近年、小学生の習い事としてプログラミングが注目を集め、街には小学生向けのプログラミング教室がぞくぞくと増えています。しかし、何故小学生の習い事として多くの人にプログラミングが選ばれているのか気になりますよね。
メディアなどで報道されているとおり、2020年度から小学校のカリキュラムとしてプログラミング学習が必修化されます。もちろん、そういったことも背景のひとつとして確かに存在はしているのですが、決してそれだけではありません。
実は小学生がプログラミングを習得することにはそもそも大きなメリットがあるのです。
そこで今回は、小学生にプログラミング学習が求められる理由と、そのメリットについて詳しくお伝えしましょう。
小学生にプログラミングが求められるようになった背景
これまでプログラミングといえばやや専門的な内容で、高校や専門学校、大学などの教育機関で学ぶものというイメージを持っていたという方も多いのではないでしょうか。ましてや小学生でプログラミングなんて理解できないから意味がないのでは?とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
ここで少し、世界に目を向けてみることにしましょう。海外の国々での小学生のプログラミング学習の現状はどのようなものなのでしょうか。
まずご紹介したいのが、世界有数のIT先進国のひとつでもあるエストニア。エストニアはあのSkype発祥の国でもあります。この国では2012年からプログラミング教育の取り組みが本格的に始まりました。
プログラミングを行ってロボットを動かす「ロボット開発」の授業が必修科目となっている小学校もあるほどです。
また、フィンランドでも2016年からプログラミング教育が小学校の必須科目になりました。
その他にも多くの国々で比較的低年齢からのプログラミング学習が進んできており、日本は先進国の中でもやや遅れ気味といった印象を否めません。そこでこういった状況を打破し、世界におけるIT技術の競争で生き残るために日本でも低学年のプログラミング学習が始まろうとしているというわけです。
プログラミングを小学生が学ぶメリット
では小学生からプログラミングを学ぶことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
プログラミングの概念を学ぶということは、アルゴリズムの組み立て方を学ぶということにもつながります。
生産性向上や効率化が求められるこれからの世の中、こういった能力はどのような職業についても必要になってくるものですよね。
これはモノづくりの醍醐味でもありますから、ぜひ子供たちにこの喜びを知って、将来自分のアイデアをカタチにできる人が一人でも多く誕生してくれるといいですよね。
プログラミング授業のカリキュラム
では、小学生が学ぶプログラミングとはどのようなものなのでしょう。
ですから子供たちが安心して楽しくプログラミングを学べるように、環境を整えてあげたいところですよね。
今注目のプログラミングスクール3つ
それではここで、全国のプログラミングスクールから今注目すべきスクールを3校ご紹介しましょう。
Tech Kids school
「Tech Kids school」はサイバーエージェントの子会社が運営するプログラミング教室で、小学生が対象です。
自分のアイデアを言葉にして、みんなの前で発表することは、子供にとっても貴重な経験となることでしょう。
Swimmy(スイミー)
「Swimmy」は、東京新宿区にあるプログラミング教室です。小学生だけではなく、幼稚園から高校生まで幅広い年齢層を対象としています。
エキスパートコースでは人工知能(AI)開発にも用いられるPython言語も学ぶことができます。これは他地域での教室展開が望まれますよね。
CoderDojo
「CoderDojo」は、小学生から高校生までを対象としたプログラミング道場で、2011年にアイルランドで始まったプロジェクトです。
基本的にはカリキュラムは設定されておらず、自由に学ぶことができますので、プログラミングに自由に慣れん親しんでみたいという人にはおすすめの教室ではないでしょうか。
プログラミング玩具(小学生向け)3つ
次に、より小学生がプログラミングと親しみが持てるものをご紹介しましょう。
小学生の子供たちのプログラミング学習意欲を高めるための玩具も数多く販売されています。今回はその中からおすすめの3つをご紹介します。
LEGO WeDo2.0
「LEGO WeDo2.0」はおなじみのレゴでプログラミングができてしまうというものです。
自分で作ったロボットを動かせるなんて、子供にとってはこの上ない感動体験となることでしょう。
mBot(エムボット)
次にご紹介するのは、「mBot(エムボット)」という自分で組み立てたロボットをプログラミングして自由に動かすことができる玩具です。中国のMakeblock社が開発しました。
MESH(メッシュ)
「MESH(メッシュ)」は前述のプログラミング教室でも採用されていた、SONYのIoTツール。企業でも利用されているなど本格的なIoTツールです。
例えばトイレに人が入っていたらライトが点灯する装置などを簡単に作成することができます。玩具というよりはDIY的な要素も含んだツールといったところ。
今回はプログラミング学習が小学生に求められる理由とそのメリットについてお伝えしてきました。それでは簡単に内容をおさらいしましょう。
- 海外ではすでに小学生のプログラミング教育がすすんでおり、IT分野における世界的な競争力をつけるため、日本でも低学年からのプログラミング教育が求められるようになっている。
- 小学生のうちからプログラミングを学習することで、「論理的思考力」が身につくだけでなく、「モノづくりの喜び」を得られるようになり、創造性をはぐくむことができる。
- 数多くのプログラミングスクールがそれぞれ特色を生かした講座を開講している。また、遊びながら楽しくプログラミングを学ぶことのできる玩具やツールも多く提供されている。
プログラミングをして、自分の思い描いたものを作り出すという作業は根気と粘り強さが必要です。ですから集中力も自然と身につきます。
小学生のお子様をお持ちの方はぜひプログラミング学習を検討してみてはいかがでしょうか。これからの社会を担うためにも、小学生のうちにプログラミングに慣れ親しんでいきましょう。