AIとは何か

今話題の自然言語処理とは?AI(人工知能)の開発方法も含めて解説

ディープラーニングのイメージ

今ではAI(人工知能)技術を活用して音声認識を行ったり、翻訳を行うことは手軽になりましたよね。実際、Apple社やGoogle社の製品やサービスでは無料でこの機能を利用可能です。実はこの背景には自然言語処理と呼ばれるものが大きく関わっています。

ちなみに自然言語処理とは機械に人間の言葉を処理させる技術のこと。

そこで今回はこの自然言語処理がどのようなものであり、なぜこちらの開発が重要になっているのか。また、自然言語処理の仕組みやAI(人工知能)開発を行う方法を説明していきます。さらに自然言語処理を行う上で役立つライブラリについてや、最後には自然言語処理のAI(人工知能)を開発するための注意点と、より簡単にこちらのAI(人工知能)を開発するための方法もお伝えしていきます。

ぜひ、自然言語処理について理解を深め、興味が出てきたらこの技術について学んでみましょう。

自然言語処理とは

テクノロジーのイメージ

それでは、最初に自然言語処理の基本を簡単に紹介していきましょう。

  1. 人間が使っている言語や文章データを機械に理解、処理させる技術
  2. 言語学やAI(人工知能)などの知識を使って行われる
まず、1にあるように自然言語処理とは人間が使っている言語や文章データを機械に理解、処理させる技術です。
みなさんが使っている言葉や文章には一定の規則性があります。例えば、単語としての意味や文章中での意味など。

こちらはその規則性を利用して、機械に処理を行わせていくものです。

なお、どんな知識を使っているのかといえば、2にあるように言語学やAI(人工知能)などを使っています。

これは人間の言語などに関わっている以上、言語学の知識は必須です。また、近年ではAI(人工知能)技術を利用してその精度を格段に高めています。

以上が簡単な自然言語処理について。これを踏まえて以下では、なぜ今こちらの開発が重要になっているのかを説明していきましょう。

今、自然言語処理の開発が重要になっている理由

疑問のイメージ

自然言語処理の開発がこれほどまでに重要になっているのは以下の2つの理由によります。

技術の進歩によりレベルが上がった

まず、技術の進歩により自然言語処理のレベルが上がりました。

こちらはコンピューターの性能が格段に上がり、さらにAI(人工知能)の革新的な技術であるディープラーニングが生まれたことが大きいです。
これにより処理能力が上がったことで大量のデータをネットから入手し、それをディープラーニング技術で機械に理解させれられるようになりました。

さまざまな分野で活用できるようになった

そして、これはさまざまな分野で活用できることにも繋がったのです。

特に転機となったのが2010年から普及し始めたスマホの登場。これによりテキストで行われていたものが、音声を対象にするようになっていきました。

具体的なものとしてはApple社の音声アシスタント「Siri」が代表例。

その後、より活用の幅が大きくなり、スマートスピーカーや簡単な応対が可能なチャットボットなどが登場していきました。

これらの普及で自然言語処理を耳にした人もいるでしょう。

今では普段の生活から仕事の中でも利用され、日々その技術は進化を重ねています。人間は疲れますが機械は疲れませんので、こちらを活用していくことには非常に意義があります。

したがって、言葉や文章に関わる多くの場所で自然言語処理は今以上に活躍が期待されており、多くの研究者や企業が盛んに開発を行っているのです。

以上が自然言語処理の開発が重要になっている理由になります。

これらを踏まえて以下からこちらがどのような仕組みで処理されているのかを説明していきましょう。

自然言語処理の仕組み

自然言語処理のイメージ

自然言語処理は以下の4つの解析方法で処理される仕組みになっています。

形態素解析

まず、形態素解析では文章を形態素、いわゆる単語に分解していきます。

こちらに関しては名詞や助詞、動詞などに分解してを意味として取り出す目的で行われる。ちなみに自然言語処理と聞いて多くの人が思い浮かべるのがこの解析です。

構文解析

次に、構文解析では上のの結果から、どうような構文になっているのかを解析していきます。

例えば、「母は黒い猫とインコを飼う」という文章は以下のようになります。

  • 母は|黒い|猫とインコ|を飼う
  • 母は|黒い猫と|インコ|を飼う
  • 母は黒い猫と|インコを飼う

以上のように構文を解析していくのがこの作業。

意味解析

そして、意味解析では上の内容からさらに意味を求めていきます。

上の例では「母は|黒い|猫とインコ|を飼う」の場合には、猫とインコはともに黒い色で、母は両者を飼っていると解釈可能です。
一方で「母は|黒い猫と|インコ|を飼う」では黒いのは猫だけで、インコについては不明ですが母は両者を飼っていると解釈できます。
このように文の切り方でどんな意味になっていくのかをみてくのがこちらです。

文脈解析

最後に、文脈解析では文章中での意味を解析していく作業になります。

例えば、「あの猫ですか?」といわれても、これだけでは「あの」の意味がわかりません。

ですから、文脈から意味を解析して行く必要があります。なお、こちらは全体から検討していく性質上、現時点では技術としては成熟しておらず、実用化は先の話。

以上がこちらの仕組みになります。それでは、次の章ではこちらでAI(人工知能)開発について説明していきましょう。

自然言語処理のAI(人工知能)開発を行う方法

キーボードのイメージ

自然言語処理のAI(人工知能)開発は以下の2つの方法で行われます。

機械学習で開発を行う

まず、自然言語処理のAI(人工知能)開発は機械学習を利用して行われます。具体的にはディープラーニングという手法を利用して行わせる。

こちらはAI(人工知能)を進歩させた革新的な手法であり、機械が特徴を自動的に読み取って処理できるようするもの。スマートスピーカーやチャットボットなど、多くの場所で活用されされています。

既存の自然言語処理のツールなどを利用して開発する

次に、自然言語処理のAI(人工知能)開発は既存のツールなどを利用して行われます。具体的には機械学習に適したプログラミング言語やライブラリなどのツールを利用。

現在では定番のライブラリを利用して開発することは当たり前になっているので、独学でもできる環境がそろっています。

ただし、精度の高いAI(人工知能)開発を行いたい場合には、専門の企業などに依頼する場合が多いです。

以上が自然言語処理のAI(人工知能)開発についての説明になります。これを踏まえて以下では開発を行う上で役立つライブラリを紹介していきましょう。

自然言語処理を行う上で役立つライブラリ

プログラムのイメージ

自然言語処理を行う上で役立つライブラリは複数存在していますが、今回は以下の2つを取り上げます。

  1. MeCab
  2. Cabocha

MeCab

まず、「MeCab」は京都大学などの研究から生まれた形態素解析を行えるライブラリ。日本語の形態素解析を行う場合に定番といってもよいものです。ちなみに名前は和布蕪(めかぶ)から命名されています。

機能は形態素に分解するといった基本だけでなく、辞書に登録されていない未知の言葉も推定可能です。

形態素解析を行うライブラリを検討している場合にはこちらがおすすめ。

MeCab

Cabocha

そして「Cabocha」は構文解析を行えるライブラリであり、機械学習を利用して構文解析を行えるようにしています。
こちらは上のMeCabと組み合わせて利用されるケースが多いです。

基本的な構文解析が可能であり、データを用意すれば機械学習を行えるのがメリット。ですので上のライブラリを検討する場合にはこちらも一緒に利用してみましょう。

Cabocha

以上が自然言語処理を行う上で役立つライブラリです。紹介したものはどちらも無料で利用できるので、気兼ねなく利用してみてください。

ただし、こちらの開発には注意も必要なので、以下でそれについて説明していきます。

自然言語処理のAI(人工知能)を開発するための注意点

自然言語処理のイメージ

自然言語処理のAI(人工知能)を開発するためには以下の点に注意が必要です。

  • 機械学習に利用するデータはしっかりと調整する
AI(人工知能)開発には機械学習を行う必要がありますが、その際には学習を進めるためのデータも必要です。こちらはいくつかの方法で収集が可能ですが、自身で行う場合には調整がいります。

特により精度の高いAI(人工知能)開発を目的とするなら、こちらに対して注意を払わなくてはなりません。具体的には誤入力がないか確認したり、学習の利用にふさわしくないものを省くといったなど作業です。

これらに関してはプログラミング言語のライブラリでも行えるので、よろしければ方法などを調べて試してみるとよいでしょう。

しっかりデータに関しても注意を払って、精度の高いAI(人工知能)を開発してください。

 

ディープラーニングのイメージ

最後に、より簡単に自然言語処理のAI(人工知能)を開発するための方法をお伝えしていきます。これまで以下の点を説明してきました。

  • 自然言語処理とは言語学などの知識で言語や文章データを機械に処理させる技術である
  • 技術の進歩で他分野で活用されるようになり重要視されている
  • 形態素解析や構文解析など4つの手順で行われる
  • 自然言語処理のAI(人工知能)はツールなどを利用して、機械学習で開発を行う
  • AI(人工知能)開発ではMeCabなどのライブラリを利用するとよい
  • 機械学習に利用するデータはしっかりと調整する

これを踏まえて検討していただきたいのが以下の点についてです。

  • プログラミング言語「Python」を利用してAI(人工知能)を開発する

知らない人に軽く説明していくとこのPythonは機械学習にうってつけのプログラミング言語。文法などが単純で初心者にも扱いやすく、豊富なライブラリによってその道のプロにも愛用されています。

実際、GAFAなどのIT企業でもこちらは広く利用され、多くのサービスが生まれている。もちろん、使いこなすにはこちらをしっかり学ぶ必要がありますが、やってみて損はありません。

自然言語処理を学ぶ場合には合わせてプログラミング言語「Python」を利用してみてください。そうすればAI(人工知能)開発をみなさん自身の手で行うことも夢ではないです。

【お知らせ】

当メディア(AIZINE)を運営しているAI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発会社お多福ラボでは「福をふりまく」をミッションに、スピード、提案内容、価格、全てにおいて期待を上回り、徹底的な顧客志向で小規模から大規模ソリューションまで幅広く対応しています。

御社の悩みを強みに変える仕組みづくりのお手伝いを致しますので、ぜひご相談ください。

お多福ラボコーポレートサイトへのバナー

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました