面白いフレーズがいっぱい!AI(人工知能)の作詞した曲を分析した

面白いフレーズがいっぱい!AI(人工知能)の作詞した曲を分析した

最近は「Amper Music」「Orpheus」などの作曲ツールで、AI(人工知能)が作詞することもできるようになっていますよね。でも、実際にAI(人工知能)がどんな歌詞を作るのか、気になる方も多いでしょう。個人的には歌詞大好きで、曲聞くときも歌詞カードばっかり見て、「あぁこのフレーズ心に響くわ・・・」なんて感じることもあるのですが、果たしてAI(人工知能)が人を感動させる歌詞を作ることができるのかな?と疑問に感じています。そして同じように感じている方もいるに違いありません。

確かにそのレベルにはまだまだ達しないのですが、実はAI(人工知能)の作詞には面白いフレーズがちらほら登場しているのです。また最近ではAI(人工知能)が単独で作詞するだけでなく、また人間とAI(人工知能)が一緒に歌詞を作ったり、1枚の写真からイメージを読み取って歌詞を作ることができるようになりました。これによって、AI(人工知能)での作詞の範囲が広がって、より面白く人間が書くものに近い歌詞が作ることができるかもしれません。

それでは今回は、「AI(人工知能)が実際に作詞した曲」を分析してみましょう。

イラストから歌詞を作成した仮面女子「電☆アドベンチャー」

アイドルのイメージ

「こんなイメージの歌詞を作りたい・・・」とビジョンとして絵が出てくるのに言語化できない!というのはたまにあるようです。でも、アイドルグループ仮面女子の「電☆アドベンチャー」は手書きのイラストからAI(人工知能)が判断して作詞したのです。

全員が仮面をかぶっているアイドルグループ「仮面女子」の「電☆アドベンチャー」は電気通信大学の坂本真樹教授の研究室のAI(人工知能)が作詞しました。歌詞は色・擬音語を言葉に変換する技術を利用し、それぞれ仮面女子のメンバーが全員「電☆アドベンチャー」の担当パートごとのイメージをイラストに描き、それをAI(人工知能)が数値化することで意味を把握して意味を把握し、言葉を学習しつつ組み合わせて歌詞を作成しました。

さて、そんなAI(人工知能)が作詞した歌詞を実際に見てみましょう。全部分析すると本当にキリがないので、今回は一部抜粋してご紹介いたします。

「星、見つけよう!まぶしい世界 三日月に響け
ブルーの川をきらり染める 黄金がブルーに照らす時」

全体的に端的な感じがしますよね。でも、「眩しい世界」、「三日月」など光に関連する言葉がしっかり並んでいます。これもAI(人工知能)の学習の成果が出ているのでしょう。ただ、「ブルーの川をキラリ染める黄金がブルーに照らす時」ってつまりブルーなのか、黄金なのかどっちなのかわからなくなってしまいました。

「星、見つけよう!暖かい羽
おしゃれとデビューに憧れ 好きな話しだして飾ろう」

こういう歌詞をつい文法観点で解析してしまうの、本当はよろしくないのですが、「飾る」って何を飾るのですか。主語がない。

「フルーツみたいに染める黄金 夕日がおしゃれに浸かる時」

フルーツみたいに、と言っているけどフルーツは黄金色ではありません。「夕日がおしゃれに浸かる時」は「夕日が沈むのがきれい」と同じような意味なのでしょう。

「にこにこうぱうぱブルーベリー」

今回イチの面白いフレーズでしょう。「うぱうぱ」っていったい何でしょうか。意味はわからないにしろ、響きから判断するになんとも言えず破壊力すら感じます。きっと私たち人間が考えたら「意味不明」の一言で片付けられるに違いありません。

「夜、追い越そう!詩的な自由」

突然抽象的で難しい歌詞が出てきました。でもAI(人工知能)「夜、追い越そう!」のなにかに「詩的な自由」を感じたのでしょう・・・。また、「夜、追い越そう!」最初の方で出てきた「星、見つけよう!」と対応するフレーズとなっています。

結論としてはなんか単語をちぐはぐにつなぎ変えたようで、意味がよくわからなかったです。「恋愛に燃える主人公像」「嫉妬に燃える女像」のように、具体的な人物像を載せた歌詞を作ることができるのはまだ遠いのかもしれません。しかしこれが音楽がつくとなんだか一気にアイドルソングっぽくなりました。やはり歌詞だけでなく、歌手と曲の力ってすごいですよね。

人間とAI(人工知能)が一緒に作詞したMaison book girl「言選り」

雨のイメージ

AI(人工知能)だけが作詞しても、ちんぷんかんぷんなのかも・・・と感じたかもしれません。しかし、人間とAI(人工知能)が一緒に作詞すると、また違った感じの歌詞ができあがります。

Maison book girlの「言選り」では、プロデューサーとAI(人工知能)が一緒に作詞いたしました。これはMaison book girlのプロデューサーのサクライケンタさんが過去6年間のMaison book girlの歌詞を学習させ、Maison book girlの歌詞に出てくるキャラクターを分析させました。これによって、Maison book girlの「過去、現在、未来」を表現しようとする試みです。実際に、過去によく使用されていた「雨」「煙」などアーティストがよく使うキーワードをふんだんに利用しており、これもAI(人工知能)が得意な「パターン分析」が生かされていますよね。

「言選り」では、AI(人工知能)がAメロとBメロ部分を作詞しています。これはプロデューサーの「過去の自分」を投影している部分となっているのです。では実際にその歌詞がどんな感じなのか、みてみましょう。

「音が開く音 夢の鍵 切れた街、終わらない景色
朝の夜は消えてゆくの 通り雨は君の終わり」

音が開く音とは何なのでしょうか、また朝の夜ってどっちでしょうか。きっとこのへんはよく出てくる単語をつなぎ合わせたフレーズなのでしょう。

「街を償う煙の光 冷たい人の窓が降る
涙にさす青いカーテン 神社の裏側の過去は

濡れた顔の悲しみに触れた季節 窓と美しい嘘」

「冷たい」「青い」「涙」「濡れた」「悲しみ」など、なんだか「雨」や「悲しみ」を連想するような単語を集めてフレーズを作っていると推測されます。なんとなく読んでいるこちらにも、悲しみのイメージが伝わってきますよね。

ちなみにこの曲の歌詞カードをよく見ると、サクライケンタさんが作ったサビのパートでは

「夏の夕立、愛とか悲しみとか切り出して箱にそっと閉じ込めた。
ベットの中、揺れた笑顔も。」

と、句読点がついている点が特徴です。どことなく、句読点をつけることで人間が書いた感じを含めているのかもしれません。

このように、人間とAI(人工知能)が一緒に作詞し、統一されたイメージが表現された歌詞ができあがることがわかりましたよね。AI(人工知能)単独よりも、人間と一緒に作ったほうがより人間味が溢れる作詞ができるでしょう。

AI(人工知能)がクリスマスソングを作成「Neural Story Singing Christmas」

クリスマスのイメージ

ここまで読むと、「もしかしたら抽象的なイメージを持った歌詞を作るのって難しいのかも・・・」と感じるかもしれません。しかし、AI(人工知能)にクリスマスツリーとプレゼントが映る写真を読み取り、写真が持つイメージを見抜きつつ作詞することが出来るのです。

トロント大学コンピューターサイエンス研究所では、ディープラーニングを利用し画像イメージに合った音楽を作りました。今回はクリスマスの画像を読み込ませ、クリスマスソングを制作し歌詞を日本語訳したら、以下のような内容になりました。

「たくさんのお花を部屋に飾りましょう。
クリスマスツリーはお花でいっぱい
今日は間違いなくクリスマスイブ
あなたが言うことが叶うことを願ってる
世界最高のクリスマスプレゼントは祝福なの
私は私たちの人生の残りの間中いつもそこにいた
100時間半前
私はあなたに会えて嬉しい
ホールから音楽が聞こえる
おとぎ話
クリスマスツリー
たくさんのたくさんのたくさんのお花」

確かに100時間半前ってまだクリスマスじゃないけど一体何を読み取ったのだろうか、とツッコミは入れたくなります。しかし「クリスマス」「プレゼント」など、画像を読み取ってクリスマスを連想させるキーワードを入れつつ、「花」「祝福」などおめでたい感じの単語や「嬉しい」など感情表現が入っていることがわかりますよね。「クリスマス=楽しい」というイメージAI(人工知能)が読み取っているのでしょう。

日本のクリスマスソングもAI(人工知能)に分析させると、面白い歌詞が出来上がってきた・・・なんてこともあるかもしれません。

以上、「AI(人工知能)が実際に作詞」を分析してみました。

  • 「にこにこうぱうぱブルーベリー」というおもしろフレーズがある仮面女子「電☆アドベンチャー」
  • 「雨」「悲しみ」などの歌手がよく使うフレーズを使うMaison book girl「言選り」
  • AI(人工知能)が作詞したクリスマスソング「Neural Story Singing Christmas」

など、AI(人工知能)でも面白いフレーズを持った歌詞を作ることが出来ることがわかりましたよね。

確かに、これらの歌詞は断片的な単語をつなぎ合わせた表現ばかりで「なんだか味気ない・・・」と感じた方もいるでしょう。そのため、人間味あふれる歌詞を作ることができるのはまだ先のことかもしれません。言葉の意味を深く理解しつつ、「この歌詞の中で適した言葉選び」がまだまだできていない点が、今後の課題です。そのような意味では、同じ意味でもいろんな言葉の種類がある日本語の難しさも感じさせられますよね。

しかし、最後のクリスマスソングのように写真のイメージがあるとAI(人工知能)にも作詞にあたって歌詞のイメージの画像があると、統一した歌詞ができるでしょう。今後、AI(人工知能)と一緒に作詞したり、またより多くの歌詞を学習することで、AI(人工知能)の作詞のスキルが上がっていくかもしれません。

参照元 「研究室が沸き立った」――AIが作詞、アイドル新曲ができるまで 電通大教授に聞く (1/5)
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まえだまえだ
まえだまえだです!(※芸人とは関係ありません)
前は本・新聞を作っていましたが、今はWEBを作っています。

AI(人工知能)は本当に未知の領域なのですが、これから伸びる分野なので興味津々です。知らないなりにも、読んだ人にAI(人工知能)って面白そう!って思える記事を作りたいです。ちなみに最近気になるAI(人工知能)は、ジャズを作曲する「deepjazz」です。