今地方では、都心との教育の格差問題を解決できるICT教育の導入が増えています。
どうしても、教育は、都心や人が多く住んでいるところに集中してしまって、地方との教育格差ができてしまいます。そのため子どものために引っ越しをしたり、子供が親元から離れて暮らしたりという事もあるでしょう。
その問題を、ICT教育を導入することによって解決することができます。なぜなら、場所を問わず、地方でも、都市部と変わらない教育を受けることができるから。それでは、地方でどんな取り組みが進んでいるのかを紹介していきます。
離島でのICT教育の導入
まず一つ目に紹介するのは、島根県にある隠岐郡島前地区の離島地域。この地域では、都市部との教育格差を解消するために、進学を希望する中学生高校生のための地域の公営塾として、隠岐國学習センターを設置がされています。
このセンターからそれぞれの離島に指導スタッフが行っていたのですが、離島なので、天気の良し悪しに、左右されて天気が悪いときは、船が欠航して、移動できず休講になることも多くありました。
その解決策として、隠岐國学習センターから各島へ動画配信システムを使って、授業を生中継し、遠隔授業を始めたのです。
このセンターではICT教育の一環で、島を離れた卒業生が指導してくれるシステムも導入しています。
規模の違う学校でのICT教育の導入
二つ目に紹介する長野県の規喬木村では、規模の違う学校の話です。2つの学校を統合したかったのですが、山に囲まれた所にあるため通学時間の課題から、統合するのが難しいという問題がありました。
そこで、ICT教育を導入し、両校をテレビ会議システムでつなげて、合同授業を行うようにしたのです。
普通に授業を受けているよりも、これはアドバンテージになるはずですし、このグループ学習の手法は、海外交流にも役立ちそうですよね。近年グローバル化によって、英語学習を強化している今の時代にぴったりでしょう。
ICT教育を導入して遠隔で講演を実施
三つめに紹介する滋賀大学教育学部付属小学校では、TV会議を利用して、遠隔講演を実施しました。
講義をしたのは、滋賀県出身で、国際大会でも活躍しているパラリンピック競泳選手代表木村敬一選手。
ICT教育の導入でゲーム対戦
最後に紹介するのは、地方の導入ではないかもしれませんが、一風変わったゲームを活用したICT教育の導入を紹介しましょう。
佼成学園中学校・高等学校の中学3年生の国語の授業で、奈良県生駒市立光明中学校2年生のクラスとインターネットでお互いの会場の画面にと投影して、「ビブリオバトル」の研究授業をしました。
これまで地方やユニークなICT教育の導入について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ICTの導入はこれまでの地方と都心の格差問題を解決してくれる良いツールということが分かりますよね。
最新の教育を受けるためには都心にいなければならないという一択しかなかったのが、選択肢が広がり、自分の好きな場所で最新の教育が受けられるということになってくれば、可能性は広がりますし、より自由に子どもも生きられるでしょう。
場所を問わない働き方は最近よく話題になっていますが、教育の場でもそれが広がっていることを知り、ITって本当に幅広く私たちの生活を豊かにしてくれるんだなと実感しました。今後もっとICT教育の導入は盛り上がりもみせてくるはずなので、これからが楽しみです。