AIとは何か

ビッグデータとAI(人工知能)の関連性を身近におきかえてご紹介

ビッグデータのイメージ

新聞やテレビの中で「ビッグデータ」という言葉を「AI(人工知能)」とセットで見かけることが多くなってきました。しかし、「ビッグデータとAI(人工知能)って何の関係があるの?」このように思う方もいますよね。

この二つの関連性を身近に置き換えるとするなら、カードゲームのようなものです。「ビッグデータ」が手札で、「AI(人工知能)」プレイヤー。

カードゲームは手札があるだけでは何の意味もないし、プレイヤーがいてもカードがなければただの人になってしまいます。それと同じようにビッグデータとAI(人工知能)は関係があるのです。

そこで今回は、ビッグデータについて押さえ、AI(人工知能)とのカードゲームのような関連性についてFacebookを例にもう少し詳しくお話ししていきます。

ビッグデータとは何か、どうして手札なのか

カードゲームのイメージ

それでは、まずはビッグデータについてからお伝えします。

ビッグデータは、構造化データに非構造化データとIotデータが加わって膨大になったものです。

と言ってもピンと来ないでしょう。

ここでは小売店を例に説明していきましょう。

創業直後であれば、エクセルで顧客情報を入力すればダイレクトメールを送るタイミングに困ることはないですよね。

しかし、お客さんが増えればどのようなお客さんからどのようなものが売れているか把握しなくてはならなくなります。さらに事業が大きくなれば人を雇い、人事や給与を管理する必要も出てくるでしょう。ここで中心となるシステムはデータベース。これは個人情報など項目も形も決まっているので構造化データといいます。
また、店のプロモーションを行うのにTwitterやSNSを利用することもあります。お客さんがネット上で店やサービスについてよかった点や改善してほしい点を書いてくれるようになると業務改善のヒントとなるでしょう。こういったものは、先ほどの構造化データのように形が決まってないので非構造化データと呼ばれています。
次に、小売店が大きくなり大型スーパーのような広い店舗にするとしましょう。店や人の配置、棚に置く商品をどう改善するか考えるためにはIotデータが有効です。
Iotとは、Internet of Things、日本語に訳すと「モノのインターネット」の略。あらゆるモノがインターネットにつながるという仕組みを指し、モノに付随する情報を集めたデータがIotデータです。

ここでキーワードとなるのが3V(量:Volume,バラエティ :Variety,発生頻度 :Velocity)となります。

ビッグデータ全体で見ると構造化データ、非構造化データ、Iotデータといった複数の種類のデータがあり変化が大きい、そして情報そのものの絶対量が大きければ良いということになります。

カードゲームでも手持ちのカードが多く様々な種類のものがあるほど、状況に応じた作戦を考えやすくなるでしょう。また、カードの出入りが多くなれば状況の変化にも対応しやすくなる点でもビッグデータと手札は類似しているといえます。

ビッグデータ(手札)を使いこなす名プレイヤー、Facebook

facebookのイメージ

ここまではビッグデータについて説明をしました。今度は、AI(人工知能)との関連性について本題に入っていきます。

これを語る上で欠かせないのがFacebookです。

Facebookはユーザーが気に入りそうな広告をスマートフォンに表示できるため広告主から多くの利益を得られていると言われています。
アカウントを所有されている方は他のユーザーの投稿に「いいね!」を押していますよね。これらの積み重ねで十分なビジネスになります。ユーザーの趣味嗜好だけでなく人間関係もわかってしまうからです。勿論これらの情報は運営側のビッグデータ 、つまり手札の一部となるのです。

ビッグデータとしてプレイヤーであるAI(人工知能)に活かせるのはこれだけではありません。

Facebookは2012年の時点で毎日25億件のコンテンツや500TB以上のデータを処理をしていたと言われています。そしてアップロードされる写真は毎日3億枚、30分ごとにスキャンされていたデータは105TBに登っていました。

Facebook側はこのようなビッグデータをどうAI(人工知能)に活かしているのでしょうか。それは費用対効果だけでなく、コミュニティーの安全の維持に活用されています。

具体例としてまずあげられるのはフィルタリングです。

毎日投稿され続けている膨大な写真の中でポルノや犯罪、暴力のような写真がないかをチェックしてくれています。そして自殺の疑いがある投稿やフェイクニュースがないかもAI(人工知能)が行ってくれているのです。

また、Facebookのコンテンツはかなりの数があるので各ユーザーに対し何を表示するか優先順位をつけて表示。これは各ユーザーの履歴やこれまでの蓄積であるビッグデータ、すなわち手札を基にしています。

例えば猫が好きであれば猫を表示させたり、逆に飽きたというようであれば表示しないようにもしています。勿論写真の内容をわかっていないとできないのでAI(人工知能)、つまりプレイヤーの存在が欠かせません。

ビッグデータはAI(人工知能)と結びつく前はかつての資源ごみのようだった

ゴミのイメージ

このように、Facebookを例にビッグデータとAI(人工知能)の関係性についてカードゲームの手札とプレイヤーのようなものであると言及してきました。

人間ではとても対処しきれないビッグデータを扱える仕組みや賢さによってAI(人工知能)の優位性が成立しています。

しかし当初はそのような関係ではありませんでした。実はビッグデータはこれまで普通に捨てられていたのです。それはかつての資源ごみとも重なります。

資源ごみは環境に対する意識や資産にするという動きがあるまでは、他のゴミと全く同じように扱われていました。

しかしごみから資源を回収する、ごみを分別する、環境を良くしようと思う、リサイクルを事業化させ収益を上げるといった流れが重なり資産へと変わっていきましたよね。

ビッグデータもビジネスに活かせるというアイデアが出るまでは全く利用されませんでした。買い物履歴や貨物船の運行状況といった情報も使い捨てであったり、データベースの中で眠っていたのです。その中でAmazonや今回ご紹介したFacebookが、ビジネスになると見込んで回収し分別し収益化させたということになります。

 

ビッグデータとaiのイメージ

以上、今回は「ビッグデータとAI(人工知能)の関連性をカードゲームに置き換えて、ビッグデータとAI(人工知能)はどのように関係しているかを説明してきました。

ビッグデータはカードゲームで言うと手札のようなものであり、それに対しAI(人口知能)はそれを使いこなすプレイヤーです。そして、両者の関係を良く理解し使いこなしている例がFacebook。

世界中のユーザーが反応したり投稿しているコンテンツをカードとして手札、即ちビッグデータに加え、その上でプレイヤーであるAI(人工知能)が各ユーザーにおすすめのコンテンツを紹介したり有害になる可能性のあるものをブロックしてくれています。

FacebookやAmazonなどが、ビッグデータをビジネス化させるなどのビジネスモデルが確立されるまでは、個人レベルの小さな履歴といった情報はすぐに捨てられてしまったりデータベースの奥底で陽の目を見ることはありませんでした。しかし、今後もAI(人工知能)の開発はさらに進むのでこのビックデータを活用してさらに質の良いサービスが生まれいきます。

ですから、手札であるビッグデータとプレイヤーであるAI(人工知能)、両者が手を組むことによる新たなイノベーションに期待していきましょう。

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