AI(人工知能)用語集

最近よく聞くシンギュラリティを楽々理解

シンギュラリティ(技術的特異点)

シンギュラリティという言葉をはじめとして、「AI(人工知能)が人間を超える存在になる」、「AI(人工知能)が人類の脅威になる」、「2045年問題」、など、こうした信じられないような情報をたまに耳にすることがありますよね。

AI(人工知能)について興味を持って調べたり、仕事でAI(人工知能)に携わる業務をしていない限り、こうした主張が世間でなぜ叫ばれているのか、シンギュラリティとは一体どういうことなのか、はっきりとわからない状態の人が多いかもしれません。

2012年にディープラーニング(Deep Learning)という人間の脳の仕組みを模した機械学習の手法を用いて、コンピュータがネコの画像認識に成功しました。このAI(人工知能)ブームの火付け役にもなったディープラーニングの実用化も後押しして、シンギュラリティが最近注目視され、取り上げられるようになってきています。

今回はなんだかすごそうだけどよくわからない、「シンギュラリティ(技術的特異点)」についてお伝えします!!

一言で言うと「シンギュラリティ(技術的特異点)」とは・・・

全人類を合わせたよりも高い知能を持つAI(人工知能)が誕生し、そのAI(人工知能)が新たなAI(人工知能)を生み出し、またそのAI(人工知能)が新たな、、、というように爆発的な成長をはじめAI(人工知能)が人間の予測不可の存在になる時点のことを言います。

「AI(人工知能)の成長が止まらなくなる時点が2045年までに到来

遅くとも2045年までに、全人類を合わせたよりも高い知能を持つAI(人工知能)が誕生し、そのAI(人工知能)が新たなAI(人工知能)を生み出し、またそのAI(人工知能)が、、、というようにAI(人工知能)が爆発的に成長をはじめ、人間の予測できない存在になる時点のことを、シンギュラリティ(技術的特異点)と言います

2045年までにAI(人工知能)が予測のつかない存在になる時点がやってくるということで、この状況を2045年問題と呼ばれたりしています。

そもそも物理学で「シンギュラリティ」という言葉があり、ブラックホールのことを指します。ある境界線を超えると全てが劇的に変化し、その先を予測できないということを示す言葉でした。これに倣って、AI(人工知能)が成長して予測がつかないほどの変化が生じることを「シンギュラリティ」と読ぶようになりました。

つっちー
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ちなみに、シンギュラリティに興味のある僕の友人は、車のナンバープレートを2045にしています!

このシンギュラリティを提唱して世に知らしめたのは、AI(人工知能)研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏です。レイ・カーツワイル氏が2005年に出版した「The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology」(邦題は『ポスト・ヒューマン誕生』)でシンギュラリティが一躍有名になりました。

それから13年が経過しましたが、レイ・カーツワイル氏は、現在もその予測を修正することなく、むしろますます現実味を帯びてきたと主張しています

シンギュラリティの概念を支える情報テクノロジーの指数関数的な成長

2045年まで残りわずか26年、そんな近い将来にシンギュラリティに到達するなんて、誰もが想像し難く、眉唾物に思うのが普通でしょう。しかし、レイ・カーツワイル氏が自信を持って「遅くとも2045年までに到達する」と考えている背景には、情報テクノロジー、コンピュータのコストパフォーマンスが指数関数的に成長しているという事実があります。

指数関数的な成長とは、1、2、4、8、16、・・・となります。一方で、私たち人間が何事に対しても直感で感じる変化は、1、2、3、4、5、・・・というものです。

だから何?と思われるかもしれませんが、例えば、

10ステップ後 指数関数的な成長:直感的な成長 = 約1000:10
30ステップ後 指数関数的な成長:直感的な成長 = 約10億:30

のように、とんでもなく差が開いています。つまり、この例から言えるのは、「私たちが過去こんなスピードで世の中が変化してきたから、これからも同じように世の中が変化していくよね」という感覚が全くの見当違いであるということです。

引き続き指数関数的な成長が進んでいくと、25年後(2044年)スマートフォン性能は、1ドルあたり10億倍のパワーとなり、大きさは赤血球のサイズになります。

ヒトの遺伝子塩基配列を全て解析する「ヒトゲノム計画」が取り組まれていた当時、7年経過時点で1%の解析が終わっただけでした。当時多くの科学者が、「7年で1%だから全てを解析し終わるには700年かかる」と主張しました。しかし、毎年二倍ずつテクノロジーが進化していく、つまり指数関数的な思考で行けば、あと7年で解析は終了(2の7乗は128)すると、レイ・カーツワイル氏は予測を立てました。解析は実際に7年で終了しました。

このような変化は、コンピュータだけに限らず、あらゆる情報テクノロジーで起こっているとレイ・カーツワイル氏は主張しています。

2029年にコンピュータが人間の知能レベルに到達

これも信じがたいですが、レイ・カーツワイル氏は、コンピュータがすべての分野に置いて人間がすることを超えるようになるのは2029年だと主張しています。実際、みなさんがご存知のように少しずつコンピュータは人間を超え初めています。

2011年にIBMコンピュータの「ワトソン」が、世界一のクイズ回答者に勝利し、2012年にはコンピュータが犬と猫を区別できるようになり、2016年にはまだまだ不可能だと思われていた囲碁で、コンピュータがトッププロ棋士に勝利しました。

つっちー
つっちー

僕は小中と囲碁に熱中していたからこそ、囲碁AIがトッププロ棋士に勝利したニュースに大変な衝撃を受けました。約10数年前、「コンピュータが囲碁で人間に勝つのは100年以上先、またはあり得ない」と碁打ちの誰もが信じて疑いませんでした。

囲碁は19×19のマス目があり、全ての手の組み合わせは10の360通りあると言われています。全ての手を計算し尽くすには、150億年前の宇宙の誕生と共にヨーイドンッでスーパーコンピュータで計算を開始しても、まだまだ全然計算が終わらないほど途方も無い数字なんです・・。

レイ・カーツワイル氏は1999年頃から、2029年にはコンピュータが人間の知能レベルに達すると予測を立てており、年々その確信を深めていると言うから本当に驚きです。

2030年ごろには、スマートフォンなどの機器は血球ほどの大きさになり、それらを血液中に入れることで人間の免疫システムを補助するようになるなど、驚くべき未来を予測しています。

まとめ

つまり、「シンギュラリティ(技術的特異点)」とは、

AI(人工知能)の成長速度が止まらなくなりその先の未来が予測不可能になる時点を言います。遅くとも2045年までに到来すると言われていますが、その背景には指数関数的に情報テクノロジーが発展していくという事実があります。

 

参考>
つっちー
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AI(人工知能)って「なにそれ美味しいの?」ってレベルだった僕が、AIエンジニアを目指してステップを踏んだり踏まれたりしている記事を書いてます。よかったら読んでみてください(実話)。

「歩く負債」と言われた僕がゼロからAIエンジニアになる為のステップを実践してみた!
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