スポーツを上達するには、自分の動作や姿勢をチェックするのが不可欠ですよね。最近ではスポーツ選手がの動作をチェックするときに姿勢や骨格を分析する姿勢推定、そして姿勢や骨格を評価する姿勢評価を行なっています。実はその背景には、AI(人工知能)が絡んでおり、AI(人工知能)の成長で姿勢評価や姿勢推定の精度が上がり注目が集まっているのです。
また、スポーツだけでなく日常生活でも姿勢評価や姿勢推定を行なうことでQOL(生活の質)が上がったり、効率的な動作を研究したりすることができるので、AI(人工知能)が関わっているといわれるとその発展が気になるでしょう。
そこで今回はAI(人工知能)による姿勢評価事例を紹介し、姿勢推定の仕組みがどれほど実用化されているのかお伝えします。まずは、ここまで繰り返して述べてきた姿勢推定(骨格検知、骨格推定、骨格認識、「ホネホネ技術」)とは何であるのかについて解説します。
そもそも姿勢推定(骨格検知、骨格推定、骨格認識、「ホネホネ技術」)とは
姿勢推定とは、骨格検知や骨格推定、骨格認識、「ホネホネ技術」と呼ばれることもあり、簡単にいえば画像や動画、映像から対象の人間の姿勢や骨格を推定する技術のことです。この技術はAI(人工知能)によって精度が上がるとともに、他の技術の向上へ関係してくることも。
そこで活用されたのが姿勢推定。姿勢推定により、例えば、道を歩いている人がどのような姿勢をとっているかを推定することが可能で、かがんでいたり、人を襲おうとするような動きだったり、さまざまな動きを検知することができるようになりました。これは、AI(人工知能)で精度が高まった技術が別のAI(人工知能)の技術を向上させた良い例です。
ここまで姿勢推定がどういう技術か説明しました。続いて、AI(人工知能)による姿勢評価、姿勢推定を用いた事例を5つ紹介していきます。
姿勢推定を用いた事例1「万引きの抑止をするAIガードマン」
AI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定を用いた事例として、NTT東日本とアースアイズ株式会社が業務提携を行ない、販売しているAIガードマンがあげられます。万引きは小売店を悩ませる問題の一つで、それを解消しようと開発されたのがAIガードマンです。
実はAIガードマンには万引きの抑止以外にも、万引き対策に割く人員が減って人件費の軽減になることも。また、声かけをきっかけに店員が店内を巡回することで店舗の雰囲気が良くなったりと、副次的な効果も得られるでしょう。
姿勢推定を用いた事例2「モーションキャプチャが簡単に作れるVisionPose Single3D」
人間や物の動きをデジタルなデータとして記録する技術、またはそのデータを3DCGキャラクターなどに反映するする技術であるモーションキャプチャにもAI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定システムが使われています。
現実の動きをデジタルに反映する、このモーションキャプチャを手軽で簡単に実現するために開発されたシステムが株式会社ネクストシステムのVisionPose Single3Dです。
また、ソフトにはBodyAndColor with MICHICOというサンプルアプリがついています。このアプリでは3Dキャラクターのミチコを動かせ、購入後すぐにVisionPose Single3Dの機能を試してみることができるので、AI(人工知能)を使った姿勢評価が非常にわかりやすく使うことができますよね。
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姿勢推定を用いた事例3「その子ごとに向いているスポーツを分析するDigSports」
AI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定で姿勢や骨格を評価したり、分析したりし個々人の運動能力を把握することができるシステムも存在します。株式会社電通国際情報サービスのDigSportsというシステムもその一つで、子どもの運動能力を測定し、子どもごとの長所を見極め、どんなスポーツに向いているか提案します。DigSportsの構成は、センサー、大型モニター、測定・分析プログラムです。
AI(人工知能)での長所及び適性のあるスポーツの分析に、姿勢評価や姿勢推定によってこれらの項目を計測した結果を用います。また、計測中には大型モニターに姿勢の良さ計測記録がリアルタイムで表示されたりするため、子どもも楽しく計測に参加できますよね。
姿勢推定を用いた事例4「体操の採点をより正確にするシステム」
AI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定は、DigSportsのようなスポーツをすることを後押しするようなシステムだけでなく、スポーツの結果の審査をするシステムにも応用されています。スポーツとAI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定はこのように相性が良いのかもしれません。
さまざまなシステムがある中、一例としてあげられるのが、富士通株式会社が開発する、年々技が高速化・複雑化し、目視での判定が難しくなってきている体操競技の採点を支援するシステムです。
このシステムにより審査がしやすくなるため、審判員の負担が軽減したり、競技進行が円滑に進んだりとさまざまなメリットがあり、より体操を楽しむことが出来ますよね。オリンピックでも活用されるようになれば、観客である私たちも演技のすごさを実感できるようになるに違いありません。
姿勢推定を用いた事例5「工場の作業員の動作を分析するサービス・Industrial IoT × AI Solution」
人間の動作を評価したり、分析したりするAI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定は、労働現場の管理の効率化にも活用されており、例をあげると工場で働く人の管理です。
これによって、作業している人のミスを防ぐことができたり、不良品を減らしたりすることができるでしょう。また、働いている人が一番仕事のしやすいポジションに配置されれば、作業が少し楽になるかもしれません。
さて、今回はAI(人工知能)による姿勢評価事例を紹介し、姿勢推定がどれほど実用化されているのかお伝えしました。姿勢推定は、動画などから人間の姿勢や骨格を分析する技術、姿勢評価は評価をする技術のことで、AI(人工知能)の発展と共に成長し、またAI(人工知能)による画像認識に新たな可能性をもたらした技術であるともいえるでしょう。
今回ご紹介した事例は次の5つです。
- AIガードマン:不審な動きを報告し、声かけによって万引きを抑止する
- VisionPose Single3D:手軽にモーションキャプチャして3Dキャラクターを作る
- DigSports:姿勢推定による運動測定結果を元に、子どもに向いているスポーツをAI(人工知能)で分析する
- 体操採点支援システム:目視での採点が大変になってきている体操の客観的かつ正確な採点の支援をする
- Industrial IoT × AI Solution(インダストリアルIoT × AIソリューション):姿勢推定含めた画像認識技術により工場運営の効率化を目指す
今回ご紹介した事例も含め、様々なところで活躍しているAI(人工知能)による姿勢評価や姿勢推定ですが、私たちの生活をこれからも豊かにしていくこと間違いありません。今後の動向が楽しみですよね!
【お知らせ】
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参考元
骨格検知「ホネホネ」がAIの認識精度を上げる 人物の姿勢を検知し、万引きや踏切内トラブルをカメラ監視「NVIDIA IVA Summit」
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