AI(人工知能)ニュース

知ってほしい!AI(人工知能)の発展とIT業界の課題について

AIやITの脅威のイメージ

AI(人工知能)が活躍し、ITによって経済や社会、文化が巡っていく時代。日々、AI(人工知能)やITの発展に関連したニュースを耳にする度に、そんな時代の到来が近いのではないか、とワクワクしますよね。

世界中でAI(人工知能)の開発が熱を帯びる中、IT業界がこぞってAI(人工知能)に注目し、幅広い分野で活用しはじめています。一見、未来も明るく、順調そうなIT業界ですが、AI(人工知能)を取り入れていく中で、新たな課題も見えてきました。今回は、すでに広く普及しているAI(人工知能)アシスタントやこれから完成が期待されるAI(人工知能)による自動運転技術について考えることで浮かび上がってきた、IT業界が直面している課題をお伝えします。

AI(人工知能)アシスタントの越えられない「壁」

siriのイメージ

「Hey, Siri」「OK, Google」と一声かければ、簡単に呼び出すことができるAI(人工知能)アシスタント。スマートフォンに当たり前のように搭載されているこの機能ですが、実際にフル活用されている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。このAI(人工知能)アシスタントの現状に、IT業界が抱える課題が見えてくるのです。

スマホは、持ち運びができるネット端末という点が、パソコンとは異なる大きな利点。外出先、例えば、電車の中やカフェや街角で、いつでもどこでも使えるツールですよね。
しかし、現在のAI(人工知能)アシスタントは、スマホのそうした利点と大きく対立する機能であると言えます。

AI(人工知能)アシスタントの最大の売りは、呼び出し、操作、回答の大部分が、声と音声で完結するということ。

例えば、

「Hey,Siri」と声で呼び出し、「明日の天気は?」と声で操作し、Siriから『晴れ時々曇りです』と音声で回答があるといった具合です。

問題は、外出先で使うスマホなのに、声で操作し、回答も音声であるという点でしょう。

公共の場で声を出す必要があり、音声が流れるようなAI(人工知能)アシスタントは、とりわけ日本では受け入れられにくいのが現状です。

便利でスマートな機能に見えるAI(人工知能)アシスタントも、一般市民が日常的に使うには違和感や抵抗がある。こうした違和感や抵抗という「壁」が、AI(人工知能)アシスタントをはじめとするIT分野の前に立ちはだかっているのです。

AI(人工知能)による自動運転への不安も…

自動運転のイメージ

AI(人工知能)などITの進歩への違和感や抵抗は、「公共の場で恥ずかしい」程度のものであれば、むしろ、それほど問題ではないかもしれません。

現在、開発が進められているAI(人工知能)による自動車の自動運転技術については、さらに複雑な課題が見えてきます。みなさんは、

熟練のタクシードライバーが運転する車とAI(人工知能)による自動運転車
どちらの方がより安心して乗ることができますか。

現段階では、多くの人がタクシードライバーだと答えると思います。普通に考えて、無人の自動車よりも経験豊富なドライバーが運転している方が安全だと感じますよね。

たとえ、

AI(人工知能)による自動運転車の方が事故率が低い
としても、
どこの誰だかはっきりしているドライバーに自分の命を預けたい、そのほうが安心だ
と考える方は多いのではないでしょうか。

こうしたAI(人工知能)に対する「得体の知れないもの」というイメージはいまだ根強く、これもまたIT業界の前に立ちはだかる「壁」だと言えます。

変わるのは、IT業界が先か、常識が先か

変わるIT業界のイメージ

この「壁」を乗り越える方法は、ふたつにひとつです。

ひとつめは、

IT業界が一般常識に合わせるということ。AI(人工知能)アシスタントの例でいうと「公共の場で声を出すのは良くない」という常識に則した機能の開発をしていくということでしょう。

ふたつめは、

一般常識がITの発展に合わせるということ。AI(人工知能)アシスタントの操作のために、公共の場で声を出してもおかしくない、ということを常識にしていくということです。

このふたつの方法どちらかが正しいということではありません。技術が進歩し、それにただ社会が従っていくわけではないですし、また逆に、社会の常識に合わせて、技術が生まれていくわけでもありません。

社会との関係性で技術が広がっていくかどうかが決まっていきます。AI(人工知能)アシスタントであろうと、自動運転技術であろうと、結局のところIT業界には、常識に従いながらも、常識を少しずつ変えていくようなバランス感覚が必要なのではないでしょうか。

 

AIとITで快適な暮らしのイメージ

日常をどんどん便利に変えていくように思えるAI(人工知能)アシスタントやAI(人工知能)による自動運転技術ですが、そこには違和感や抵抗といった「壁」があります。技術と社会の常識とのバランスを取りながらも、いかにしてその「壁」を越えていくかが、AI(人工知能)をはじめとしたITの発展の重要な鍵になりそうですよね。

私たちもこれまでの常識を見直し、AI(人工知能)時代の新しい常識にアップデートするべき時に来ているのかもしれません。10年後、20年後、街中で当たり前のようにAI(人工知能)アシスタントに話しかけ、自動運転のタクシーに乗車するような、今では考えられないような世界が広がっていることでしょう。

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