AI(人工知能)の入門知識をそっと学んでおきたい。このように思う方もいますよね。でもAI(人工知能)と言う言葉を毎日のように聞くものの敷居が高く感じてしまうのではないでしょうか。
どうしてそれがまだできていないのか、実現に向け今までどのように研究開発が進んできたのかがAI(人工知能)の入門者が学ぶ上でのポイントになります。これがわかればAI(人工知能)について聞かれた時に答えるべき最低限の内容がわかるでしょう。
それでは、AI(人工知能)の歴史を交えつつAI(人工知能)についてお話します。
まずはAI(人工知能)という言葉が初めて使われたダートマス会議というワークショップから順を追ってお伝えしましょう。
伝説のダートマス会議と第一次AIブーム
AI(人工知能)の入門ということで押さえておきたいのは、この言葉が生まれたのは60年以上も前のことで、過去に2回ブームがあったということです。
この時、人間のように考える機械として定義されました。これは世界初の汎用電子式コンピューターであるENIAC(エニアック)が誕生し10年経った頃だったのが背景にあります。計算力を目の当たりにしコンピューターがいつか人間の能力を大きく上回ることになるだろうと考えたのです。
この時期で中心的な役割を果たしたのは「推論・探索」で、どちらの用語も処理内容として類似しています。
これを「探索木」と言い、この「探索木」の場合分けする際に一つの選択肢をとことん突き詰め行き詰まったところで次の選択肢を試す「深さ優先探索」、複数の選択肢を一通り見てからさらに次の選択肢を見ていく「幅優先探索」という二つのアプローチがあります。
これら両方の良さを引き出したり特殊な状況での解き方などよりよくするための研究は今も続いています。
ここでポイントとなるのは明確なルールがあるような限定された状況であれば良いということでした。しかし病気の治療法や会社の業績を上げる方法といった現実的な問題を解くのは難しいと結論づけられ「冬の時代」と呼ばれるブームの冷めた時期に入ってしまいます。
知識の問題と第二次AIブーム
AI(人工知能)は、1970年代に一度下火になったものの80年代に再び注目されるようになりました。
さて、AI(人工知能)の入門者の方はどうやって「冬の時代」を乗り越えたのか気になることでしょう。ここで突破口となったのは「知識」。
そうすれば第一次AIブームで到達できなかった現実的な問題の壁を乗り越えることできます。
このAI(人工知能)の入門で押さえておきたいのは「エキスパートシステム」。特定の分野の知識を入れ推論させることで専門家のように振る舞うことのできるプログラムで、今回は1970年代初めに開発されたMYCIN(マイシン)をご紹介しましょう。
しかしこの「エキスパートシステム」では課題が二つ課題がありました。一つ目は専門家から知識を仕入れるのにコストがかかり処理が大変だったこと。そしてもう一つは「常識レベルの知識」の問題でこれが大きな壁となっていたことです。
具体的に説明をするため医者を例にしましょう。
知識を入れるためには専門知識だけでなく私達が無意識のうちに共有している常識も入れなくてはならない。その負担が非常に大きくAI(人工知能)の実現は現実的でないという悲観的な見方が広がり、こうして二度目の「冬の時代」を迎えたのです。
機械学習とディープラーニングの第三次AIブーム
こうした2回の冬の時代を乗り越え到来した第三次AIブームが今私たちがいる時代になります。
「意味」を扱うというコンピューターの課題による閉塞感の中で発達したのが「機械学習」。AI(人工知能)の入門者で聞いたことのある方もいらっしゃるでしょう。
機械学習はAI(人工知能)自身が学習するというもの。
その際に「入力」と「正しい分け方」を事前に用意して正しく判別できるようにすることを「教師あり学習」と言うのです。一方で「入力」だけを与えその中から法則性などを見出させるのを「教師なし学習」と言います。
この、機械学習での課題は「入力」をする際にどこに目をつけさせるかを人間がうまく設計しなくてはならないということでした。
しかしこの壁の突破口となっているのが「ディープラーニング」です。
この用語もAI(人工知能)の入門にあたりよく見かける言葉で、このディープラーニングデータをもとにどこに目をつけるのかでコンピューターが自ら答えを見いだします。
以上、AI(人工知能)についてお話ししました。このようにAI(人工知能)の歴史は長く人間のできることに少しずつ近づいていますよね。
今回はAI(人工知能)をそっと学びたい方に向け入門レベルの内容を3回にわたるブームとその時盛んになった研究内容をもとに解説してきました。
このようにAI(人工知能)は少しずつ発展していったのです。これで、今回お話したAI(人工知能)を知っておくと突然「AI(人工知能)って何?」と言われても説明できますよね。そして、今回のAI(人工知能)の入門からさらにステップアップして、知識を深めていきましょう。
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