AIとは何か

Deep Learningでこんなことができる!入門用に活用事例まとめました

AIのイメージ

AI(人工知能)という言葉を、日々様々な場所で目にします。例えばネットニュースの見出しやテレビなど。また、将棋や囲碁のプロと対戦して勝った、車や電車の自動運転を可能にした、人と会話ができるようになった、と様々な分野で活用されている話も聞きますよね。そして、その中で「deep Learning」という単語をよく見かけるようになりました。

名前は聞くけど何に使われていてどのような技術なのか、AI(人工知能)や機械学習との違いは何なのか疑問を持っている方が多いでしょう。

そこで、今日はAI(人工知能)技術の一つである「deep learning」の概要と活用事例を、入門用としてお伝えします。ぜひ、専門用語が混同している方も見ていってください。

入門編:「deep learning」って?AI(人工知能)と機械学習との違いについて

AI(人工知能)と機械学習の違いのイメージ

まずは「deep learning」についての理解を深めていただくために「AI(人工知能)」や「機械学習」との違いは簡単にお話してから入門用の「deep learning」についての説明を詳しくしていきます。

まず、入門として、これら3語の関係性について。

「AI(人工知能)」「機械学習」「deep learning」を超大まかに表すと「AI(人工知能)>機械学習>deep learning」という構造になっていると覚えてください。

AI(人工知能)を形成しているシステムの一つが「機械学習」と呼ばれ、その機械学習の要素の一つであるのが今回の入門編テーマの「deep learning」ということ。

これで大体の雰囲気は掴めたでしょうか。私たちが数学の勉強をするにしても色々な勉強法がありますよね。そのうちの一つの手法。という感じで大丈夫です。

ここまでは「deep learning」の大まかな説明を入門用として説明しましたので、次はもう少し踏み込んでお伝えしましょう。

機械学習と「deep learning」

様々な技術のイメージ

次に機械学習についてお話します。

機械学習とは「人が明示的に挙動を支持することなしにコンピューターに学習能力を与えること」と定義されています。これは人工知能を実現させるための技術の一つで、機械学習は、その分類の観点から分け方も様々なのです。
そしてその機械学習の中でも、画像認識や音声認識といった、物事を分類することが得意としているのが「deep learning」です。
「deep learning」が有名になったのは、ある画像認識コンテストで優勝したことがきっかけで、「deep learning」の性能は従来の機械学習と比べても圧倒的な性能であり、今では人類の画像認識能力を上回っています。ですから、「画像を認識する」ということは「画像を分類する」ということです。

私たちは、猫を見ると、過去の経験や記憶と照り合わせることで猫と認識していますよね。これを機械的に行うのが「deep learning」なのです。

そして、「deep learning」は画像認識や音声認識だけでなく、私たちが日頃の会話で使う自然言語をコンピューターに理解させる「自然言語処理」や、産業機器に取り付けて過去のデータと比較して異常がないかを検知する「異常検知」も可能としています。

それでは次に、早速「deep learning」の入門として活用事例を見ていきましょう。

入門実例その1:東京大学発の次世代医療診断支援児術

医療のイメージ

まず、是非覚えて欲しいのがこれです。

「deep learning」の得意分野である画像認識を医療に活用しようと、東京大学発のベンチャー企業エルピクセルが、脳MRI、胸部X線、大腸内視鏡などの医療画像を解析して、早期大腸ガンやポリープを発見することができるシステムを2107年に発表しています。

CTやMRIの一度の撮影枚数は約10年前までは16枚が主流でしたが、現在の高性能機では一度に320枚も撮影することができます。ですが、枚数が増えることによって詳細に検査できますが、それを読影する労力が莫大に増えてしまいますよね。

その読影を、過去の良質な診断済みデータを「deep learning」によって学習したAI(人工知能)が代わりに行うのがこのシステム。これまで人が見落としていた癌やポリープをリアルタイムで99%発見することができます。

これはまだ臨床実験の段階ですが、実用化はもうすぐ可能と言われており、5年~10年後には癌の早期発見率など、大幅に上がっているかもしれません。

入門実例その2:様々な企業に導入されているチャットボット

チャットボットのイメージ

ところで、2017年頃から自然言語(日常の会話のようなもの)による会話サービスが次々と登場していますよね。これは企業のコールセンターやヘルプデスクサービスでの試験サービスが多いですが、実績を積みながら本格的に実現し始めており、ユニクロやライフネット生命、ヤマト運輸などで導入されています。

これまでは人が対応していたもののうち、比較的よくある質問や、簡易的な質問に対しては、過去のQ&A集を「deep learning」によって学習したAI(人工知能)が対応。
たとえば、利用者が「パスワードを忘れてしまった」と入力するとチャットボットが手続き可能なURLを提示してくれるのです。そして、チャットボットでは対応できない複雑な質問は人が対応するといった流れになります。

そして、最近では自治体にもチャットボットが導入され住民の質問や要望に速やかに答えられるようになっています。いままでの役所等では深夜はもちろん休日の対応ができない状況でしたが、これにより簡易的でよくある質問に関してはチャットボットとが対応することが可能です。

利用者からしても時間がないときや電話ができないときに、このサービスがあれば助かりますよね。

ですからチャットボットは、企業や自治体コールセンターに配置する人件費の削減などメリットが多数あり、win-winの関係でしょう。このチャットボットも「deep learning」の入門編としては、是非覚えていってくださいね。

入門実例その3:スマートスピーカーの技術

スマートスピーカーのイメージ

次にご紹介するのは、近年勢いを増しているAI(人工知能)を搭載したスマートスピーカー。

2012年AppleがAIアシスタント「Siri」のサービスを開始したときには大きな話題になりました。そして日本では2017年にはAmazon Echoが登場し、スマートスピーカーの勢いに火がついたと言えます。

そのスマートスピーカーにも今回の入門編のメインテーマ「deep learning」が用いられているのです。

スマートスピーカーは音声認識技術と質問応答技術を用いて構成されています。ですが、これらは人々の言語を理解してはいません。コンピューターは言葉を理解できないので、確率的に、統計的に言葉を組み合わせて応答をしています。その言葉の組み合わせの学習にも「deep learning」の技術を用いています。

もちろん統計的手法では回答できない質問や、スマートスピーカーに対して「男性ですか?女性ですか?」といった質問に対しては例外として人が回答を用意しています。

入門実例その4:みずほ証券の株式売買システム

株式売買システムのイメージ

2016年11月から瑞穂証券ではAI(人工知能)を搭載した株式売買システムを機関投資家向けに提供を始めました。

これまでは人が銘柄ごとの注文状況や過去の変動データを分析して予測していましたが、このシステムではディープラーニングを用いて学習したAI(人工知能)が、株価が30分から1時間後にどれくらい上昇、下落をするかを予測してくれます。

これまでは人が予測していたことによって発生していた損失を防いだり、投資家の自由な時間を作り出せるのです。これからの進化にも、期待したいですね。

 

さまざまな技術のイメージ

今回は、「deep learning」の活用事例についてお話しました。

ここまで入門編としてお伝えしてきた通り「deep learning」活用している事例はたくさんありましたよね。これから、これらの技術がどう進化していくか楽しみです。

それでは今回の入門について振り返ってみましょう。

  • 「deep learning」はAI(人工知能)を構成するためにはなくてはならない
  • 関係性としてはAI(人工知能)>機械学習>「deep learning」と入門では覚えておっけー
  • 「deep learning」は画像認識や自然言語処理に優れている
  • 実用段階のものが多く、今後の成長に期待できる

さて、今日は入門編としてお伝えしてきたように「deep learning」を用いたAI(人工知能)は自治体や企業に次々と導入され始めています。これまでは人が行なっていた仕事を機械が代わりに行うようになるのが、当たり前になりさらには職人の技を学習したロボットが現れたりする世界になるかもしれません。

また、現に大企業でもIT化による人件費削減が行われており、将来残っている仕事は必ず減るとされています。ですが、逆に捉えれば人がすべきサービスに注力できるメリットも存在しますよね。

これから私たちの生活を「deep learning」がどう変えていくのかこの入門編で学んだことを踏まえて、見守って行きましょう。

参照元
未来IT図鑑 これからのAIビジネス 谷田 部卓 (著

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