AIとは何か

AIに実装可能?人との対話に必要なコミュニケーション力。

AIがコミュニケーションをとってるイメージ

近年、多くの分野でAI(人工知能)の活躍が見られるようになりましたよね。AI(人工知能)の中には、ペッパー君のように人と対話するロボットや、英語で対話することで英語学習をサポートしてくれるシステムまであります。このことからAI(人工知能)は、私たちの生活により身近になってきたといえるでしょう。

しかし、現在のAI(人工知能)は人の気持ちを理解して対話するのは苦手で、AI(人工知能)に代わることのできない仕事としては、人の気持ちを理解した上でのコミュニケーションをとらなければ務まらない仕事が多く挙げられています。例えば、保育士や教師などはAI(人工知能)による代替が難しい職業です。

でも本当に、AI(人工知能)は人の気持ちを理解してコミュニケーションをとるのは難しいのでしょうか。

そこで今回は、人との対話に必要なコミュニケーション力がAI(人工知能)に実装できるのかどうかを解説します。

人との対話に必要なコミュニケーション力とは

コミュニケーションのイメージ

現在では多くのAI対話ロボットやAIコミュニケーションロボットが活躍しています。これらのロボットは、「おはよう」と声をかけると「おはよう」と返してくれるタイプも多く、とても愛らしいですよね。しかし、人同士の対話と同じようにコミュニケーションを楽しみたいと思った時、現在のAIロボットでは少し物足りないかもしれません。

なぜなら現在の対話ロボットは、予め設定されてた内容しか話せないロボットが多いから。

例えば「元気?」と質問すると「元気いっぱいだよ」と答えてくれる程度です。

では、人同士と同じような対話をするために必要なコミュニケーション力とはどういうものなのでしょうか。

私たちが普段行うコミュニケーションは、単なる言葉による対話ではありません。私たちは通常、言葉以外にも話すスピードや声のトーン、身振り手振りや表情の変化を用いて人とコミュニケーションをとっています。

たいていのAI対話ロボットは、常に一定のスピードとトーンで会話しコミュニケーションをとりますが、人間は少し違います。急いでいる時やイライラする時、話すのに自信がない人は話すスピードが速くなりがちです。また人間は、明るい話題の時は高いトーン、暗い話題の時は低いトーンで話すといったトーンの調整もおこなっていますよね。

さらに、身振り手振りで相手の注意を惹きつけたり、感情を表現したりもできます。そして、人との対話によるコミュニケーションで重要なのが表情。人は言葉以上に表情を認識しているため、表情豊かであるほど自分の意見や気持ちをしっかりと相手に伝えられます。

相手の話を聞くこともコミュニケーションにおいて重要

コミュニケーションのイメージ

私たちは何か不安なことがあった時、誰かに話を聴いてもらうと心が落ち着くことがありますよね。このように、人は誰かが自分の話にしっかりと耳を傾けて自分のことを理解しようとしてくれていることが分かるとすごく落ち着きます。

つまり、AI対話ロボットに人間と同じようなコミュニケーション力を持たせようと思ったら、「相手の話をしっかりと聞いてあげる」ということを学習させなければなりません。

相手の話をしっかりと聞いてあげるための具体的な姿勢は以下の通り。

まず、相手が話している時にしっかりと耳を傾けることが重要です。話している相手の方を見ていても、意識が別の方へいっていたら相手にすぐに伝わってしまいます。そのため、相手の気持ちを理解しようとしながら話を聴く姿勢が大切です。
また、相手の話したことを繰り返しながら話を進めていく対話方法もコミュニケーションにおいて重要。
例えば、「私は自分の目標をしっかりと持って頑張りたいと思います。」と発言した相手に対して、「そうですよね、目標をしっかりと持つことは大切ですよね」という風に返事を返します。

すると、相手は自分の話をしっかりと聴いてくれていると感じるので、コミュニケーションの中で信頼感がうまれます。

人との対話に必要なコミュニケーション力はAI(人工知能)に実装可能なのか

AIと人のイメージ

ところで、将来AI(人工知能)に、人との対話に必要なコミュニケーション力が実装可能なのか?という問いに対しては、多くの研究者が「AI(人工知能)への高いコミュニケーション能力を実装するために研究を続けています」と答えています。

明確に「人との対話に必要なコミュニケーション力はAI(人工知能)に実装可能です」と答えている研究者がわずかな点で、AI(人工知能)に人間同様のコミュニケーション能力を持たせるのが難題だと分かりますよね。

しかし、どうしてAI(人工知能)に高いコミュニケーション能力を実装するのは難しいのでしょうか。

まず、現在のAI(人工知能)は言葉を聴き取って処理はできていますが、言葉の意味(単語の意味)までは理解していません。
例えば、「お兄ちゃんが骨折してしまったの」と話すと、AI対話ロボットは「大丈夫でしょうか。心配ですね。」と答えるでしょう。しかし、AI(人工知能)は本当に言葉の意味を理解して優しい言葉を投げかけてくれているわけではありません。単に「骨折した」という言葉を聞いて、関連している言葉を導き出しただけなのです。

そのため、本当にAI(人工知能)が人の言葉や気持ちを理解して人と対話できるコミュニケーション能力の実装が課題となっています。

AI(人工知能)が単に人が話した言葉に基づいて、関連の深い意味の言葉を返すという対話を行うだけでなく、本当に人の気持ちを理解して感情に見合った言葉を返せるようになった時こそ、人間とAI(人工知能)に信頼関係が生まれるでしょう。

コミュニケーション力が高まったAI(人工知能)にできること

対話をするAIのイメージ

ですが、現在のAI(人工知能)はお客様対応が必要なコールセンターでも利用されていますよね。ただし、これは1次対応までです。1次対応は十分に行えますが、怒りでいっぱいになったお客様をなだめることまではできません。

しかし、将来AI(人工知能)に人の感情を理解しようとするコミュニケーション力が実装されれば、お客様の気持ちに寄り添って冷静になだめられるでしょう。
また、保育士はAI(人工知能)に代わられることがない職業として挙げられていますが、AI(人工知能)に高いコミュニケーション力が実装されれば、保育士の業務負担が大幅に減少すること間違いありません。

例えば、小さな子供は自分でも訳が分からなくなって泣き叫ぶことがよくありますよね。この時、経験の浅い保育士ではどう対応すればよいか悩むことも多いでしょう。

しかし、ベテラン保育士の対応法を学習したAI(人工知能)を活用すれば、AI(人工知能)が泣き叫ぶ子供の感情を読み取り、ベテランの保育士と同じ対応を行います。もしくは、経験の浅い保育士にアドバイスを送ることもできるでしょう。

これらは今のAI(人工知能)ではまだまだ難しいです。ですが、将来AI(人工知能)にコミュニケーション能力が備わればやれることの幅が広がりそうですよね。

 

いろんなAIのイメージ

今回は、人との対話に必要なコミュニケーション力はAI(人工知能)に実装可能なのかどうかを解説しました。

現在、多くのAI(人工知能)研究者がAI(人工知能)への高いコミュニケーション能力実装に向けて研究を続けています。もしかすると近い将来、人と同じように相手の気持ちを理解して対話を行うコミュニケーションAIが誕生するかもしれません。

そのためには、私たち人間と同じように話すスピードや声のトーン、身振り手振りや表情の変化を用いたコミュニケーションを学習する必要があります。また、対話には相手の話をよく聞くという姿勢も大切です。AI(人工知能)が相手の気持ちを理解しようとするコミュニケーション力を持ち、人の話をしっかりと聴いてあげられるようになると、今よりもずっと活躍の幅が広がること間違いありません。

ですからAI(人工知能)には代替不可能と言われている接客業や保育士などの職業においても、高いコミュニケーション能力を実装したAI(人工知能)対話ロボットが活躍する日がきっとやって来るでしょう。

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