小学校ではタブレットを使った教育が、どんどん導入されているという話は、皆さん聞いたことがありますよね。政府は全ての小学校や中学校に、タブレットの配布を目標としていて、紙の教科書から電子機器への移行を後押ししています。
その結果、一気にタブレット教育の勢いが加速。タブレットを使った教育には物珍しさ、視覚的に分かりやすい、というような利点があり、紙の教材を使うよりも子供ウケがいいので、学習意欲の向上も期待されているのです。
しかし、メリットもあればデメリットもあるもので、東京工業大学の赤堀侃司教授の研究では「式を問う言語系の問題には、紙のテストに優位性があることが明らかで、タブレット教育のデメリットとして、基礎学力が身に付きにくく、知識がうろ覚えになる」ということを指摘されています。
そこで今回は、小学校がタブレット教育サービスを導入した理由と比較、それによってどのようなメリットとデメリットが生まれてくるのか、ということをお伝えします。
小学校がタブレット教育サービスを導入する理由
現在、小学校や中学校で行われている、タブレットを使った教育サービスは、IT教育あるいはICT教育というような呼び方をされていますよね。
このような、タブレット教育が急ピッチで進んでいるのは、おそらく第4次産業革命と無関係ではいられないでしょう。
このような情報爆発社会に、対応できるような人材育成をしていくためには、若い時から新しい技術を取り入れていく、下地を整えていかなければなりません。
そのためのタブレット学習サービスであり、英語教育であり、プログラミングの勉強が追加されたのです。
タブレット教育を導入した時のメリットとは
これで今タブレット教育が必要な理由はわかりました。それでは今度はタブレット教育の他のメリットについても見ていきましょう。
子供の興味をひきやすいですよね。問題がわからなくても、自分の好きなタイミングでヒント機能などを活用すれば、スラスラと問題を解いていくことができます。
専用タブレットは、インターネットには繋がりませんが、親御さんが「うちの子供は今どれくらい学習しているんだろう」というような気持ちに応えるために、メッセージで連絡機能が搭載されていることも。
ですから「いいから勉強しなさい!」と、子供の学習意欲がなくなってしまうとわかっていても、つい言ってしまうということが少なくなるでしょう。
タブレット教育によるデメリット
しかし、もちろんデメリットもあります。
それに料金がかかってしまいますし、子供が使うわけですから、かなり荒っぽく扱われてしまうでしょう。専用のタブレットは耐久性がいいという話もありますが、当然それにも限度があります。
このように、タブレット教育にもデメリットはありますのでそれも把握して教育に取り入れていきましょう。
小学生のタブレット教育サービスを比較
ここまで、タブレット教育についてお話ししましたが、これらを理解したことで実際のタブレット教育は具体的にどんなものなのか興味が出てきますよね。
そこで最後に小学生向けの主なタブレット教育サービスを紹介しましょう。
どのサービスもそれぞれの会社ごとに、子供が楽しめるように、学習意欲を向上させて、学力を向上させていけるように、考えられて作られています。
スマイルゼミ
耐久性もバッチリなので、武人の蛮用ならぬ、子供の蛮用にも耐えうる設計となっています。料金体系としては毎月払い、6か月一括払い、12ヶ月一括払いの3種類があり、契約期間が長くなるほど安くなるのは嬉しいですよね。
Z会小学生タブレットコース
Z会のタブレットを使った通信教育サービスは、小学3年生になったら受講することができます。2019年現在では1年生と2年生は、タブレットの教育サービスはありません。
タブレットを使わない通常のコースもあるのですが、タブレット教育の良さとしては、算数の図形など、静止画では分かりづらいような問題が、アニメーションのヒント付きで説明してくれるところでしょう。
ですので、飽きっぽい性格のキッズであっても、ゲームをしているような感覚で、のめり込むように勉強をしてくれます。
進研ゼミ小学講座(チャレンジ/チャレンジタッチ)
Benesseの進研ゼミ小学生講座(チャレンジ/チャレンジタッチ)は、専用タブレット「チャレンジパッド」で、国語と算数、それに英語の3教科を学習していきます。
12ヶ月一括払いの合計金額は、35760円となっているので、親御さんは「まだどんなものか試してもいないのに、1年分を一括払いなんて、あまりにもチャレンジすぎる」というふうに感じるかもしれません。
しかし、ベネッセでは学習内容に不満があるとか、子供がそこまで利用することがなかったというような理由で、タブレット教育をキャンセルしたくなった時、気軽に途中退会することができます。
途中退会すると、お金が返ってこないイメージですが、受講した月数に応じて、残っていたお金がきちんと返金されますので、かなり安心ですよね。
RISU(リス算数)
RISU(リス算数)は他のタブレット教育サービスとは、かなり違っていて個性的。リス算数という名前の通りに、算数に特化した学習プログラムです。
料金体系も独自色を打ち出していて、他のサービスは、学年が上がるとともに、料金もどんどん上がっていくのですが、RISU(リス算数)は、基本月額料金が2480円で、学習スピードの速さによって値段が変わっていきます。
8980円と高いですが、3ステージ以上になると、通常の学校教育の2.3倍のスピードであることを謳っています。
ゼロ円のコースだったとしても、マンツーマンとはさすがに行きませんが、東大や早慶のインターネット家庭教師の、レッスン動画が配信されるので、一度お試しでサービスに申し込んでみてはいかがでしょう。
今回は、タブレット教育を導入する理由とそそれによるメリットデメリットをお話しました。
しかしながら、子供たちが新しい時代に対応していくためには、この新しいタブレット教育が必要なことは確かなのでしょう。
子供の脳というのは新しいものをすぐに吸収できますから、国も若いうちから、第4次産業革命で始まった新時代に対応できるような、人材を欲しているのかもしれません。
確かに、子供たちが新技術に対応することができれば、新しい時代にも対応することができるということですから、AI(人工知能)などを管理できる側に、子供たちを押し上げることができます。
あるアメリカの学者は「今生まれた子供が働く頃には、現在ある仕事は35%に縮小し、今は存在しない仕事が65%に拡大しているだろう」ということを言っています。
このようなことから、これからの子供には、新しい技術や環境になれ親しみ、常に時代の先を進み、そして良い未来を作っていってもらいたいですよね。
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