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AIで変わる仕事のカタチとは?学生向けセミナーをレポート

セミナーの様子のイメージ

2020年、小学校でプログラミング教育が始まりますよね。そして高校生も2022年から情報の授業にプログラミングが必須になります。ですからこれからの学生は、AI(人工知能)やIoTといった新しい技術に触れ、使いこなすようになっていくでしょう。

しかし、今過渡期の学生はリアルタイムで新しい技術を知って使っていく必要があります。

ところで、先日、AO推薦入試専門塾「AOI」で開かれたセミナーにて、AI(人工知能)についての話をお多福ラボのエンジニアがすることになりました。さて、これから大学へと進み未来を担う学生に向けて何を伝えれるのでしょうか。

それでは「 AIによって変わる仕事のカタチ」といったテーマを中心に、エンジニアから学生に伝えたいAI(人工知能)のことをセミナーでお話しました。それをレポートします。

大学入試を控えた学生にAI(人工知能)のセミナー

AOIのイメージ

今回登壇したセミナーは、AO推薦入試専門塾「AOI」によるセミナーイベント。

このAO推薦入試専門塾「AOI」とは、AO入試に特化した入試専門塾で、一人一人合わせた戦略を立案し関西を中心に指導をされています。

そして、このAI(人工知能)についてセミナーで登壇するのはお多福labにエンジニアとしてAI(人工知能)を使ったサービスの開発に携わっているクロちゃんです。

クロちゃんのイメージ

彼が、AOIに通う高校生のみなさんに向けて「 AIによって変わる仕事のカタチ」についてお話をしました。

AI×仕事の話を高校生にお話した理由

セミナーのイメージ

今回のセミナーに参加された学生は、総20名程。そこでいきなりAI(人工知能)と仕事についてお話しをしてもわかりませんよね。

ですからまずは、高校生でも仕事について想像できるようにクロちゃんのプロフィールから話を始めます。

クロちゃんは大学院まで進んで半導体やエレクトロニクス(電子スピン)などを研究していました。そこでは毎日実験ばかりしていたそうです。そんな大学生活を過ごしたあと、某大手企業へ就職。しかし、企業の古い体制や、また日本はこのままだと衰退し世界で働けないといけない時代が来ると考え2年で退職します。

退職後は海外で就職。その海外ではたくさんの方に出会いの中で、自分のやりたいことをやるのが一番と感じ、当時興味のあったAI(人工知能)の仕事をしようと決意をしたそうです。

このようにして、今、クロちゃんはAI(人工知能)を仕事にしています。

AI(人工知能)はすでに人間の代替をおこなっている

セミナーのイメージ

このようにセミナーの冒頭に大学から働くまでのを紹介し、将来の自分を想像してもらいました。しかし、AI(人工知能)自体高校生にはピンとこないですよね。

AI(人工知能)を辞書で調べてみると、AI(人工知能)は人間の知能機能を代替することと載っています。AI(人工知能)が人間の代替と聞くと恐いと感じるかもしれません。しかしAI(人工知能)はすでに実生活でも使われています。

例えば、女子高生AIのりんな。彼女はLINEの友だちとして追加してメッセージをやりとりすることができますが、これは、人が送ったテキストの内容を理解して適切な内容で返事をするという技術で、人間が文章を理解するということを代替していると言えます。

女子高生りんな

他にもSiriってありますよね。このSiriの音声認識は、例えば「こんにちは」という言葉を「こんにつは」と訛ったり「こんーにーちーはー」と喋りかけると、普通の機械では違う言葉と認識しまうのですが、SiriのAI(人工知能)は「こんにちは」と認識します。

これも人間の認識の代替と言えますよね。

また、Googleメールのスパムメール判定にもAI(人工知能)が使われています。

迷惑メールのAIのイメージ

AI(人工知能)によって人間の仕事が代替される

このようにいろんなところにAI(人工知能)が使われはじめていますが、これが将来の仕事にも関わっているのです。

実は、少し前の2015年になりますが、野村総合研究所が「日本の労働人口の49%が人工知能やロボットに代替可能」とショッキングな発表がありました。また、オックスフォード大学の論文では、今後10年でなくなる職業がリストアップされています。

  • 小売店販売員
  • 会計士
  • 一般事務員
  • セールスマン
  • 一般秘書
  • 飲食カウンター接客係
  • 商店レジ打ち係や切符販売員
  • 箱詰めや積み下ろしなどの作業員
  • 帳簿係など金融取引記録保全員
  • 大型トラック・ローリー車の運転手 …etc

これはほんの一部ですが、実はもうすでに無くなってきているのです。

その職業というのは、一つ例をあげると「アマゾンGO」

これは無人コンビニで、店員がいない状態で物を売ることができます。

そして、AI(人工知能)の技術として有名なのが自動運転です。

この自動運転は、アプリで家の前までタクシーが来てくれたりといったことを将来できるようアメリカのアリゾナ州の一部の地域で実証実験が行われています。

また、コールセンターも人間ではなくAI(人工知能)に代替されはじめています。

このように、実例を挙げてきましたが、実は、これらの職業には共通の特徴があるんです。それは

  • 単純作業やルーチンワーク
  • 人間の意思が介在しない
  • 面倒臭い

要するに、マニュアル化できたり、コミュニケーションを取らない、楽しくない職業が無くなると言われています。

将来人間がおこなう可能性が高い職業

セミナーの様子のイメージ

それなら、今度は逆にどんな職業が無くならないのでしょうか。それも先ほど述べたオックスフォード大学の論文でリストアップされていました。

  • 弁護士
  • プロデューサー
  • 医師
  • 宗教家
  • 経営コンサルタント
  • バーテンダー
  • 音楽アーティスト
  • 教師
  • カウンセラー
  • デザイナー …etc

なぜこの様な仕事がなくなる可能性が低いのかというと、例えば医師。

医師でも単純作業は機械化します。そして特定分野では医師よりも優れた診断を下せます。CTスキャンの結果から「ここに腫瘍がありますよ」といったような診断はAI(人工知能)の方が得意でしょう。ただ、そういう機械化が進んでも医療のAI(人工知能)を使うか意思決定するのは医師なんですよね。

他にも、教師も無くなる可能性が低いと言われています。

今、勉強のAI(人工知能)アプリなどもあり、知識を伝える部分はAI(人工知能)に置き換わっていってますが、生徒とのコミュニケーション、教師の本質にあたる「人を育てる」という部分はAI(人工知能)に置き換わりにくいでしょう。

今回セミナーに参加してくれた高校生なら想像しやすいと思いますが、

例えば、もし模試の結果からAI(人工知能)が「この結果なら志望校に受かる確率は◯◯%です」と言われても納得できませんよね。

ですから、この場合は教師と不安を解決しながら志望校の合格を目指す方が良いでしょう。このように、コミュニケーションを取る部分はAI(人工知能)には難しいのです。

また、デザイナーや音楽アーティストなどは、すでにゴッホみたいな絵を描いたりモーツアルトみたいな音楽を作るAI(人工知能)はありますが、既存のものに似ているものを作るのではなく、0から1を作り出す職業も無くなる可能性は低いです。

そして、データサイエンティストや情報セキュリティエンジニア、ロボット技術者など、AI(人工知能)に関わる仕事はAI(人工知能)によって拡大する仕事と言われています。

AI(人工知能)時代に生き残るためには

セミナーの様子のイメージ

さて、ここまでは無くなる仕事無くならない仕事をあげてきました。ではAI(人工知能)から生き残るにはどうすれば良いでしょう。

先ほどあげた無くなる可能性が少ない仕事に就けば良いのでしょうか。答えは「いいえ」です。

無くなる仕事や無くならない仕事は絶対ではありません。ではどうしたらいいのかと言うと、例えばITエンジニアだと指示されたコードを作ってれば大丈夫というわけではありません。どうするのかというと、お客さんなどとコミュニケーションを取りながら問題解決ができるようにするのが一番です。

今の技術の進歩は目まぐるしく、どんなに素晴らしい職業に就いたとしてもその3,4年後はその仕事が残っているとは限りません。突然その仕事がAI(人工知能)に変わってしまう可能性があります。

ですから時代に合わせて常に変化し続けることができる力が必要です。

そして楽しい仕事に就くことも重要です。楽しい仕事に就くと人間からAI(人工知能)に変える必要はありません。

この楽しい仕事というのは、例えばみんなを熱狂させられるF1ドライバーや、ドライビングテクニックを教える教師など。

みんなを楽しませることができる仕事のことです。

AI(人工知能)の問題点とは

クロちゃんのイメージ

ここまではAIと仕事についてでしたが、しかしAI(人工知能)にも問題点はあります。

Microsoftが開発したおしゃべりbot TayというAI(人工知能)があります。

しかし、このbotにある特定の人たちがネガティブな発言を覚えさせました。それによりTayは、問題のある発言だけをするようになってしまったのです。
また、Googleフォトの自動ラベル機能が突然黒人の人をゴリラとラベル付けするようになりました。人ならこういうラベル付けはしません。しかしAI(人工知能)は平気でこういう間違いを侵します。(今は問題があったらラベルを外すことで対処しています。)

AI(人工知能)は輝かしい未来があると言われていますが、このような問題や悪用をする人がいるのでこれら問題を乗り越えていかなくてはいけません。

今トレンドのAI(人工知能)をご紹介

GANを利用したゲーム「Which face is real ?」のイメージ

ここまでネガティブな話が続いてしまったので、セミナーの最後に今トレンドのAI(人工知能)を紹介しました。

自然言語処理「Word2vec」を使った文章生成技術

自然言語処理「Word2vec」という技術が話題になっています。

「Word2vec」というのは、Word =言葉、2=to、vector=ベクトル。AI(人工知能)のディープラーニングを使って言葉をベクトル化することができます。

例えば、

「王様」- 「男」+ 「女」= 「女王」

「パリ」- 「フランス」+ 「日本」= 「東京」

というニュアンス。

敵対的生成ネットワーク(GAN)を使って画像を生成

また「敵対的生成ネットワーク(GAN)」というAIによる画像生成技術も流行っています。

例えば、

  • GANを利用したゲーム「Which face is real ?」
このゲームは2枚の写真を見比べてどちらが本物の写真かを当て

「Which face is real ?」

  • 【データグリッド】アイドル自動生成AI
GANを使って架空のアイドルの顔を生成します。

  • Snapchatの性別変換フィルタ
カメラアプリ内のARフィルターで、男性や女性にリアルタイムで変換できる。

Snapchat

  • 風景写真リアルタイム生成
絵を描くだけでそれに合わせて風景写真を生成。

このようにAI(人工知能)の技術の進歩は早いです。この先1,2年でも色々な技術が生まれるでしょう。

クロちゃんは「よかったらチェックしてみてくださいね。」と言う言葉で今回のセミナーは終えました。

 

AOIのイメージ

このあと、セミナーの最後に学生のみなさんから質問を受け付けたのですが、「AI(人工知能)に仕事の全てを任せてしまった時、人間のモチベーションは?」や「AI(人工知能)の自動運転が事故をおこしたら?」「ターミネーターやアイアンマンはありえると思う?」といった学生ならではの質問が飛び出しました。このような柔軟な発想から、最先端技術へ興味を広げていって新しい時代を作って欲しいです。

そして逆に、AI(人工知能)をとおして高校生と交流ができ、普段触れることができない発想から刺激を受けることができました。セミナーに登壇してくれたクロちゃんも良い経験ができたようです。

今回は、高校生に向けてセミナーをしましたが、今後も、このようなAI(人工知能)×セミナーなどの場で、AI(人工知能)やその他最先端技術の知識を広げる手助けができると良いですよね。ですから、またこのようなセミナーの機会があるならぜひお声掛けください。お多福labの社員が駆けつけます。

AI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発のお多福ラボ

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