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手書きの書類もこれで楽々整理!AI(人工知能)搭載のOCRがすごい

手書きのイメージ

近年飛躍的な進化を遂げているAI(人工知能)。いま私たちの生活にも急速に浸透しつつありますよね。スマートスピーカーや、スマホの音声アシスタントなどは人間の発する言葉を聞き取って理解し、会話をしたり私たちの日々の暮らしをサポートしてくれたりします。

そんなAI(人工知能)ですが、OCRの技術を組み合わせることにより、音声だけでなく人間が書いた文字さえも正しく認識できるようになりました。そしてそれは、私たちの仕事、生活において利便性を格段に向上してくれます。

今回は、AI(人工知能)を搭載したOCRの特徴についてご紹介するとともに、AI(人工知能)搭載OCRが実現する画期的な機能と、それによってもたらされる数々の効果についてお伝えしましょう。

OCR(Optical Character Recognition)とは

OCRを入れたPCのイメージ

本題に入る前に、OCRについて簡単におさらいをしましょう。

OCR(Optical Character Recognition)とは光学式文字認識のことで、紙媒体に含まれる手書きの文章などを画像として読み取って解析、そこに含まれる文字をコンピュータ上で扱うことのできる文字データとして取り出す仕組みです。

以前は郵便番号の読み取りなどその用途は限定的であったようですが、現在では安価かつ高精度のものが登場するようになりました。

紙媒体の文書を電子保存したり、手書きの伝票などをシステムに読み込んで処理したりと、幅広い用途で取り入れられていますので、利用したことがあるという方も多いのではないでしょうか。

ではここからは、そんなOCRとAI(人工知能)の技術を組み合わせることによって、どのようなメリットが生み出されるのかについて見ていくことにしましょう。

個人の筆跡、クセを見抜く!AI(人工知能)搭載OCRの底知れぬ能力

手書きのイメージ

手書きの文字を電子化することのできるOCR技術ですが、AI(人工知能)を搭載していない従来型OCRの最大の欠点ともいえるのが、文字認識精度の低さでした。

OCRが持つパターンから逸脱した文字は正しく読み取ることができないのです。

常に活字のような整った文字を書き続けることのできる人ばかりであれば問題なく読み取れるのかもしれませんが、そんな人ばかりではありませんよね。

人間が書く文字は十人十色、筆跡も様々ですから必ずしも均一なものではないでしょう。あるいは、急いでいたり、緊張していたりと、同じ人であっても心理的要素によって筆跡が変わってしまうこともあるのではないでしょうか。

そうするとOCRが持つ文字パターンに合致せず、読み取れなかったり、誤って読み取ったりといったことが生じてしまいます。

そうなると、読み取った文書データをそのまま鵜呑みにするわけにはいきません。読み込んだ後に誤字・脱字がないか人間がチェックするという作業が発生してしまいます。

これでは、せっかく導入したにもかかわらず効果が感じられない、という残念な結果にもなりかねません。

この欠点を克服するためには、誤認識した文字をOCR自身が訂正し、学習していく必要があるでしょう。

従来型OCRでも、辞書登録などの機能を持つものであれば、誤認識した文字を記憶させることはできます。しかしこれらは、すべて人間が手作業で入力していかなければなりませんので、決して効率的であるとは言えませんよね。

一方で、AI(人工知能)を搭載したOCRでは、一旦誤認識した文字の訂正を教えてあげれば、その後はAI(人工知能)が自ら学習していきます。

そうして学習を重ねていくことによって、自律的に認識率を上げていくのです。

書類のフォーマットがバラバラ、でも大丈夫

書類のイメージ

もうひとつ、AI(人工知能)搭載OCRの優れた点として、読み込む文書のフォーマットが定型化されていなくてもよいということが挙げられます。

例えば、発注書の内容をOCRで読み取って受注システムに読み込むといった場合を考えてみましょう。従来型OCRでは、取引先によってフォーマットの異なる発注書の読み込みには対応することができませんでした。それが、

AI(人工知能)を搭載することによりOCR自身が、「ここに書かれているのは品番と商品名だ」といったように、どの位置に、何の項目が記載されているのかを識別し、学習することができるのです。

ですから、フォーマットが定まっていなくても柔軟に対応できるというわけ。

得意先ごとにフォーマットが異なる発注書を、同じ形式のデータとして正確に読み込むことができれば、業務の大幅な効率化につながることは想像に難くないのではないでしょうか。

様々なシーンで活躍!AI(人工知能)搭載OCR

レシートのイメージ

先ほど例に挙げた発注書、請求書や納品書といったいわゆる伝票類の処理はAI(人工知能)搭載OCRの最も得意とする作業のひとつといえるのではないでしょうか。しかし、AI(人工知能)搭載OCRはそのほかにも様々なシーンでの活用が期待できます。

例えば、講習会やセミナーなどを開いたときに参加者から回収した手書きのアンケートがあったとします。

一枚一枚内容を確認しながらパソコンに入力していき、入力したものを集計する。

想像しただけでも気が重くなりそうな作業ですが、

こんなときでもAI(人工知能)搭載OCRがあれば、アンケート用紙を読み取るだけで、はい・いいえなどの選択項目はもちろん、自由記述の項目も瞬時に読み取ってくれます。

あるいは、

日々溜まっていく膨大な数の領収書やレシート。中には手書きのものもあるでしょうし、フォーマットも様々です。これらも、AI(人工知能)搭載OCRがあれば、スマホで撮影して取り込むだけで「金額」や「店名」、「日時」など必要な項目を簡単にデータ化できてしまいます。

経費精算業務も格段に効率が上がりますよね。

また、手書きの書類ではありませんが、ビジネスの場面で大いに役に立つと思われる活用法についてもお伝えします。それは、名刺の管理です。

社会人であれば、何かと受け取る機会の多い名刺。営業のお仕事をされている方であれば、その数は膨大なものになるでしょう。

この名刺をAI(人工知能)搭載OCRに読み込ませれば、相手の人物の「氏名」や「所属部門」、「役職」さらには所属する会社の「社名」、「住所」などを簡単にデータ化することができますので、これまで名刺ホルダーなどに貯め込んでいた名刺も、一瞬にして顧客データベースに生まれ変わります。

こうしてデータベースとして体系的に管理できれば、顧客管理も効率的に行うことができるのではないでしょうか。

機械学習からディープラーニングへ!進化を遂げるAI(人工知能)搭載OCR

AIのイメージ

そもそもAI(人工知能)搭載OCRは、その文字認識率をいかに高めるかということが求められているわけですが、その手段のひとつとしてOCRに搭載するAI(人工知能)の学習を機械学習から、ディープラーニング(深層学習)へと発展させるということが挙げられます。

では、機械学習とディープラーニング、どんな違いがあるのでしょうか。

例えば、車の車種を見分ける場合、機械学習が「色」「形」「ドアの数」など、見分けるポイントを指定してあげなければならなかったのに対し、ディープラーニングでは見分けるポイントまでAI(人工知能)が自ら学習します。いわば、より人間の頭脳に近いAI(人工知能)といえるかもしれません。

このような高度な能力を有するAI(人工知能)搭載OCRであれば、きわめて高い認識率で文書の読み込みが可能になるでしょう。

 

OCRを使いこなすイメージ

さて、このようにAI(人工知能)搭載のOCRが日常における様々なシーンで活用できることがわかりましたよね。

AI(人工知能)を組み込んだ画期的なOCR技術ですので、もちろん導入するためにはある程度のコストがかかります。

それでも、日々発生する単純で膨大な入力作業から解放されることで仕事を効率化し、空いた時間をさらに高度な仕事に充てたり、プライベートな時間を充実させたりと、計り知れないほどの大きな効果をもたらしてくれることでしょう。

長時間労働などこれまでの働き方の見直しが求められている昨今、「働き方改革」に対するひとつの答えを出してくれそうなAI(人工知能)搭載OCR。ぜひ一度、その効果を実感してみましょう。

コメントをどうぞ

  1. 匿名 より:

    具体的なソフトの挙げずに…

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