iPhone 5以降で標準装備されているSiri。スマートフォンのアシスタントとして活躍する会話型AI(人工知能)の代名詞ともなっていますよね。
実は、そのSiriは英会話の練習に向いているんです。
人がいるところでは英会話の練習は恥ずかしくて、という人でもSiriが相手なら一人で練習できるのも魅力。それでは、Siriを使った英会話学習の方法についてお話しましょう。
まずはSiriを英語モードにする
Siriと英会話をする前に、Siriを使えるようにしない事には会話もできません。まず、Siriを使っていない方は、Siriを使えるようにしましょう。
すでにiPhoneをSiriで操作している人は、Siriを日本語モードで使っていると思います。英語学習のアシスタントとして使うためには、まずSiriを英語モードに変えましょう。
Siriを起動するには、ホームボタンを長押しするだけですが、音声でSiriを立ち上げたい場合は“Hey Siri”と話かけると起動するように設定しましょう。
Siriを使って発音を練習する
ところで、学校の英会話の授業で苦労したことといえば単語の発音ですよね。頭ではわかっていても口がうまく動かないものです。それでは、ますはSiriを使って簡単な会話の練習からはじめます。Siriを起動し、スクリーンに”What can I help you with?”と出たら、シンプルな質問をして見ましょう。
Siriを使って英会話の練習をするときに、日本人が躓きやすい、発音の難しい単語を入れた文章を使って会話をするように心がけましょう。
発音が混乱しやすい子音としては
今回は、英会話に入れて練習したい地名の例を挙げておきますのでSiriと会話をしてみてください。
例えば“Memory”という単語の発音は「メモリー」とカナで発音する場合に比べて、実際に英語で発音すると”o”の音はほとんど聞き取れません。ネイティブの発音は「メムリー」に近い音です。このように音が弱く発音される単語の例としては
Siriに口述筆記してもらう
Siriに英語で話しかけると、Siriはそれを自分に対するメッセージとして受け答えしてくれます。これは英会話の相手としてはよいのですが、英語の発音をチェックするということだけを考えるなら、Siriが応えてくれる必要はありませんよね。
英語の新聞や雑誌など、テキストになっているものがあるならば、これを音読することで英語の発音の練習材料にすることができます。この場合はSiriには自分の言うことを書き取ってもらうことにして、ちゃんと発音できているかどうかをチェックしましょう。
文を読み終わって一息ついたところで、Siriは今聞いた文章をノートのテキストにしてくれます。このテキストを、自分が読んだ文章と比べてみると、ちゃんと発音できていないところが一目でわかりますよね。この方法で練習する場合は、最初はゆっくりと一つひとつの単語を正確に発音することを心がけ、Siriが聞き取ってくれるようになったらスピードを上げて音読するとよいでしょう。
この口述筆記は、特にアクセントで聞き分けるような単語や、前後の単語で音がつながって発音されるような文章、話し言葉ではあまり使わないけれど発音しづらい単語の練習になります。
Siriを使う英会話の練習の一番のメリットは、自分が読んだその場で相手が反応してくれること。もしも”right”を”light”と発音してしまったら、その場でスクリーンに表示されるので、自分で間違えたことがすぐにわかりますし、ネイティブの英会話教師でも、これはやってくれませんよね。どんなに何度も間違えても、懲りずに付き合ってくれるのもありがたいところです。
口述筆記を使った練習では、自分が話す速度を上げる練習にもなります。また、早口で言葉が聞き取りにくい人には、どのくらいのスピードまでちゃんと発音できているのかを確認することもできるのでお勧めです。
気をつけて欲しいのは、Siriは英会話の練習相手になりますが、英文法の練習にはならないことです。こちらが話す英語が文法的に間違っているような場合、Siriは自分で意味の通る正しい文章に直してしまいます。
また、Siriはこちらが英会話の練習をしているとは思っていないので、自分がSiriに話しかけていることをSiriが聞いていると頭に置いておかないと、時に困ったことになります。例えば、
“What is this song?” → Siri 曲名を答える
“Who is the singer?” → Siri ボーカルを答える
“I’m gonna like it.”
そうじゃない、”don’t”じゃないんだ、それにこれは練習なんだ、と後で言ってもSiriに伝わるかどうかは解りません。Siriとの英会話がすこし通じるようになってきたら、AI(人工知能)との会話の責任は自分にあることを忘れないようにしましょう。
以上を気を付けて、Siriにとことん英会話の練習に付き合ってもらい、いつかは外国人と英会話を楽しめるようになれると良いですよね。