日本が世界に誇れる産業といえばやはり自動車産業ですよね。実際、トヨタの2018年の売上高に関しては世界一位と素晴らしい成績を残しており、苦戦が続く日本企業の中で世界と勝負できています。しかし、トヨタなどのこの自動車産業がここまで成長できたのはそれぞれの企業努力だけでなく、実は産業用ロボットが普及し、進歩した結果でもあるのです。
それはどういうことかというと、日本の車の生産台数は1980年に世界一になったのですが、これは溶接や組み立てなどに普及し始めた産業用ロボットが使われるようになったため。なお、この2018年はそうした経緯から日本のロボット普及元年が始まったともいわれています。
したがって、産業用ロボットの発展は日本の自動車産業を今日の地位まで押し上げたのです。もちろん、これはあくまでも自動車産業のお話ですが、現在日本のさまざまな工場ではいろいろな種類の産業用ロボットが用いられていますよね。
そこで今回は、そんな現在工場で大活躍している産業用ロボットの種類を解説し、その導入事例をご紹介しましょう。また、最後には新しい種類の産業用ロボットが登場していることもお伝えします。
工場で大活躍している産業用ロボットの種類とは
世界的な産業用ロボットのシェアをみていくと、多くは自動車・自動車部品や電子電機機械などの産業で使われており、作業としては溶接やハンドリング(積載や移動の作業のこと)がほとんど。そのため、実際の工場では業種や作業に適した種類の産業用ロボット使っています。
では、どのような種類の産業用ロボットを具体的に使っているのかといえば、以下のような種類の産業用ロボットです。
- 素直多関節ロボット
- 水平多関節ロボット
- パラレルリンクロボット
- 直交ロボット
以上が現在使われている産業用ロボットの種類です。これらの種類の産業用ロボットは作業内容が変わったとしても、プログラミングすれば対応が可能であることが大きなメリットでしょう。そのため、多くの業界や企業で使われています。
それでは次は、これらの種類の産業用ロボットの導入事例を詳しく解説しましょう。
産業用ロボットの詳しい導入事例
それでは、産業用ロボットの詳しい導入事例として、以下2つの企業で使っている産業ロボットの種類や生産性がどのくらい向上したのかなど、詳しい情報を示しながら説明していきます。
- 株式会社コスモジャパン
- 堂本食品株式会社
まず、1の株式会社コスモジャパンでの産業用ロボットの導入事例をみていきましょう。
こちらの企業は食品良品店で扱う総菜の半製品をメインに作っている中小企業ですが、近年日本の社会問題となっている労働力不足や高齢化などに直面しており、これらを解消するために産業用ロボットの導入を進めました。
今、人口減少など日本では雇用にも影響する問題がありますよね。こうした産業用ロボットの導入はそれに対する助けになるでしょう。
次に、2の堂本食品株式会社での産業用ロボットの導入事例をお話します。
こちらの企業は食料品の製造を行っている中小企業ですが、上の株式会社コスモジャパンと同様に人手不足の影響を受けていたり、過酷な労働環境の改善のために産業用のロボットの導入を決めました。
こちらの会社では運ぶ荷の重さが10kgほどあり、日に600個以上も移動させなければならず、大変負担が大きいものでした。
つらい仕事は産業用ロボットに任せ、人間は他の作業を行うようにする。こちらの会社でみられたこのような光景は今後も増えていくのではないでしょうか。以上が産業用ロボットの導入事例です。
おそらく今後はよりさまざまな種類の産業用ロボットが普及し、工場で大活躍していくことでしょう。
今回は、工場で大活躍する産業用ロボットについてお話しました。
それでは最後に、現在産業用ロボットに新しい種類のものが登場していることをお伝えしていきましょう。
今回ご紹介した新しい種類の産業用ロボットとは「協働ロボット」と呼ばれるものです。実はこれまでの産業用ロボットには人が近づくとケガをしてしまう可能性があったため、出力が一定以上の産業用ロボットは安全柵で覆うなどの規制が存在しました。
しかし、高性能になってきた近年の産業用ロボットでは出力で規制することに意味がなくなり、センサー等が発達してきたことでリスクマネジメントができるようになってきたのです。ですからこの規制が撤廃され、条件を満たせば人と一緒に作業できるように。
これによって、これまで安全柵を設けるスペースがない会社でも産業用ロボットの導入が行えるようになり、産業用ロボットのスペースとして固定されていた場所を人間が使えるようにもなったのです。
今回は紹介しませんでしたが、実際中小企業の中にはこの協働ロボットを導入しているところも増えてきています。
ですから、産業用ロボットの導入をあきらめてしまっている皆さんも、今一度協働ロボットという選択肢を考えてみてはどうでしょうか。そうすればきっと今みなさんの会社で抱えている問題も解決するかもしれません。ぜひ、今回ご紹介したロボットを参考にして、ロボットと一緒に働いてみてください。
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誤字、誤表記が目立ちます。
ご指摘くださりありがとうございます。
以後気をつけます。