みなさんは、今住んでいるお部屋はどのようにして見つけましたか?もちろん最初に足を運ぶのは不動産屋で、そこで物件の紹介をしてもらい、あなたの希望する条件に合う物件を探す、というのがお部屋探しの方法ですよね。
しかし、条件に合う物件がすぐに見つかる人もいれば、時間ばかりかかってなかなかいい物件が見つからない人もいます。そんな時は、自分の希望を少し妥協してみたりするのですが、「縁がなかった」と一言では済ませたくないものです。
今回は、お部屋探しをするためのポイントとして、AI(人工知能)が管理する物件に注目しましょう。今までは、オーナー(人間)が賃貸物件の管理をしていましたが、これからはAI(人工知能)が物件の管理をする時代になっていきます。
もしかしたら、あなたの希望する条件の物件が見つかるかもしれません。ご期待ください。
人口減なのに物件増なワケ
近ごろ、新しいマンションやアパートが次々と建設されているのにお気付きですか?ニュースなどでは日本の人口は減ってきていると報じているはずなのに、なぜこんなにも建設ラッシュが続いているのか、とても不思議ですよね。ますはその需要と供給のバランスについて調べてみましょう。
まずは、物件のニーズと直接的に関係してくるのが人口ですが、日本の人口は2008年の1億2800万人をピークに下がり続け、2048年には1億人を下回ると予想されています。このまま人口が減れば当然世帯数も減り、物件を求めるニーズも減ってくるのが予想できます。しかし、なぜこんなにも多くのマンションが建設されているのでしょうか。
その理由は、大きく2つあります。
1つ目の理由は、今の日本では常識になりつつある低金利です。参考までに現在の定期預金の金利は大体0.01%しかなく、仮に100万円を1年間預けたとしても100円にしかならず、ATMの時間外の手数料108円をも下回ってしまうのです。さらに、1億円を1年間預けたとしても10,000円にしかならず、金利だけで生活していくなんて夢のまた夢です。
このように、仮に数億円の資産を持っていても、銀行に預けているだけではほとんど利益が出ないという状況が、不動産投資に向かわせる原因の1つとなっています。
さらに2つ目の理由が、金利がかなり低いおかげで、マンションを建設するために多額の借金をしても返済総額が膨らまず、返済リスクが少なくなるというメリットも不動産投資に向かわせる原因となっています。
実際のところ、ここ数年はかなりの勢いで賃貸マンションの建設が進んできており、街の風景が変わってきているのを見つける機会も多いのではないでしょうか。すなわち、お部屋探しをする人にとっては、多くの物件に巡り会えるはずです。
投資効果と直結する空室率
それでは実際に、マンションを建設して不動産投資を始めた場合、どのようにして収益を上げるのでしょうか。
が成り立ちますが、不動産投資の場合の収入と支出は次のようになります。
支出=不動産(土地建物代)の返済、修繕費、諸費用
お分かりのように、家賃が入らないと成り立ちません。すなわち物件に人が住んでくれないと、せっかくの物件も価値を生み出してはくれません。
さらに、住人がいてもいなくても、常に支出分のお金は支払う必要があるのです。よって、空室問題は不動産投資によって根幹を揺るがすぐらい大事なことなのです。
AI(人工知能)が空き物件を管理
実際に、部屋を借りたい人がいるにも関わらず、空き部屋が多くなっている、なんだか矛盾していますよね。オーナーにとって、空室率をいかに減らすかが不動産投資を成功させるバロメーターですが、そもそもその部屋がなぜ空き家になるのかを分析し、借りてのニーズに合った対策をする必要があります。
空室の原因はいろいろなパターンが考えられ、地域人口の減少や物件数の増加、部屋の仕様が時代に合わないなど様々です。こんな複雑な要素を分析するのにはAI(人工知能)が適任です。
もし、AI(人工知能)に空室の物件管理をお願いすることができれば、オーナーにとっては管理コストを削減することができ、借り手にとってはAI(人工知能)の分析に裏付けされた物件にめぐり合うことができるので、お互いにとってメリットが発生します。
それでは、次節では具体的にAI(人工知能)がどのように物件の管理をしているのかを解説いたします。
AI(人工知能)がマンション経営のノウハウを伝授
近年、不動産投資が増加しているというお話をしましたが、裏を返すと、今まで不動産経営をした経験のないオーナーが増えてきているということが言え、借り手のニーズに合った物件を提供できていない可能性があります。
憧れの不労所得を得るためにマンション経営を始めたものの、悠々自適というわけには行かず、オーナーは物件を借りてもらうためにはやるべきことがいっぱいあり、抱いていたイメージとかけ離れているという現実に直面します。
さらに、不動産会社も他業種と同様、人材不足でマンション経営のサポートをする人材も十分ではありません。そんな中、的確にマンション経営をサポートしてくれるのがAI(人工知能)です。つまり、人間の代わりにAI(人工知能)が物件の管理をサポートしてくれます。
入居促進のためのプロモーション
次の例では、AI(人工知能)が物件を管理して、オーナーだけではなく、借り手にとってもメリットが出ている例です。
- 解約のアラート自動化
AI(人工知能)は空室率が高い物件や、長期の空室などオーナーにアラートを出し、物件の改善を促します。 - ライバル物件との比較
AI(人工知能)は自分の物件と似たような他物件について家賃の比較を行い、適切な提案をします。 - 改善手法の提案書の自動化
AI(人工知能)が物件のリフォームやリノベーションによる設備投資をした際の投資利回りや税引後のキャッシュフローのシミュレーションを行い、オーナーに対して物件の改善について提案をします。 - 目標、売上数値を分析
ディープラーニングによって、過去からのオーナーの経験や知恵を学習し、AI(人工知能)が物件の空室対策の業務をタスク化し、オーナーが何をすれば良いのかを明確に提案します。
今回は、AI(人工知能)が賃貸物件を管理すると題して、オーナーとって不動産経営のノウハウを提案し経営効率を上げ、そして、結果的に借り手にとってもニーズに合った物件を探すことができるということが分かりました。
ディープラーニングにより、これまで人間が長年蓄積してきたノウハウをAI(人工知能)が瞬時に学習し物件の管理に活かすことがでる時代がやってきています。
今後AI(人工知能)はさらに進化を続け、他の人の経験を瞬時に身につけることができる時代が来ることでしょう。ちょっと信じられないかもしれませんが、こんな夢のような時代がもうそこまで来ているのです。