GoogleやAppleも注目する。AIに投資する国際IT企業の活動とは

国際IT企業のイメージ

日々、新しい技術が生み出されるIT(情報技術)産業の世界。中でも近年最も注目を集めているのがAI(人工知能)の分野ですよね。ITの分野でよく知られた大手企業が、AI(人工知能)を今後の重要な投資分野と位置づけ、さまざまな研究開発を進めています。

AI(人工知能)が実際に生活、仕事に導入されるようになったのはつい最近のことですが、この技術が将来生み出す世界は、まるで現実のものとは思えないほど。この未来を実現するためには、非常に広い範囲での新しい技術が求められます。その範囲は、今はまだ見えていない分野や存在すらしていない領域にも広がっているでしょう。

AI(人工知能)の世界のリーダーとなる国際企業による投資は、アメリカの大手IT企業が中心。彼らの投資分野は、そのスピンアウトやベンチャー企業、大学の研究室と協力し合って次世代AI(人工知能)の姿を描いて見せてくれます。

それでは大手国際IT企業によるAI(人工知能)分野への投資活動と、近い将来に現れるであろうAI(人工知能)によるサービス、産業についてお伝えしましょう。

AI(人工知能)投資のビッグ3

AI(人工知能)企業のgoogleイメージ

AI(人工知能)は企業の投資分野としての注目度が急激に上昇し、その関連技術は、2030年までに世界のGDPを1600兆円押上げる効果が期待されています。産業用だけでなく、一般の生活にも大きな影響があると予測されることから、これからの世の中を変えていく技術となりそうですよね。アメリカの国際IT企業を中心に、莫大な額がAI(人工知能)の分野の技術開発に投資されています。彼らが何をしようとしているのか見てみましょう。

AI(人工知能)ファーストを掲げるGoogle

トップを切るのはGoogle。アルファベット(Alphabet)の名で国際IT企業として活躍するこの超大企業は「AI(人工知能)ファースト」を掲げてAI(人工知能)を今後の投資の中核に置くことを宣言しました。

ニューラルネットワークを活用したAI(人工知能)スタートアップ、ディープマインド(DeepMind)を4億ドルで買収。このディープマインドは複雑な組み合わせの問題の回答を最短時間で見つけるアルゴリズム。応用できる分野は特定の産業・分野に限定されません。

「アルファ碁」に搭載されて囲碁の世界チャンピオンを平手で破ったことは記憶に新しいところ。他にも、地下鉄路線乗り換えの最短路を見つけるプログラムや複雑な保険契約の組み合わせの中からその人にとって最善のパッケージを探すサービスなどに使われ始めています。

このほかに、Googleは自然言語の研究にも力を入れています。API.AI社の開発する会話型システムに投資し、人との対話により命令を理解する「ボット」といわれるシステムの開発をサポート。また機械学習の分野では、科学データの解析と予測モデリング技術のプラットフォームとなるKaggle社に投資。同時にTensorFlowによる機械学習システムを一般に公開して機械学習の開発機会を一般研究者にオープンにしました。

会話型AI(人工知能)Alexa(アレクサ)のAmazon

Amazonは会話型AI(人工知能)Alexa(アレクサ)を搭載した家庭用デバイスEcho(エコー)を販売。情報端末を日常会話の言語で作動するAI(人工知能)アシスタントとしてインターフェイスの役割を飛躍させました。今後の音声認識技術のために複数の企業に投資し、さらに将来の技術進歩のために「アレクサ賞」を設立してAI(人工知能)の技術開発を促しています。

Amazonの経営する小売店舗、Amazon GoはAI(人工知能)による店舗営業を目指すスーパーマーケット。一年間のテスト期間を経てこの無人スーパーマーケットは2018年1月についに一般向けにオープンしました。客が棚から物を取るとその個人をカメラのビジョンセンサーが特定し、どの客が何を取ったかを個人個人で集計します。支払いは店を出るときにスマホのアプリをかざすだけ。Amazon Goは現在、シアトルの一店舗だけですが、多店舗で展開されればコンビニやスーパーマーケットなどの小売と流通の姿を大きく変えるでしょう。

魅力ある次世代ITデバイスを作り出す企業のリーダーApple

スマートフォンをはじめとする、魅力ある次世代ITデバイスを作り出す企業のリーダーといえばもちろんAppleですよね。iPhoneに搭載されるSiriのボイスコントロールを強化するため、イギリスのケンブリッジ大学発のスタートアップ、Vocal IQに投資し、会話型AI(人工知能)ソフトウェアの開発を進めています。Vocal IQは自動車のボイスコントロール機能の開発も手がけていることを考えると、今後AppleのAI(人工知能)技術はIoTへと広がりそうです。

これと並行してAppleが投資をすすめるEmotient社は人の顔を見分けるフェイシャル・リコグニションのAI(人工知能)スタートアップ企業。次世代AI(人工知能)機能の目的は単にユーザーの顔を見分けたり、目の動きでスマホを起動したりするだけではありません。人の顔全体の動きを読み取って表情を理解することで、広告やアプリの効果を測定することができると考えているようです。

広がりを見せるAI(人工知能)の世界

AIのイメージ

IBMが開発した自然言語会話型コンピュータシステム「ワトソン」。アメリカの人気テレビクイズ番組 ” Jeopardy! ” では出題者がしゃべる問題を聞き取って解答し、人間のチャンピオンを敗ったことで一躍有名になりました。

IBMはこの「ワトソン」を質問応答型・意思決定支援システムとして発展させるべく、MITと共同で「MIT – IBM ワトソン AI(人工知能)研究所」を設立。教育、医療の分野へのAI(人工知能)の導入に挑戦します。

Microsoftは自ら先端技術へのベンチャー投資を行う Microsoft Venture社を設立。多くのAI(人工知能)スタートアップ企業への投資を進めています。

ビッグデータとしてのクラウドプラットフォーム活用を目指すOurCloudや、企業向けAIソリューションのスタートアップ、カナダのElement AIなど、幅広い用途分野でのAI(人工知能)の実用化が目的の一つ。カナダのMaluubaが開発したAI(人工知能)システムを自社で開発したデジタルアシスタントシステム「コルタナ」と融合。人間と同等レベルでテキストを理解するAI(人工知能)アプリの登場が間近です。

AI(人工知能)が情報機器と人間の仲立ちイメージ

国際IT企業が注目しているAI(人工知能)への投資が描きだすのは、単に一つの製品やアプリケーションソフトという範囲には到底収まりませんよね。実世界でAI(人工知能)が働くであろう場面も、学校、病院、自動車やスーパーマーケット、コミュニケーションと生活の全領域にわたっています。

MicrosoftはSkypeの機能にリアルタイムテキストエディット(会話をリアルタイムで文字にして画面に表示する機能)を加え、同時にAI(人工知能)翻訳を搭載するサービスを研究しています。同社の掲げる「プロジェクト・オックスフォード」はユーザーを顔と表情、会話の複合として認識し、感情を含めて人を理解するAI(人工知能)の登場を目指すもの。

これまでに蓄積されてきたデータがどのように役立つのか、というAI(人工知能)の分析機能はもちろん、言語や画像、映像をAI(人工知能)が取り込んでその意味をAI(人工知能)が理解していくのです。そのために必要なIT技術の領域は広大で、それを実現しようとする企業投資は目を見張るほど。

動きが速いだけではなく、非常に広い領域で、それぞれに様々なレベルと深さで進められていくAI(人工知能)への企業投資。それはまだ緒についたばかりです。今後、AI(人工知能)が発達していくにつれて、その活動は生活のあらゆる場面に広がっていくでしょう。人間がITを使う全ての状況で、AI(人工知能)が情報機器と人間の仲立ちをしてくれる世界がもうすぐやってきます。

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そねあす
AIZINE編集部のそねあすです。記事の編集を担当しています!

もともとデザインやHTML、CSSと仲良くしていたつもりがあれよあれよと編集の世界に。AI(人工知能)は作れないけど興味深々なんでまずはSiriを使いこなしてみようと模索中です。

編集初心者が、自動運転やAI家電、AI(人工知能)を使った未来まで 日々変化していくAI(人工知能)のニュースをお届けします!