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環境にやさしい!?ドローンを使った次世代農業のできること

環境にやさしい!?ドローンを使った次世代農業のできること

現在の日本の農業は高齢化が進み、また担い手が減ることで衰退が危惧されています。しかしそれを、最近話題のドローンが解決してくれるかもしれません!

日本は山がちで平地が少なく、アメリカのような大規模農業は向きません。

大規模農業が向かないと、種まきや農薬、肥料の散布、収穫は手作業となり、「農業は大変」というレッテルがついてしまいますよね。そうすると担い手が減ってしまい、先祖代々守ってきた農地が放棄され、雑草ぼーぼーランドができ上がってしまいます。

そんな日本の農業に、救世主が現れました!今まで大規模農業でないと導入が難しかった、ヘリコプターによる農薬散布が、ドローンによりもっとコンパクトにできるようになってきています。それだけではなく、ドローンは農業にさまざまな革命をもたらしてくれるでしょう。

三輪奈美子
三輪奈美子

私の義実家も農業をやってるので、ドローンの農業利用はとっても気になります!!

そこでこの記事では、ドローンを使った次世代農業のご紹介をしていきます!まずは、現在の農業の問題点を見ていきましょう。

日本の農業の問題点!キーワードは「狭い」

日本の農業のイメージ

冒頭でもお伝えしましたが、外国のように大規模農業が可能なら、農薬や肥料の散布をヘリコプターが手伝ってくれますし、大型の農機も使えますから、収穫も大型機で一気に刈り取ることができます。

しかしこれは、広い農場だからこそできること。実際、1農家当たりの農地面積をざっと見てみると、

日本(北海道のぞく) 2ha
北海道 29ha
アメリカ 182ha

と、あの広大な北海道ですら、アメリカの広さには歯が立たないことが分かります。

日本は狭い土地を有効活用するために、三角形の田んぼや段々畑なども多く、それがさらに大型機の侵入を阻みます。農薬が入った重たい機械を担いで、えっちらおっちら山を行き来するのは、できることなら避けたいですよね。

三輪奈美子
三輪奈美子

私の義実家はお茶を作っているんですが、山の斜面を利用した畑もあります。平地のお茶畑は機械が入れるんですが、山の斜面のほうは、全て人力です!私も収穫を手伝ったことがありますが、かなりの重労働…。

農薬散布などはヘリコプター業者や農協に委託することもできますが、

  • 散布のスケジュールを農家側で決められないため、害虫駆除など急いでいるときに困る
  • そもそも委託ができない地域がある
  • コストがかかる

などのデメリットがあります。

このように、1農家当たりの農場が狭いという日本独特の地形が農業をより重労働にし、それが日本農業の緩やかな衰退へとつながっているのです。

では実際にドローンを導入することで、農業にどんな光をもたらすのかをご紹介します。

ドローンで農業を近代化!実際にどんなことができるの?

ドローンを利用するイメージ

農薬散布

農薬をまくには、背中に20kgほどの散布機を背負って、ノズルを持ちながら畑を歩き回ります。暑い夏だと、過酷な作業となるのは、容易に想像がつきますよね。

それをドローンがやってくれれば、これほど助かることはありません。

農薬を入れたドローンを軽トラックの荷台に積んで畑へGO!現地でドローンを操作すれば、あとは自動飛行で農薬を散布してくれます。これなら苦も無く農薬をまけるに違いありません。

さらに、散布は自分のタイミングで決められるため、害虫を見つけたらすぐに対応することができます。ヘリコプターより高度が低いため、ピンポイントでの散布も可能で環境にやさしいのも嬉しいところです。

肥料散布

農薬と同様に、空から肥料を散布することができます。そうなるとドローンが散布するのに適した肥料の開発が、現在の課題となっていますが、特にトラクターが入れない山あいの農地で活躍するでしょう。

生育状況確認

同じ畑と言えど、生育状況は少しずつ異なります。そこで、人工衛星や航空機からの写真を元に、作物の生育状況を確認する方法があります。これがドローンが導入されることによって、可能になるかもしれません。

近赤外線情報を取得できる「マルチスペクトルカメラ」を搭載したドローンを定期的に巡回させることで、作物の生育状況を確認し、例えば稲穂に”もみ”がいくつ付いているとか、光合成の進み具合などを分析することができます。

実は国外ではすでに取り入れられている農法ですが、耕作面積の狭い日本では難しいとされてきました。つまり、ドローンが生育状況の確認に導入されることによって害虫や病気の兆候も分かるため、素早い対応が可能となるでしょう。まさに「農業の近代化」ですよね。

種をまく

無人ヘリコプターで種をまくということはすでに行われていますが、今後はドローンでまくことが期待されています。ドローンでまければ、日本のコンパクトな農地にも対応できますし、ヘリコプターに比べてかなりのコスト削減に。

ドローンはヘリコプターのようにガソリンを使わないため、環境にも優しいと言えるでしょう。

収穫物運搬

収穫物の運搬も、農家にとって大きな負担となっています。スイカやカボチャなど、一つでも重たいものをまとめて運搬するとなると、かなり大変であることは想像がつきますよね。

それを集積所まで、ドローンが代わりに運んでくれるようになります!重いものを乗せても安定的に飛べる操縦技術、パワフルな飛行を支えるバッテリー強化などの課題がありますが、一般的になれば、特に高齢者の農家の助けとなりますよね。

害獣対策

せっかくなった果実をつつく鳥、芋を掘るイノシシ、何食わぬ顔でスイカを盗むハクビシン、どれもこれも農家にとっては憎たらしい存在です。

三輪奈美子
三輪奈美子

私の義実家も、鳥やハクビシンによくやられると言っていました。「もう、人間じゃなくて、ハクビシン様に食わせるために作ってるみたいで、バカバカしくなる」なんて、嘆いています。

畑を荒らす害獣がどこから来るのかが分かれば、ワナなどの対策もしやすいですよね。実はドローンがにっくき彼らの生態調査をしてくれます!ドローンが近くを自動飛行させ空撮することができます。

害獣の種類や数などを把握し、的確に先手を取ることができるだけでなく、害獣が嫌がる音を出し、追い払うことも可能。まるで番犬のような働きをしてくれるでしょう!

農場とドローンのイメージ

さて、ドローンを使った次世代農業についてご紹介しました。小規模農家の多い日本では、大型農機やヘリコプターを使用した農作業は取り入れづらく、手作業での対応が強いられ、それが農家への負担となり、後継者不足、高齢化へとつながっていました。

しかしドローンなら小回りが利き、コンパクトな畑でも柔軟に対応が可能で、日本の農業の光となりそうでしたよね。ここで、ドローンができる次世代農業について、おさらいしてみましょう。

  • 狙ったタイミングと場所に農薬を散布できる
  • トラクターが入れない場所でも肥料散布可能
  • 空撮写真を分析することで、生育状況の確認や、病気の兆候がわかる
  • ヘリコプターに代わって空中から種をまく
  • 重い収穫物も運んでくれる
  • 害獣の生態を調査し先手を打ったり、音で追い払う

ドローンの利点は、夜間も飛行が可能ということもありますし、どんなに暑い日でも熱中症の心配なく働いてくれます。また農作業をデータ化することで、今まで「長年のカン」でおこなっていた農作業を、誰にでもおこなうことが可能になりました。

そうすれば、今まで農業とは無縁だったサラリーマンや、農業に興味があるけれど知識のない若者、またビジネスの匂いをかぎつけた企業なども呼び込め、「農業は大変な上に儲からない」というイメージから、「ドローンとデータを利用したシステマティックなビジネス」に変わるかもしれません。

さらにドローンはヘリコプターと違ってガソリンを使わないし、農薬などの使用範囲も最低限に抑えられるため環境にもやさしく、ドローンはまさに次世代農業の要として期待できますよね!

三輪奈美子
三輪奈美子

農業用ドローンが身近な存在になったら、ぜひ義実家に導入したいです!

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