テクノロジー

AI(人工知能)が麻雀ではまだプロに勝てない3つの理由

麻雀

AI(人工知能)は日進月歩で賢くなっていますが、ボードゲームの分野でも皆さんご存知の通り、オセロ、チェス、将棋、に続き、人類最後の砦とまで言われた囲碁でもAI(人工知能)が人間を完全に上回り、予想を遥かに超えるスピードで強さを増している昨今。

次はどんなゲームでAI(人工知能)が最強になっていくのか、気になりますよね。それと同時に、まだまだ人間にも頑張ってほしい。そんな思いもあって複雑な心境で世の中を見ている方は多いのではないでしょうか。

実はこれまでAI(人工知能)が人間を打ち負かしてきたゲームには共通する条件があるのです。しかしそこから外れると、人間がAIに勝てるゲームが見えてきました!その一つに「麻雀」があります。

麻雀は牌の数で34種類136枚、役が50種類程度しかないので、アルゴリズム的には囲碁の足元にも及びません。それでも未だAI(人工知能)が麻雀で人間を打ち負かすに至っていないのには、理由がありました。

そこで今回は、AI(人工知能)が麻雀で未だトッププロに勝てない3つの理由をお伝えします!

運は読めない

運の要素が強い イメージ
将棋や囲碁では、持ち駒の数が決まっているためお互い同じ条件でのゲームスタートでした。ところが麻雀では、配牌(ハイパイ。最初に牌が配られた状態)や自摸(ツモ。山から一枚ずつ引いていく牌)によって強さが決まるため平等ではありません。ド素人がやっても勝つでしょ!という強さで戦えることもあれば、プロでも絶望的…という戦いになることもあるでしょう。

最強の麻雀AIと言われている「爆打(ばくうち)」の開発者、水上直紀さんは、「1回の試合ではほとんど運ですけど、麻雀の場合は初心者と上級者なら900試合もすれば実力差は出てきますよ。」と発言されていますが、(初心者と上級者でさえ900試合もしないと実力差が出ないんだったら、実践では結構いけるんじゃない!?)と思ったのは私だけではないはず!

とはいえ、麻雀は相手があるゲーム。運だけで勝てるほど甘くはないですよね。では運の他にはどんな要素があるか、見ていきましょう。

相手の手の内が見えない

相手の手の内が見えない イメージ
これまでAI(人工知能)が人間を上回ってきたボードゲームはどれも、ボードを見れば相手の持ち駒・強さなどの状況がわかるものだったので、AIは相手と自分の状況を比較して自分が有利になる確率の高い手を打っていました。

しかし、麻雀は相手がどんな牌を持っているのか見えないので、不確定な要素(相手の牌)に対してどうすれば勝率が上がるのかを読まなければいけません。

麻雀好きの人の中には、不確定要素を単なる「運」と考える人と、不確定要素は運ではなく場の「流れ」としてある程度読める・引き寄せられると考える人がいます。もし場の流れを読めるとすれば、それは表情やちょっとした仕草から想像を膨らませて相手の思考を察することで、次の打ち手を決めていきますよね。

AI(人工知能)がもし、表情や仕草を分析するセンサーを搭載したとしても、麻雀において心理状況を理解したり察したりといった曖昧な概念を使いこなすのは私たちの想像以上に難しいのです。

複数人の動きを読むのは更に難しい

複数人での勝負 イメージ
AI(人工知能)は基本的に、その後の展開をシミュレーションすることで、有利になる確率が高い手を選んでいますが、不確定要素の多い麻雀では、運や相手の手の内をどうシミュレーションして数値化していくかといったことが課題となっていることをお伝えしてきました。

それに加え、麻雀は基本的に4人でプレイします。AI(人工知能)には4人プレイの麻雀と2人プレイの将棋や囲碁とでは全く違う戦い方が求められます。

2人プレイのときには、相手が最善の手を打ってくる前提でAIは次の手を決めていましたが、4人で戦う麻雀ではプレイヤーごとに最適な打ち手が変わるため、相手がどんな手を打ってくるのか、どんな展開になるのかを予想(シミュレーション)するのが格段に難しくなります。しかも、不確定要素が多い麻雀ではなおさらでしょう。

これをどう数値化してAIを強くしていくのか、今後の展開を注視しながら、人間の麻雀プレイヤーにも負けずに頑張っていただきたいですよね!

まとめ イメージ
さて、AI(人工知能)が麻雀ではまだプロに勝てない3つの理由をお伝えしてきました。

  • 運は読めない
  • 相手の手の内が見えない
  • 複数人の動きを読むのは更に難しい

といった理由から、観察力・想像力が問われる麻雀では、AI(人工知能)が人間を完全に上回るのはまだ難しいようです。

しかし、AIは麻雀でもすでにほとんどのアマチュアより遥かに強くなっており、専門家の見解では、あと5年以内にはトッププロを超えるとも言われています。なんでもかんでもAIが人間を超えていくのはなんだか寂しいですが、将棋の藤井聡太プロのように、若いうちからAIとたくさん戦ってどんどん力をつける人が増えることで、人間同士で麻雀を楽しめる機会が増えるかもしれませんね。

AIが今後どれだけ強くなっていったとしても、私たち人間は、人間らしい麻雀を楽しんでいきましょうね!

【お知らせ】

当メディア(AIZINE)を運営しているAI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発会社お多福ラボでは「福をふりまく」をミッションに、スピード、提案内容、価格、全てにおいて期待を上回り、徹底的な顧客志向で小規模から大規模ソリューションまで幅広く対応しています。

御社の悩みを強みに変える仕組みづくりのお手伝いを致しますので、ぜひご相談ください。

お多福ラボコーポレートサイトへのバナー

参照元 「もう自分では勝てません」 28歳の東大院生が最強の麻雀AIを作るまで
AI、麻雀でも5年以内にトッププロより強く

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました