2」に出てくる空飛ぶ車は、プレステのコントローラーで運転するシステムになっています。
いやいや、これっていくら未来の車といってもあくまでフィクションの世界の話でしょ?と思った方、ゲーマーのコントローラー愛はこの程度では終わりません。…といったわけで、実際の車をプレステのコントローラーで動かしてみた実験動画をご覧ください。
日産に大人の本気見せてもらいました!こちらは本物の車GT-Rを改造して、プレステのコントローラーで運転できるようにして、さらにプロのレーシングドライバーにヘリコプターから操縦してもらうという…やる気満々の実験でした!
この操縦(運転)を体験したドライバーによると、プレステのコントロールで車を操縦すると力加減が難しかったとのこと。たしかに実際のペダルの方が力の調整はしやすそうなので、現実はゲームのようにはいかないんですね。
この実験について詳しく知りたい方はコチラ
小型バスにもトラックにも変身できる車
メルセデス・ベンツの「ビジョン・アーバネティック」は、車のボディ部分だけを取り外して交換することによって、小型バスにもトラックにも変身できる車です。
小型バスの時は12人まで乗れますし、物を運びたい時にはエンジンはそのままでトラックに変身させることができるので、1台分の代金と駐車スペースで2倍の働きができる新しい車と言えますよね。こちらの車も自動運転車なのですが、ボディなしの状態でボディの交換地点まで自走できるところも便利です。
さすがメルセデス・ベンツだけあって、ボディのデザインもいかにも未来の車という感じで、ギラギラなメタリックです。
人に合わせてシートが変化する車
トヨタ紡織の「VODY(ボディ)」を組み込んだ車は、人の体型に合わせてシートや屋根などの内装が変化します。VODYとは、VOID(空の空間)とBODY(人体)を組み合わせた造語で「空間に人が入ることで命が吹き込まれて、人と車が一体になる」という意味が込められています。
バイク好きな人は、バイクと人が一体になるという感覚はあるかと思いますが、未来の車は人と一体にまでなれてしまうんですね。これだけですとクセ強め機能の中では「わりとフツー」となるかと思うのですが、エンジンのかけ方を見て、所さんじゃないですけど久々に目がテンってなりました…。
だってね…エンジンかける画面に「呼吸を合わせてください」って出るんですよ。「呼吸を合わせてください」ですよ!(大事なことなので2度言いました)…おそらく開発チームは慣れっこになってしまって違和感ないと思うんですけどー。
「人と内装の息があった時にエンジンがかかる」って…。
ええと…開発者が言ってることが高度すぎたので、いったん異世界を旅してきてしまいました…。せめて「人と車の息があった時」と言ってもらえたら…そしたら全力で車に気に入られるように、穏やかでステキな呼吸を心がけるんですけどねぇ。シートと息を合わせるって難易度ハイだと思うので、エンジンがかかるようにまずはヨガでもして呼吸法をマスターしてきます(^^)/
スキーみたいな車
Toyota FV2は、一見バイクみたいな形をしていますが、ハンドルがなく操作の仕方はスキーに似ている一人用の車です。
馬と一緒に風を感じて走れるとは…なんてステキなんでしょう!バイクに憧れてるけど、倒れそうで怖いし倒れた時に起こすこともできないし…で今生ではバイク乗りを諦めた私にもイケるかも!?風と一つになれるかもー!と思わせてくれる乗り物です。
立って体重移動することによって操作できる様子は、この動画を見ればわかります。
空飛ぶ車
未来といえばMIT(マサチューセッツ工科大学)
Terrafugia社の「Transition」は、みんなが夢見た未来の車そのもの!?この車(飛行機)は、2019年から販売開始しています。Terrafugia社は、MIT出身者らが立ち上げたベンチャー企業なので「未来は一握りの天才たちによって作られている説」がまた実証されたようです。
イメージでなく、実際に運用している様子がわかる動画はこちらです。
Transitionは、車というよりも一般道を走ることもできる飛行機という感じでしょうか。二人乗りで車型の時は、100キロほどのスピードが出ます。ガソリンスタンドに駐車している姿は、日常の光景をぶち壊すには十分すぎるほどのインパクトがありますよねw
飛行前には安全チェックも必要なので、パイロットとメカニックも同時にこなせれば快適に運用できるかもです。この車には滑走路も必要なので、気軽に飛び立つというわけにはいきませんが、Transitionが空飛ぶ車の記念すべき第一歩であることは疑う余地がありません。
ちなみにTERRAFUGIA社は、新型モデルの「TF-X」も発表しています。この車はヘリコプターのように、垂直の離着陸ができるようになるので、ますます未来の車っぽいですよね。自動車に翼が生えると、暮らしはこんなにも自由になるんですねー。
こちらはシャチのようなデザインで、長い滑走路も要りませんし、空を滑るように飛ぶ姿はとても優雅です。初代のTransitionが未来の車として「猛烈にがんばってる感」が濃厚なのに対して、新型モデルのTF-Xは、「シュッとしていてクール」ですよね。
日本のスタートアップ企業もがんばってる
やっぱり未来はアメリカが作るのか…と、謎の敗北感に襲われていたところ、がんばってる日本のスタートアップ企業を見つけました。「SkyDrive(スカイドライブ)社」は、2023年の空飛ぶ車販売に向けて、飛行実験を繰り返しています。
透明なカプセルみたいな車
oiiostudioの考える未来の車は、自動車って形はやめて「人が乗る部分」と「水平移動するモーター部分」と「垂直移動するモーター部分」の3つにパーツを分けちゃおうというものです。
この動画、似たようなものを見た気がすると思っていたら、近未来SF映画「マイノリティ・リポート」に出てくる未来の街の風景でした。マイノリティ・リポートでは、マグ・レブという磁気で浮いた自動運転車が、街を縦横無尽に動き回っているシーンがあるのですが、それがこの動画のイメージと重なりました。
それもそのはず、マイノリティ・リポートの監督であるスピルバーグは、全米の専門家を集めて、実現可能な技術に基づいてこの映画を作っていたのです。今この映画を見ると、空中で手を動かして操作するソフトなど、現代では実用化されている技術が多数含まれていることに気づくでしょう。
家族の一員になる車
トヨタが目指す未来の車は、機械ではなくもはや家族の一員です。この動画では、一人の少年が車とともに成長する姿を通して、車が友だちから家族へと変わっていく様を見事に描いています。
未来の車は人工知能(AI)を取り入れて、人間と心を通わせる家族のような存在になるんですね~!こうなってくると、車が古くて故障したからといって、気軽に買い替えることなんてできなくなりそうですよね。…というか、車の買い替えといっても、人工知能(AI)部分だけずっと積み替えて、ボディだけ変えるのが主流になるでしょう。
まとめ
今回は、自動運転ばかりに目が行きがちな未来の車の「ありえない機能」をお送りしてきました。ザッと振り返ってみましょう。
- 目が付いていてかわいい車
- 見た目を気分で変えられる車
- ゲームのコントローラーで運転する車
- 小型バスにもトラックにも変身できる車
- 人に合わせてシートが変化する車
- スキーみたいな車
- 空飛ぶ車
- 透明なカプセルみたいな車
- 家族の一員になる車
こうして見ていくと、海外の車メーカーは「便利でクールですごい」感じでクセ強い機能は少なめですが、日本の車メーカーってなんだか「遊び心ありすぎ注意報」出てる気がしますw
日本人は世界的に見て国民性が幼いなんてよく言われますけど、小さな子が見る夢に限界がないように、「ありえない機能」分野では日本のメーカーはかなり進んでいるのではないでしょうか☆
これらの機能を積んだ車はクセ強めなため、まだ試験段階のものが多いのですが、世の中が「イケてる!」「アリじゃね?」との判断を下せば、必ずや実用化されるはずです。
今こそ日本国民は心を一つにして、マニアックパワーでクセ強めカーを世に送り出そうではありませんか!
【お知らせ】
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