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AI(人工知能)時代の職業と仕事、これからの働き方の話をしよう!

つっちーの姿

AI(人工知能)の発展は止まらず今後も続いていくことは間違いありませんが、AI(人工知能)が職業、仕事を代替する、そんな不安を煽るような話には聞き飽きましたよね。

英オックスフォード大学が「近い将来、9割の仕事は機械に置き換えられる」とか、野村総合研究所が「これから15年で今ある仕事の49%が代替可能である」と発表している情報はよく聞きます。しかし、「向こう15年でなくなる雇用はせいぜい9%」と考えている専門家もいるように、本当のところは誰にも予測がつきません。

ただ、人生の多くの時間を費やす自分の職業、仕事だからこそ、気になってしまうのが私たちです。そこで今回は、AI(人工知能)時代に職業・仕事問わず求められる働き方についてお伝えしていきます。

現在のAI(人工知能)が苦手なこと

苦手なイメージAI(人工知能)時代に求められることを知るためには、AI(人工知能)が苦手としていることをまず知ることが重要でしょう。AI(人工知能)が、「人類を超えて予測不能な存在になる」とか「◯◯の領域で人間を超えた!」など、いろんなニュースが飛び交っていますが、現在の隆盛を極めているAI(人工知能)は、主に以下のことを苦手としています。

学習したこと以外を実行することができない

AI(人工知能)は、手元にある大量のデータからデータに共通する傾向やパターンを学習して、未知のデータを予測したり判定していくことを得意とします。逆に言えば、データから学習したことだけができ、学習するだけの十分なデータ量がなければそもそも実用的なAI(人工知能)はつくれないということです。

例えば、猫認識に成功したGoogleのAI(人工知能)は、学習に画像を1000万枚必要としました。AI(人工知能)はよく「データが命」と言われる背景にはこうした理由があります。

自ら問いを立てられない

AI(人工知能)はあくまでツールにすぎず、どんな問題を解決したいのか、何を実行したいのかを判断できるのは人間です。AI(人工知能)が人間のように「問題はここにある」とか、「解決すべき課題はここです!」と言うことはできません。AI(人工知能)は、あくまで人間が目的を達成するための技術にすぎません。

AI(人工知能)の苦手その3:言葉の意味、概念を理解して解釈できない

AI(人工知能)は文章の意味を理解することはできません。例えば実際、東大入試突破を目標に「東ロボくん」というAI(人工知能)の開発が進められてきましたが、文脈や複雑な文章の意味を理解、解釈することが困難だったためプロジェクトは凍結されました。

「東ロボくん」の開発者は、自身の著書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の中で、次のように述べているようにAI(人工知能)に言葉の意味、概念を理解させることは大変困難です。

中学生が身につけてる程度の常識」であっても、それは莫大な量の常識であり、それをAIやロボットに教えることは、とてつもなく難しいことなのです。

倫理的な(常識的な)判断ができない

AI(人工知能)技術はコンピュータ技術にすぎません。そこに意思も良心も感情もないので、当然ながらAI(人工知能)に倫理的な判断はできないのです。人間では考えられないようなとんでもないこともしてしまう可能性があります。

例えば数年前に、AI(人工知能)を用いたGoogleの画像認識システムが、肌の黒い人をゴリラとタグ付けして問題になった出来事がありました。

AI(人工知能)の苦手から考える、あらゆる職業・仕事に求められる力

気合いを入れているイメージ

「20年後、あなたが望もうが、望むまいが、現在の仕事のほとんどが機械によって代行される」

とGoogleのCEOラリー・ペイジはかつて発言しました。

AI(人工知能)は今後全ての職業、仕事に関わってくることは間違いありません。AI(人工知能)の苦手なことをこれまで見てきましたが、逆に言えば、これらAI(人工知能)が苦手としていることに時間を一層投入していくことが、今後職業、仕事に関係なく求められていくとも考えられます。つまり、以下の力が求められてくると言えるでしょう。

「自分の頭で考えて問いを立てる力」が求められる

現在世間で注目されているAI(人工知能)ですが、AI(人工知能)は技術であり、問題解決のためのツールです。AI(人工知能)を使って「何をしたいのか」と決めるのも、AI(人工知能)が導いた結果を解釈して価値ある知見を導くのも人間です。だからこそ、「本当に解決すべき問題は何か?」「なぜ今目の前の問題が起こっている?」のように問いを立てていく力が一層重要になっていくことでしょう。

好奇心旺盛な子どもは、よく「なんで?」と私たちが困るぐらいたくさん質問してくるものですが、そうした「なんで?」を知りたがる子どもの姿勢から学んでいきたいものですよね。

「感性が豊かで人に共感してコミュニケーションしていく力」が求められる

AI(人工知能)には感情がないからこそ、倫理的な判断ができません。2014年に当時のソフトバンクモバイルは、ソフトバンクロボティクスであるPepperを「人間の感情を認識できるパーソナルロボット」として発表。2015年には、「Pepper自身も感情を持つ」と発表しています。

しかし現在のPepperの感情は、人間にすると生後約数ヶ月の赤子程度だと言われており実用的なものではありません。コンピュータが感情を持つことは、現状では非常に困難だと考えられています

一方で人間には感情も身体も感性もあります。人の感情を察し相手に働きかけたり、自分の気持ちや感情を身体を用いて素直に表現すること(表情や声、身振りなど)は人にしかできません。感性が豊かだったり、他人の気持ちを理解しようと寄り添える人は、共感を生むため人の心を動かしたり、仲間意識を生み出すことができます。

こうした人の感情を理解してコミュニケーションする力が今後ますます必要になっていくことでしょう。

まとめ

つっちーが万歳している様子さて、今回はAI(人工知能)時代に職業、仕事問わず求められる働き方について、AI(人工知能)の苦手なことを踏まえた上でお伝えしてきました。ここまでを整理すると、

AI(人工知能)が苦手としているのは、

  • 学習したこと以外を実行すること
  • 自ら問いを立てること
  • 言葉の意味、概念を理解して解釈すること
  • 倫理的な(常識的な)判断をすること

これからのAI(人工知能)時代で職業、仕事問わず求められるのは、

  • 自分の頭で考えて問いを立てる力
  • 感性が豊かで人に共感してコミュニケーションしていく力

であることがあることがわかりましたよね。歴史をたどれば、技術の発展によってこれまで様々な職業が姿を消してきました。AI(人工知能)に人間の職業、仕事が少しずつ置き換えられていくことは避けられません。

このような時代だからこそ、。能力の高さは以前よりも価値を持たなくなっていき、人間とは何か?人間らしさって何?と問われることが多くなっていくはずです。

思いやりのある優しい奴が勝つ

以前私が参加した、AI(人工知能)ベンチャー社長の講演で聞いた言葉です。相手の気持ちを汲み取れたり、共感できたり、そうした人間くささが今後大切になってくることでしょう。

私たちは、AI(人工知能)時代に自分の職業や仕事がどうなるかを考えて不安になりがちですが、仕事は人生を幸せに生きるための手段であり目的ではありませんよね。AI(人工知能)に代替されない仕事を考える必要があると考えがちですが、それよりもっと大事なのは、自分らしく楽しく人生を生きることでしょう。

自分がイキイキとすること、自分らしくいられることはどんなことをしている時でしょうか。AI(人工知能)時代に生きている私たちだからこそ、そうした問いを日々自分に投げかけていけると良いですよね。

<参考>
石角 友愛(2018).『いまこそ知りたいAIビジネス』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン.
谷田部 卓(2018).『未来IT図解 これからのAIビジネス』株式会社エムディエヌコーポレーション.
藤野 貴教(2017).『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』株式会社かんき出版
東ロボくんは、なぜ失敗したのか 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」批評1
文章を読めればAIに仕事を奪われない? 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」批評2

つっちー
つっちー

AI(人工知能)って「なにそれ美味しいの?」ってレベルだった僕が、AIエンジニアを目指してステップを踏んだり踏まれたりしている記事を書いてます。よかったら読んでみてください(実話)。

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