AI(人工知能)とファイナンス

ディープラーニングを使って株価を予測する3つのコツ

ディープラーニングを使って株価を予測する3つのコツ

「安く買って、高く売る!」シンプルだけどコレがほんとに難しい株の世界。あなたが株で失敗した経験があるならば、その難しさを思い出して唇を噛みしめていることでしょう。しかし、もう安心してください。今回は、近年実践的に使われ始めているディープラーニングによる株価予測のコツを3つご紹介します。これを一つの参考にして、リベンジを果たしましょう!また、株に興味があってこれから挑戦することを考えている人も、学んでおくとより良いトレーディングをするのに役立ちます!

まず、現代の株の仕組みは「繋がりすぎた世界経済」の上に存在しています。つまり、遠いどこかの国で起きた出来事が、回り回って私たちの国の株価に影響するようになり、個人の経験則や直近のトレーディングデータだけでは、秒単位で動く株価の予測がかなり難しくなっています。これにより、トレーダーは昔よりも世界中の情報を大量に、そしてタイムリーに収集し分析する必要があり、膨大なデータを相手にするのに人手だけでは限界があることが顕著になってきました。

そこで近年、AI関連技術の中でも注目されているディープラーニングが株価の予測に活用する動きがあります。AIが膨大なデータを基にディープラーニングによって株価変動の傾向やパターンを自動的に見つけ出すようになったことで、より正確な予測によるトレーディングを実現できるようになりました。では、どのようにしたらより上手にディープラーニングを使って株価を予測できるでしょうか。早速その3つのコツをお伝えいたします。

コツ1. 活用するデータと保有銘柄を適切に設定する

コツ1. 活用するデータと保有銘柄を適切に設定する

ディープラーニングを使って株価を予測する基本的な方法は、指標となる変動データを入力して銘柄の上がり下がりを予測することですよね。しかし、ここで重要なのは、活用するデータが自分の保有銘柄の特徴を捉えられているのか?を考えなければいけないことです。過去のどの時期の変動データを中心として使うべきか、どのニュースデータが変動を決定づけるのか、どの企業の動きが間接的に影響するのか、などのデータは銘柄によって違うということを覚えておいてください。銘柄の特徴を理解できておらず、全く見当違いのデータを活用することは絶対にあってはならないことなのです。

何が適切なデータなのか、まずはそれを考えながら試行錯誤していくことがコツです。そして、それは未来永劫活用できるデータではないことを意識することも必要でしょう。なぜなら株価は常々変化していくものであり、その都度必要なデータは変わっていくからです。

コツ2. 多数のアルゴリズムトレードを使いこなす

コツ2. 多数のアルゴリズムトレードを使いこなす

ディープラーニングを活用する取引では、多数のアルゴリズムトレードを銘柄によって使いこなすこともより正確に株価を予測するのもコツの一つです。ちなみにアルゴリズムトレードとは、株価や出来高に応じて自動的に株式売買注文の数量やタイミングを決めて注文する方法を指します。ここではその代表的な5つをご紹介するので、どのアルゴリズムトレードがどの銘柄の予測に適してるのか考えてみましょう。

1.「ステルス注文」

超高速で取引をする方法。あらかじめ指定した価格に買い注文が発生した時、または逆に売りが発生した瞬間に反対の売買を行うアルゴリズムトレードです。この方法をディープラーニングを使うことで、人間では予測困難な市場での取引を可能にするでしょう。それはまるで超高速でチェスや将棋を行うように、高度な駆け引きをしながら利益を生む方法といった感じです。

2.「裁定取引・出遅れ察知アルゴリズム」

コンピュータに同じ価値のあるいくつかの銘柄を記憶させ、どちらかが割高、割安になった時に自動で売買させ、差益を得る方法です。これはつまり、一度にたくさんの銘柄を扱うことができるようになりますよね。ディープラーニングによってどれが割高、割安になるのかを学習し、自動的に的中率が高い銘柄を揃えることができるようになるでしょう。

3.「見せ板アルゴリズム」

見せ板(買う、売る気がないのに注文を出すこと)で値動きを活性化させ流動性を高めるアルゴリズムです。見せ板は法律で禁止されています(マジで逮捕されます。)が、今の取引の3~4割の注文がキャンセルされている現状をみると、その実態は相当野放しになっています。ディープラーニングでは、これが見せ板なのか、見せ板でないのかを判断するための判断として役立つでしょう。特に小型、中型株で取引を行う人は注視すべきだということを覚えておいてくださいね。。

4.「イベントに反応するアルゴリズム」

ニュースやマクロ指標などに反応し、自動で注文するアルゴリズムトレードのことを指します。保有銘柄に関係するニュースをピックアップして株変動を分析することはもちろん、マクロ指標(国民所得、物価上昇率、経済成長率)などの集計量もデータとして活用できるでしょう。記事の冒頭でも書いたように「繋がりすぎた世界経済」の中で、ニュースやマクロ指標を認識することは重要なことの1つです。どのイベントが株価に影響するのか、ディープラーニングでは膨大なデータからそれらを発見し活用することで、株価の予測が可能になります。

5.「アイスバーグ注文」

大きな注文を一度に出すにではなく、小口に分割して注文を出すことです。理由は小口に分割することで注文数を読み取られず、株変動に大きな影響を与えているようにみせないためです。取引に行われている銘柄のほとんどがこのアイスバーグ注文で行われていることから、アルゴリズムトレードの基本とも言えるでしょう。

上に挙げた5つのアルゴリズムトレードはほんの一部分です。ディープラーニングによる株価の予測が主流になっていく中で、保有銘柄にはどのような方法が最適なのか、それを考えることもコツの1つでしょう。

コツ3. 最終的な目標「利益を最大化させる」ことを念頭に置く

コツ3. 最終的な目標「利益を最大化させる」ことを念頭に置く

株価を予測する、その最終的な目標は利益を最大化させることですよね。しかしそれは決して簡単なことではありません。株式市場には、個人の投資家だけではなく、プロのディーラーや巨大なヘッジファンドがたくさん参加していてその競争は熾烈です。それらに勝つために様々な取引手法やディープラーニングのためのツールを調べること、これらは大切なことではありますが、手法やツールありきで銘柄を選択することは間違いです。

重要なのは、様々な手法を組み合わせながら実戦経験し、自分にとって最適なアルゴリズムを探し出すこと。これからディープラーニングによる株価予測が主流になっていくことで、全員が同じシステムを使う可能性を考えると、経験則や考えによって手法を生み出すことも頭に入れておきましょう。

 

いかがでしたか。今回は、ディープラーニングを使って株価を予測する3つのコツについてご紹介しました。

何度かお伝えましたが、ディープラーニングによる株価予測はこれからどんどん主流になっていきます。そうなると市場が平均化されて誰も儲からなくなる、という声もありますが、そう簡単ではないのが株の世界なのです。手法やディープラーニングのツールのノウハウを知ることで、おおよそ半分ぐらいは予測できますが、残りの「もう半分」を予測するためには、自ら経験することが重要です。ただ、ディープラーニングによって株価を予測することで、株変動の予測精度が上がっていることも事実ですよね。これから、ディープラーニングによる株価予測の新たなアルゴリズムが次々と誕生し、それらがオープンソースになっていきます。ですので、それらを活用し、私たちのトレーディングがより簡単になってくると良いですよね。

参照元 株価の予測精度が60%を超えた
AIがディープラーニングで学ぶトレーディング
How algorithms shape our world

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