最近人工知能(AI)ってよく聞くけれども、実のところいったい何なのかよくわからないところが多いですよね。そもそも、AI(人工知能)とは何の略称かというと、Artificial Intelligenceの頭文字をとったもので、人工知能はそれを日本語に翻訳したものですが、正式な英語で聞くとなんだか余計難しそうです。
実際、Artificial Intelligence(AI)は最先端の科学であるため難しい知識も多く、やみくもに調べると迷宮の中に閉じ込められてしまいます。そのような状態にいきなりおちいると、結局Artificial Intelligence(AI)についてわからないままで終わってしまいます。なので、まずはできることなら、初心者にもわかりやすく、基礎的な知識だけを知りたいですよね。
そこで今回は、Artificial Intelligence(AI)についての「これだけ押さえれば安心!」という基本知識を解説します。まずは人工知能(AI)の定義です。
Artificial Intelligence(AI)の定義はあやふや
人工知能(AI)ブームと言っても過言ではない現代において、Artificial Intelligence(AI)の明確な定義は決まっているものだと誰しも思いますよね。しかしながら、意外なことに、Artificial Intelligence(AI)のまとまった定義というのは、日本では決まっていません。
さて、Artificial Intelligence(AI)の定義についてざっと解説したところで、続きまして、Artificial Intelligence(AI)の歴史についてです。
Artificial Intelligence(AI)の3つのブーム
現在脚光を浴びているArtificial Intelligence(AI)ですが、実は長い歴史があります。これまでArtificial Intelligence(AI)はブームと人気の低迷している時代が交互に現れており、現在は第三次ブームであると言われています。
- 第一次ブームは1950年後半から1960年代で、コンピュータが特定の問題に対して解答を出すことができるようになったことが背景にあります。当時は迷路や定理についての解答など、単純な問題しか扱えず、現実社会の課題についてArtificial Intelligence(AI)は解を出すことはできませんでした。
- 第二次ブームは1980年代で、コンピュータに、推論に必要な情報、すなわち「知識」を与えてやることでArtificial Intelligence(AI)が実用的な水準に達し、多数のエキスパートシステム(ある分野の専門家のようにふるまうプログラム)が誕生したのです。この時代では、まだArtificial Intelligence(AI)自身が、自分で学習し、自分で「知識」を蓄えることができませんでした。
- そして、第三次ブームは2000年代から現在まで続いているものです。大量のデータであるビッグデータなどを、機械学習やディープラーニングという、Artificial Intelligence(AI)自身が自ら知識を獲得する手法によって知識を獲得できるようになったことで、さまざまな分野で実用化へとつながることとなりました。
続いてはArtificial Intelligence(AI)の種類についてです。
特化型AI(人工知能)と汎用AI(人工知能)・弱いAI(人工知能)と強いAI(人工知能)
AI(人工知能)の種類
一口に人工知能といっても、さまざまな種類があり、主に特化型AI(人工知能)(Narrow AI,弱いAI)と汎用AI(人工知能)(Artificial general intelligence,強いAI)という分類ができます。まずは特化型AI(人工知能)と汎用AI(人工知能)について解説していきましょう。
- 特化型AI(人工知能)と汎用AI(人工知能)
特化型AI(人工知能)とは、特定の領域に適用するように作られたArtificial Intelligence(AI)のことです。現在でも数多く存在しており、例えば、将棋やチェスで使われているArtificial Intelligence(AI)が特化型AI(人工知能)に当たります。対して、汎用AI(人工知能)とは、多種多様な問題を解決する、いわば何でもできるArtificial Intelligence(AI)のことです。汎用AI(人工知能)は最初にAI(人工知能)を作ろうとした目的でもあります。汎用AI(人工知能)の研究は60年前から続けられているものの、まだどこにも存在していません。 - 弱いAI(人工知能)と強いAI(人工知能)
次に、弱いAI(人工知能)と強いAI(人工知能)についてです。弱いAI(人工知能)とは特定の範囲のことを考え、特定の働きをするAI(人工知能)です。あらかじめプログラムされたことをこなすのに特化しており、掃除用ロボットなどが弱いAI(人工知能)の例です。特化型AI(人工知能)と似た概念ともいえ、人間の活動に対して補助的に働いてくれます。強いAI(人工知能)とは、弱いAI(人工知能)とは異なり、人間と同じような思考をするAI(人工知能)を指します。自律的な学習や、意思決定などができるという特徴を持ち、汎用AI(人工知能)に近い概念です。
次は、Artificial Intelligence(AI)の活用例です。
Artificial Intelligence(AI)の身近な3つの活用事例
第三次ブームと言えど、Artificial Intelligence(AI)がどこでどのように役立っているのかイメージが付きにくいかもしれません。そこで、3つの身近な活用事例をご紹介します。
- お掃除ロボットのルンバ
最も身近な事例の一つに、お掃除ロボットのルンバが挙げられます。ルンバは障害物を自動で避けたり、ゴミの多い場所を入念に掃除します。最新式のルンバでは部屋の状況を学習して記憶するため、各部屋へのルートを賢く判断できるんです。毎日の掃除もルンバのおかげで大助かりですよね。 - 感情を持つ人型ロボットのペッパー
人型ロボットのペッパーと言えば、皆さんどこかで見かけたことがあるのではないでしょうか。実はペッパーは感情機能を持つことができ、人の感情を理解するだけでなく、自ら感情を持つロボットとして開発されたんです。複雑な感情と、それに伴う行動をするペッパーとの生活はさぞかし楽しそうです! - Googleの検索エンジン
ほとんどの人が利用したことがあるであろうGoogleの検索エンジンですが、実はここにもArtificial Intelligence(AI)が活用されているのは驚きですよね!検索に際して、あいまいな言葉でも欲しい情報が得られたり、Artificial Intelligence(AI)が自ら学習することでより最適な検索結果を提供してくれるのです。
最後はArtificial Intelligence(AI)の将来や問題点についてです。
Artificial Intelligence(AI)のシンギュラリティと労働人口問題
前章でも紹介したように、家事や人型ロボット、インターネットなど、現在Artificial Intelligence(AI)はさまざまな分野で活用されており、その将来が楽しみですよね。その一方でArtificial Intelligence(AI)の将来や問題点についても気になるところです。これらに関するものとして、シンギュラリティという言葉が存在します。
さて、今回は人工知能、Artificial Intelligence(AI)についての基本知識を押さえて解説しました。最先端の科学技術であるため、聞きなれない用語も多かったかもしれませんので、今回解説した5つについて、簡単にまとめると次の通りです。
- Artificial Intelligence(AI)の定義はあやふや。
- 3つのブーム(歴史)があった。
- 大きな分類法が2種類ある。
- 身近な3つの活用事例の紹介。
- シンギュラリティ(技術的特異点)と労働人口問題というものが存在する。
Artificial Intelligence(AI)という言葉には統一された定義はないものの、すでに私たちの生活の中に溶け込んでいます。そして、労働人口の問題点も指摘されており、Artificial Intelligence(AI)は科学者や政治家、経営者、有識者だけでなく一般市民である私たちも無視できない存在となりつつあります。今回の記事で付けた基本知識を元に、AI(人工知能)についてどんどん学んでいきましょう!
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