ちょっと身体が疲れていると感じたり、リラックスしたい時に整体やマッサージを利用しているという人もいますよね。中でも、デスクワークや力仕事に従事する人は肩や腰などをスッキリさせたいという人も多いでしょう。
整体やマッサージでは、整体師などが直接人の身体をもみほぐし、その過程で姿勢の良し悪しや改善点などを探っていきます。そして、必要に応じて姿勢の状況や改善方法をアドバイスしてくれるのです。
整体はもちろん、整体師という人間が行うものですが、最近ではAI(人工知能)を整体に利用しようというところも増えています。えっ、人の身体をもみほぐすのにAI(人工知能)がどう関係するのか、わからないという人も多いでしょう。
そこで今回は、AI(人工知能)を導入する整体についてお伝えしていきます。
そもそも整体とは、マッサージの違いとは
整体とは代替医療や民間療法に位置付けられているもので、肩こりや腰痛、膝の痛みや手足のしびれなどを、身体全体のバランスを整えることで姿勢のゆがみを矯正し、痛みなどを改善するものです。
一方、マッサージは「あんまマッサージ指圧師」という国家資格を持つ施術者が行う医療行為で、脳血管障害などを対象として保険が適用されます。主に接骨院や整骨院といった施設で行うことが多く、肩こりや腰痛の改善という目的では保険の適用がないので、あまり使われることはありません。
しかし一般的にマッサージというと、疲労回復や血行促進などリラクゼーションを目的に行っているものをイメージする人が多いでしょう。こちらもまた整体と同様、民間資格を取得した施術師が行うことが多いです。もちろん、医療行為ではありませんから、保険の適用はありません。
この中で多くの人が利用するのは、整体かリラクゼーション目的のマッサージでしょう。この二つの違いは「姿勢分析や姿勢矯正をするかどうか」で、それらを行うのは整体ということになります。
整体師はAI(人工知能)でもとって代わられない、と言われる理由
整体は人の身体に直接触れてもみほぐすことで、姿勢分析や姿勢矯正を行います。どこが悪いかは一人一人の患者によって異なりますし、同じ患者でも時間や状況によって施術方法が異なることもあるでしょう。
また、整体は体をもみほぐし姿勢を矯正するだけでなく、コミュニケーションの場でもあります。整体師との会話によって身体的なストレスに加えて、精神的なストレスも取り除いてくれた経験はありますよね。このようなコミュニケーションも、AI(人工知能)の整体師では難しいでしょう。
でも、AI(人工知能)と整体はコラボレーションできる!その理由
しかし、実際にはAI(人工知能)を導入する整体が次々と現れています。これはいったいどういうことなのか、気になりますよね。
最近ではスマホアプリなどでも、自分の写真を撮るだけで姿勢分析ができるようになりました。これはAI(人工知能)の画像認識技術によるものであり、AI(人工知能)は姿勢の分析だけでなく、整体師のように姿勢をどのように矯正すればいいか、アドバイスをしてくれます。
※詳しくはこちらの記事でも取り上げています
もちろん整体院なら、スマホアプリよりもさらに精度の高い姿勢分析を行うことができるはずです。たとえば「最近、手足がしびれるようになった」という症状を訴えている患者に対し、実は原因は手足ではなく「骨のゆがみが原因だった」というような分析を的確にすることができます。
人間の整体師でもすぐれた姿勢分析をすることができる人はいます。しかし、AI(人工知能)を導入する整体の強みは、整体師の技術や経験に関係なく、正確な姿勢分析ができることです。またAI(人工知能)であれば、人間のように見落としてしまうこともありません。
そしてAI(人工知能)が行った正確な姿勢分析をもとに、整体師が適切な施術や姿勢矯正を行うことができるというのが、AI(人工知能)を導入する整体のメリットでしょう。
AI(人工知能)が整体で役立てる場面
現在では、日本各地でAI(人工知能)を利用した整体がありますが、多くの整体で導入しているシステムは、「E.P.A.S」です。
「E.P.A.S」はタブレット型のマシンで身体を撮影し、そこから姿勢の分析だけでなく骨格や関節、筋肉の動きや身体がねじれていないかどうかなど、あらゆる角度から総合的に判断することが可能です。
AI(人工知能)によって6万パターン以上にもおよぶ骨格のゆがみを診断することができ、また施術によって姿勢がどう変わったのか、また症状に合わせたストレッチのやり方などの改善方法も提案してくれます。となると施術を受ける私たちでも、日常で気を付ける点が何なのかわかりやすくなるかもしれません。
一方で、AI(人工知能)が分析した原因に対して適切に施術するのが整体師の仕事ですよね。AI(人工知能)は整体師よりも多くの患者のデータを分析しています。つまり、AI(人工知能)を使った整体とは、AI(人工知能)と人間がお互いの良さを生かすことができていると言えるでしょう。
※実際にAI(人工知能)を導入した整体はこちら
今後もAI(人工知能)を導入する整体がたくさん現れ、それぞれ違ったアプローチで私たちを癒してくれるようになるに違いありません。
さて、AI(人工知能)を導入する整体の姿についてお伝えしてきました。それでは、ここまでお伝えしてきた内容をおさらいしてみましょう。
- 整体は肩こりや腰痛の治療をするものをいい、マッサージは正確には国家資格が必要な医療行為だが、一般的にはリラクゼーション目的で行うものをいう
- 整体師は絶妙な力加減と繊細な技術を必要とし、また人とのコミュニケーションも必要なため、一般的にはAI(人工知能)に取って代わられることはないといわれている
- AI(人工知能)の画像認識技術が進歩したことから、AI(人工知能)を使って姿勢分析をし、それをもとに姿勢矯正を行う整体が増えている
- AI(人工知能)を利用している整体は、AI(人工知能)と人間の長所を活かしている
整体師は人の身体に直接触れ、技術や経験が左右しがちな仕事であるため、AI(人工知能)が介入する要素はないというイメージがありますよね。しかし、AI(人工知能)の優れた画像認識技術を利用して正確な姿勢分析ができるため、AI(人工知能)を導入する整体も多く登場しています。
今後も、さまざまな特徴を持ったAI(人工知能)の整体ができるかもしれません。最近身体のキレが悪かったり、肩こりや腰痛が気になってきたという方は、このようなAI(人工知能)で原因を分析してくれるような整体を利用してみましょう。