AI(人工知能)ニュース

AIはここまで来た!マンション管理人に人工知能時代到来!

マンションのイメージ

マンションの管理人といえば、窓口での受付やマンションの共有部などの清掃を行っているイメージがありますよね。一方で入居者の話を聞いたり、部屋での水道などのトラブルの解決を迫られたりなど、業務としては大変な仕事です。実は今このマンションの管理人にAI(人工知能)を導入することが行われていたり、開発がされています。

それは大京グループが開発しているAI(人工知能)管理員やAI(人工知能)コンシェルジュサービスの「AI INFO」のことです。実証実験を2017年7月から始めて、現在も行われています。

今回はなぜマンションの管理人にAI(人工知能)が導入されることになったのか。また、AI管理人「AI INFO」の中身についてお伝えしていきます。

なぜマンション管理人にAI(人工知能)を導入するのか

管理人のイメージ

ここで1度マンション管理人について簡単に説明します。このマンション管理人とは、マンションの管理を依頼された管理会社が雇った従業員のことです。ただし、一般的には管理人と呼ばれはしますが、契約書などでは管理員と表記されます。

全体としてはマンションの管理組合から管理会社に依頼が行き、雇われた人が管理人として働く構図。なお、業務としては以下のようなことを行っています。

  • 清掃
  • 受付
  • 点検や警備
  • 報告と連絡

上の内清掃は拭き掃除や掃き掃除だけでなく、除雪なども含みます。また、受付に関してはオートロックの場合にはよく知らない人が入ってくることは少ないですが、そうでないと押し売り業者などが入ってくることがあるので、それにも対応しなければなりません。

さらに、マンションの管理人は高所での照明灯の交換をしなければならなかったり、不審者が出入りしないように挨拶しながら巡回。そして、1日にあったことを日報に記録して、場合によっては管理会社や警察に連絡。

これらが主な管理人の業務です。そして、なぜこのマンションの管理人にAI(人工知能)が導入されることになったのかといえば、次のような理由から。

  1. 賃金が安いため
  2. 労力が大きい
  3. モンスター住人の存在

まず、1から説明します。端的にいえばマンションの管理人は賃金が低くいのが実状。これは上で説明したような管理組合から管理会社、そして管理会社に雇われるのが管理人であるためだからです。

また、管理組合から支払われるお金は住人から徴収したお金であるため、賃金が上がりにくいということもあります。そのため、人手が限られたり、集まりにくくなっているのが現状です。

次に2について説明しましょう。管理人の仕事については上で説明しましたが、その全てで労力が大きい仕事内容です。

特に清掃に関しては、拭き掃除自体が労力が掛かりますし、清掃の範囲外であっても住民に言われればやらなくてはなりません。
さらに、契約書に管理業務補助を行うことが記載されている場合には、本来管理人がするべきでない経理業務やメーターの検針などを行わなければならないこともあります。この他、管理人室の文房具などが自腹であったり、支給された用具が使えないときには自分で買ったりするなど、金銭的な負担も生じるのが管理人です。

つまり、以上の1と2をまとめると、賃金が低いわりに労力が大きいために管理人のなり手が少なくなっているという問題があります。これを解決するためにAI(人工知能)を管理人に導入しようとしているでしょう。

しかし、管理人の問題点として1番の問題は3のモンスター住人です。

こちらに関しては管理人以外でもサービス業などでもあることですが、しっかりと仕事をしているのに「掃除をしっかりとしろ」などとこちらにあたってくる住人のこと。場合によっては、さんざんあたった後に「あースッキリした」などの言葉をいったりして、非常にストレスが溜まります。

しかし、このようなモンスター住人にいい返そうとしても、住民は管理人にとってはお客様であるためにこちらからは何も言えないというのが実状。そのため、あまりにもひどいモンスター住人が住んでいるマンションの管理人は、すぐに辞めてしまいなり手がいなくなってしまいます。

なお、こちらに関しては住人の問題もありますが、ライフスタイルの変化も関係しているでしょう。というのも、管理人は通常朝8時から夕方の5時までの8時間の勤務をしています。しかし、現在ではこの時間帯と住民との生活の時間が必ずしも当てはまるわけではありません。

そのために、「いつも管理人がいない」などと苦情が来たりして問題の原因となることも考えられます。したがって、モンスター住人や原因となるかもしれない問題を解決するために、マンションの管理人にAI(人工知能)を導入することが必要なのかもしれません。

もしも、マンションの管理人にAI(人工知能)を導入することでこれらの問題などが解決されれば、マンションの管理をしっかりと行えるので、マンションの価値を維持できますよね。そして、住民と管理人の双方によい結果をもたらすでしょう。

次は、実際に導入されているAI(人工知能)管理人についてお伝えしていきます。

すでにマンション管理人のAI(人工知能)導入は始まっている

 

 

受付のイメージ

実際に導入されているAI(人工知能)管理人は、大京グループの管理事業を行っている大京アステージがやっているサービス「 AI INFO 」のことです。こちらはシステム自体はベンチャー企業のNextremerのAI対話システム「minarai」で作っているもの。

現在は試験運用の段階であり、本格的な導入は2020年3月になるようですが、その素晴らしさから2018年のグッドデザイン賞を受章しています。こちらのサービスの特徴は以下の2つ。

  • 管理人と住人とのライフスタイルの違いを解決
  • 住人との意思伝達の場である掲示板をより使いやすく
こちらのサービスを導入する以前に問題となったのが上でも説明したライフスタイルの違いです。人によっては管理人に相談したいときにはもう帰っていたり、そもそも仕事のスタイルによって会えないことがありました。

しかし、この「 AI INFO 」では入り口の掲示板からいつでも相談が出来ます。また、スマホからも利用ができるために非常に手軽。コストの削減や人手不足にも対応しているので、住民と管理会社のどちらにも利益があります。

また、以前は重要なお知らせを掲示していても、見られなかったことが多かった掲示板を、エントランスなど人が多い場所にデザイン性をもって設置することで、閲覧率を向上させました。さらに、掲示板をデジタル化することで見やすくしています。

なお、掲示板の情報については、イベント情報など以外にお天気情報や暮らしの情報、共用施設の予約情報も確認可能。非常に便利になっていますよね。AI(人工知能)管理人の導入によって、現在のマンション管理人の抱える問題が解決するのは良いことです。

これが広く普及するのには時間が掛かるかもしれませんが、ぜひとも導入を待ちたいものですよね。

 

マンションのイメージ

最後にこのようなAI(人工知能)管理人が今後どのようになっていくのかお話ししましょう。

恐らくはより管理人のAI(人工知能)導入は進んでいくでしょう。景気が上向いていることにより売り手市場になっているため、マンション管理人の人手が足りないことは間違いないので、これを解消するためにこの流れは止められないのは想像しやすいことです。

なお、外国人労働者を導入する考えもありますが、できれば私たちで解決すべき問題でしょう。また、このAI(人工知能)管理人が他のシステムと繋がることができれば、例えば住んでいるマンションの売却をAI(人工知能)管理人から行うことも将来はできるかもしれません。

そうすればただのマンションの管理人ではなく、より便利な新しいサービスが誕生したと言えるのではないでしょうか。そんな便利な未来が訪れれば良いですよね。

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