テクノロジー

AI(人工知能)顔認証の衝撃。今話題の技術はここまででできる

顔認証のイメージ

近年著しい発展を遂げているAI(人工知能)技術。GoogleアシスタントやAmazon Echoと言ったAIアシスタントに加え、顔認証技術が今注目を集めています。

ですが、ほんの数年前までは顔認証なんて夢のまた夢の技術でした。

しかし2013年に発売されたiPhone5sには初めての指紋認証であるtouchIDが搭載され、私たち人間の身体の一部を認証に扱うバイオメトリクス認証の時代が到来たのです。

そしてその後、2017年には今回のテーマである「顔認証」機能、フェイスIDが搭載され顔認証システムも身近に存在するようになってきています。

これらはたった4年。こんな短い時期でここまで進化したのは凄いですよね。

そこで、今日はどんどん進化する顔認証システムの利点や課題点について、お伝えしましょう。

顔認証とは

セキュリティのイメージ

顔認証とは、その名の通り顔の目、鼻、口といった特徴点の位置や顔領域の大きさを判断して本人の特定を行います。

顔認証や指紋認証はバイオメトリクス認証と言い、鍵やパスワードを必要とせず、身体の一部を照合するシステム。
そして顔認証は指紋認証よりも高い精度を誇っており、1200万回認証したとして、エラー率は0.5%ほどの精度を誇る顔認証システムも存在しています。はじめに触れましたが、身近なものでいうとiPhoneやAndroid端末が挙げられますよね。

顔認証が開発された初期頃は、人の顔を2次元で捉えることが限界とされてきていましたが、近年は3dでの顔認証技術が主流になってきています。

写真を撮影するカメラだけでなく、近接センサー、IRセンサードットプロジェクターと言ったハードを用いることで高性能な顔認証システムを実現しており、どんどん普及していくでしょう。

注目の顔認証システムの事例3つ

改札のイメージ

それでは、実際の導入事例を見ていきましょう。

自動改札機(中国)

国家規模で顔認証システムの導入が進んでいることで有名な中国では2019年9月に、地下鉄の自動改札機に顔パス改札が導入されました。

スマートフォンを使って事前に顔を登録しておく必要がありますが、これさえ済ませればICカードや切符を持ち運ぶ必要がありません。また、チャージ忘れで引っかかることも少なくなるかもしれません。これなら忘れ物をしても安心でしょう。

セブン-イレブンで顔認証決済(中国)

これもまた中国での事例になります。

日本ではそこら中にあり私たちもよく使うセブンイレブンですが、2019年5月から広東省にある約1000の店舗で顔認証決済を導入しました。

利用客は、現金やクレジットカードを持ち歩く必要がなく、Tablet端末に自分の顔を写せば決済が完了します。また、万引き対策としては無数のカメラで利用者の顔や手、陳列されている商品の監視を行います。

実は中国では、携帯電話の契約時に顔認証システムへの登録が義務化されているためこのように中国では、政府が率先して顔認証システムの普及を推し進めているのであちらこちらで顔認証システムを使うことが多く、現金は日本ほど利用しません。

では、日本ではなぜ顔認証システムが普及しないのでしょうか。

それは、プライバシーの問題です。監視カメラが少し増えただけでもクレームや有識者で議論されてしまう状況であり、顔認証システムに関わらず日本は先進技術の普及に遅れを取っています。

しかし中国では政府が率先して顔認証システムを普及させようとしているので、どんどん導入されていくでしょう。

大阪Metro(地下鉄)

ですが日本も負けてばかりはいられません。

2025年には世界が注目する大阪万博が開催されます。これに合わせ、大阪の地下鉄の改札に顔認証システムを登録するため、実証実験をおこなっています。

おそらく、中国で採用されているように事前に顔を登録しておくと、ICカードなどを持たずに改札を通れる仕様になると想定されます。日本の技術を証明する良い機会なので期待したいですよね。

話題の顔認証アプリ3つ

アプリのイメージ

では、私たちが手軽に顔認証システムを使えるようなスマートフォンのアプリをお伝えしましょう。

SNOW

今話題の顔認証システムを備えたアプリといえば、SNOWですよね。

元々SNOWは顔認証システムを使って被写体の特徴を分析し加工していました。しかし、新しく追加された「そっくり診断」は、自分にそっくりな芸能人が分かる機能で、TwitterやInstagramでも話題になっているのです。

精度もどんどん向上していますが、顔が検知できなければ「横澤夏子」さんと判定される事が大半でまだ完璧とは言えませんが、非常に楽しめる機能。ぜひ使ってみてください。

SNOW

Name Vision

また、Name Visionは先程のSNOWとは違い、初めて目にした方が多いかも知れません。ですがこのName Visionは面白い機能を持っています。

日常生活において、顔は分かっているけどあの人誰だっけ…というシーンはあるでしょう。その中でも偉人や芸能人の名前が思い出せない時に役に立つのがこのName Visionです。興味のある分野から顔を元に本人を探すことの出来る「顔辞書」として扱うことが出来ます。

これはとても便利なアプリですよね。

さらにこのNameVisionは自分の顔を登録することが出来、自分に似ている偉人は誰かを知ることもできます。勉強や調べものに適しているのでぜひ利用してみてください。

Name Vision

Snapchat

最後にSnapchatをご紹介しましょう。Snapchatは、アメリカの10代にとても人気のある写真共有の出来るSNSです。

メインの機能Instagramのように写真を投稿するものですが、Snapchatにも顔認証システムを用いたフェイスフィルターが存在しており、性別の変更や、まるで赤ちゃんに戻ってような顔に加工する事が可能です。そういった写真を投稿することで、顔認証とSNSを備えたアプリになっています。

Snapchat

顔認証システムはこれから社会をどう変えていくか

セキュリティのイメージ

ここまで様々な顔認証システムについてお話しました。

このように顔認証システムが普及すれば、今よりもっと便利で、無駄を削減できるような社会になる一面、しっかりと扱わなければ個人情報の漏洩によりプライバシーの侵害を受ける可能性もありますよね。

データを管理しているところに、もしサーバー攻撃を受け、利用者の情報が漏洩したと考えると…怖いです。

これからの社会、顔認証システムの進歩に合わせて法律の整備や強固なセキュリティが必要になってきます。みなさんも個人情報の扱いには十分注意してください。

 

顔認証のイメージ

今回は顔認証システムの現状についてお話しました。まとめると、

  • 中国ではそこら中に顔認証システムが導入されている!
  • 日本では個人情報の扱いに厳しく、現状はスマートフォンの顔認証など用途が少なく限られている
  • エラー率は0.5%を誇るものもあり、高精度になってきている
  • 個人情報の扱いに注意しなければいけない。

今日は顔認証システムについてお伝えしました。顔認証システムは便利で今後ますます私たちの生活の中にも姿を現してきます。

しかし便利になる反面、データを管理する企業や政府に監視されるかもしれないといった危惧も。ですから一利用者の私たちが情報の取り扱いやシステムについて理解を深めておくことが必要かもしれません。

少々不安になってしまいますが、しかし顔認証システムにはメリットも多数存在しているので、正しく使っていきましょう。

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