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淘汰されるAIエンジニア、生き残るために必要な3つのこと

淘汰されるAIエンジニア、生き残るために必要な3つのこと

AI(人工知能)は、私たち人間の仕事をサポートしてくれる、というイメージが定着しつつありますよね。しかし、将来的には仕事のサポートどころか、私たちの仕事を奪ってしまう可能性があるのも事実です。

そこで、AI(人工知能)に仕事を奪われずに生き残るためには、AI(人工知能)に使われるのではなく、逆にAI(人工知能)を制御する側に立てばしばらくは生き延びることができると言えるでしょう。

最近では、AI(人工知能)エンジニアという職業の価値が上がってきており、学校や企業ででAI(人工知能)エンジニアを養成するための動きが活発になってきています。特に、これから将来を決める学生の人たちにとっては、このAI(人工知能)エンジニアという職業について、選択肢の一つとして真剣に考えている人も多いのではないでしょうか。

このように、AI(人工知能)エンジニアが注目されると、当然エンジニアのなり手の人気が高くなり競争相手も増えることになります。次第に世の中は、AI(人工知能)エンジニアだらけになってしまい、増えすぎたAI(人工知能)エンジニアの淘汰が始まる。ということが容易に予想できます。

元々は、AI(人工知能)に仕事を奪われないためになったAI(人工知能)エンジニアですが、これだけ競争相手が多くなると、エンジニアとして食いっぱぐれることになり、せっかくの努力が水の泡となってしまいます。そこで今回は、近い将来淘汰が予想される状況の中で、AI(人工知能)エンジニアとして生き残るために必要なことについて解説いたします。

考えるエンジニア

AI(人工知能)ブームがエンジニアを作ってきた

一見、最新技術のように見えるAI(人工知能)ですが、実は半世紀以上前から研究され続け、技術的転換点が起こるたびにAI(人工知能)ブームが起こってきています。そして、現在は3回目のブームの真っ只中なのです。

1950年代に始まったのが第一次AI(人工知能)ブームです。この時期は、人間にとって簡単な問題を解くことから始められ、迷路を解いたり、数学の定理の証明をすることができるようになりました。そしてAI(人工知能)は「推論」や「探索」が可能となり、特定の問題に対して解を提示できるようになりました。

次に、1980年代に入ると第二次AI(人工知能)ブームが始まり、AI(人工知能)に多くの知識を与え、それを材料に問題を解決するようになりました。多くの知識を取り込んだAI(人工知能)は、その分野の専門家のように振る舞うことができ、より難解な問題を解決できるようになりました。

そして、2000年代から始まり現在も続いているのが第三次AI(人工知能)ブームです。これまで人間がAI(人工知能)に対して知識を与えていたのですが、AI(人工知能)自ら知識を集めることができるようになりました。それは、携帯電話などのネットワーク技術の発展により、いつでもどこでもデータを得られるようになり、ビッグデータと呼ばれている大量のデータを用いることができるようになりました。

このように、AI(人工知能)の技術的変革によってブームが起きるのですが、それはAI(人工知能)エンジニアが育ち、活躍してきた証拠と言えます。

見つめるエンジニア

現在のAI(人工知能)エンジニアの状況

現在も続いている第三次AI(人工知能)ブームは、黎明期だった第一次ブームや第二次ブームに比べ、飛躍的にできることが増えています。同時に、AI(人工知能)エンジニアにとっても、以前と比べると恵まれた環境にあると言えるでしょう。言い換えると、前の世代よりも、AI(エンジニア)になるためのハードルが大幅に下がり誰もがチャンスを得やすくなりました。

逆に、その手軽さゆえに、第一次、第二次ブームを経験してきたAIエンジニアであれば常識的に身についていることでも、第三次ブームから参加してきた若いAI(人工知能)エンジニアには理解できていないことが多いのです。ここにAI(人工知能)エンジニアとしての落とし穴が潜んでいます。

AIができることについて理解ができているか

特に第三次AIブームからデビューしたエンジニアにとって、AIに「できること」と「できないこと」について理解できることがとても重要になってきます。

最近は、そうした理解不足のAI(人工知能)エンジニアが増えてきたことで、「AI(人工知能)はなんでもできる」というAI万能感につながりつつあります。そのため、「データボリュームとGPUマシンがあれば、何でもAI(人工知能)で解決できる」と思い、不毛なアプローチをしてしまう場合があります。

AI(人工知能)とは、多くのデータを集めて学習しているように見えますが、本質的には真実を理解していないと理解することが重要なのです。つまり、AI(人工知能)が瞬時に出す回答は、本当の意味での正解ではなく、これまで学習した結果から最も正解に近いと思われるものを類推して提案しているにすぎないのです。

AI(人工知能)エンジニアにとって、この理解が極めて重要なポイントなのです。

打ち込むエンジニア

エンジニアと利用者の違い

そもそも、AI(人工知能)エンジニアとは何なのか?改めて定義しておきましょう。

まずは、AI(人工知能)そのものを設計開発改良をすること。ここではGAFAと呼ばれる、GoogleAppleFacebookAmazon、これらの企業がそれにあたります。

次に、AI(人工知能)が使うツールを開発すること。例えば、顔認識エンジン言語理解エンジンなどを開発する企業がそれにあたります。

一方、AI(人工知能)を利用して、あるものを予測したり、問題を解決するようなソリューションを提供することは、AI(人工知能)エンジニアとは呼びません。しかし日本では、こういったAI(人工知能)を利用する企業もAIエンジニアと名乗る傾向にあり、純粋なAI(人工知能)エンジニアが不足している状況にあります。

佇むエンジニア

今回は、これから生き残るためのAI(人工知能)エンジニアと題して、これまでのAIブームやエンジニアの定義について解説していまいりました。最後におさらいとして、AI(エンジニア)として必要な3つの要素をまとめておきましょう。

  1. AIができることを知る
  2. 本当の意味でのAIエンジニアを知る
  3. ただのAIの利用者にならない

これまでご紹介したように、日本では本当の意味でのAI(人工知能)エンジニアはごく少数と言えます。しかし、逆に言うとAI(人工知能)エンジニアが育つ余地があると言えるでしょう。今のうちに本当のAI(人工知能)エンジニアとしてのトレーニングを積むことで、日本だけではなく世界でも活躍できる可能性が大いにあることでしょう。これからのキャリアプランについて、本物のAI(人工知能)エンジニアになるということを一度考えてみてはいかがでしょうか。これからは、AI(人工知能)エンジニアが買いです。

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