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業務にAIを導入する4つのメリットと3つのデメリット

業務にAI(人工知能)を導入する4つのメリットと3つのデメリット

AI(人工知能)を導入した企業の話題は、毎日のように耳にしますよね。じつは、もう5割弱の企業がAI(人工知能)を導入しているとのこと(朝日新聞 国内主要121社を対象にしたアンケートによる)。実際にAI(人工知能)を思いきって活用したら、こんなメリットがあった!と話題に上ることも増えてきました。

そもそもAI(人工知能)の得意分野は…

  • データに基づいた単純な作業や労働をする
  • 高度でスピーディーなデータ処理や分析を行う
  • データを照らし合わせて共通点を発見する
  • 過去の大量の情報から未来を予測する
  • 音声認識や画像認識の技術を応用する

などがあげられます。そのため、企業がこれらの得意分野を活かして業務に活かすことができないか、と考えているのです。しかもこれから導入予定がある企業と合わせると7割ほどあり、実に多くの企業がAI(人工知能)の導入を前向きに考えているんです。つまり日々進化しているAI(人工知能)は、企業の経営や事業に大きな影響を及ぼしていることは間違いありません。

しかしAI(人工知能)を活用することで便利になるのはいいけれど、人の仕事が奪われるんじゃないの?と心配な面もありますよね。となると、AI(人工知能)を導入する大きなメリットやそのデメリットがあるに違いありません。

そこで今回は、業務にAI(人工知能)を導入する4つのメリットだけでなく、3つのデメリットについてもお伝えしていきましょう。まず業務にAI(人工知能)を導入するメリットから見ていきます。

メリット1.労働力不足を解消する ~作業の効率化~

効率化のイメージ

日本は今、少子高齢化による人口減少により慢性的な労働力不足ですよね。特にコンビニや飲食店の店員、配送ドライバー、介護職員など離職率も高く人材不足は深刻です。

そこでAI(人工知能)はさまざまな業界に導入され、人間に代わって業務をこなしてくれるようになり、人材不足を補うというメリットを生み出しているんです。

たとえば…

無人店舗の登場

東京・港区には、手ぶらでも買い物できる「セブン‐イレブン」がオープンしています。今のところ使用できるのは、AI(人工知能)による顔認証技術を提供するNECグループ社員だけですが、画期的な店舗になっています。

まず入口のカメラが、事前登録された客の顔を認証することで扉が開きます。そして会計は自分で商品のバーコードを読み取って終わり。支払いは給与天引きで現金決済はなし。レジで待たされることもないですよね。それにコンビニでは常時2、3人の店員が必要ですが、ここでは品出しをする店員1人だけで店を回すことが可能なんです。

また同じような無人店舗はローソンやファミリーマートでも導入されはじめています。AI(人工知能)の技術によって効率化が進み、人手不足の解消にもなるでしょう。しかも人件費がかからないので、将来的に店舗がどんどん増えてくれると、買い物難民もなくなるかもしれません。

配送の効率化

ヤマト運輸ではAI(人工知能)を活用して、送り状情報をもとに大量のデータを蓄積。そして、その日に配達する住所から、最も効率の良い配送ルートを割り出すという仕組みを作りました。

このような配送業務の効率化により、トラックの台数も10%ほど削減でき、ドライバー不足も改善されつつあります。

他にもヤマト運輸では、LINEの会話AI(人工知能)を利用した、荷物問い合わせ機能も取り入れました。これにより何度配達しても不在!というイライラは少なくなり、ドライバーの負担も減りますよね。

介護分野をサポート

現在、要介護者はますます増え、入浴や排せつの介助は介護スタッフにとって、肉体的にも大きな負担になっていますよね。すでに介護支援型ロボットは、多くの施設で導入され介護スタッフを助けています。

またケアマネジャーの負担になっているケアプラン(介護計画)作成も、AI(人工知能)が大量の介護知識や経験を学習することで、利用者に応じたケアプランを提案。それにより人が3~4日かかっていた作業を数時間に短縮できるようになりました。

このように複雑な書類作業をAI(人工知能)がこなしてくれると、ケアマネジャーは他の仕事に専念でき効率的ですよね。

ここでご紹介したのはほんの一部ですが、知識や経験を学ばせて、人間と同じように動いてくれるAI(人工知能)を業務に取り入れることで、作業を効率化し労働力不足も解消してくれるというメリットがあるんです。

メリット2.経営状況を分析・予測できる

分析のイメージ

最初にお話ししたように、AI(人工知能)は膨大な資料やデータを読み込み分析・予測することも得意です。こうしたAI(人工知能)の頭脳は、企業の経営や生産管理にも多く活用されているんです。

たとえば店内にカメラを設置し、顔認証システムと連携することで来客者の数や性別、年齢などのデータを収集していきます。そして入店から売り場までの到達時間や、買わない人の動きなどのデータも蓄積することで、最適な商品の陳列方法や発注、仕入れの数などもAI(人工知能)が分析してくれます。来店者の動きを追うなんて、人間の目ではなかなか難しいのでありがたいですよね。

実際に、福岡市の「スーパーセンタートライアル アイランドシティ店」では店内に700台ものカメラが設置されて、お客さんや商品の動きを観察しています。

例をあげると、日本コカ・コーラが九州限定で発売した缶酎ハイの販売戦略。デジタルサイネージなどを導入して客のリアクションを収集・分析し、効果的な売り方を見つけることで、瞬間的にこの分野でのシェアが50%を超えたんです。

また、創業100年の老舗ベンチャー「ゑびや」では、長年売り上げが低迷していましたが、天候や自社サイトへのアクセス数など膨大なデータを収集・分析し、その結果約90%の確率で予測できる来客予測AI(人工知能)を開発しました。これにより人員や商材のムダがなくなり生産性が飛躍的に向上し、なんと4年間で売り上げが4倍、利益率は10倍にもなりました。

このようにAI(人工知能)導入は、マーケティング施策をする上で大きなメリットになっているんです。

メリット3.顧客満足度を上げる

質問に回答するイメージ

みなさんもカスタマーサポートに電話をしたとき、なかなか繋がらずイライラしたことがありますよね。

そんな不満を解消するのが、カスタマーサポートAI(人工知能)。これは人間の言葉を理解できるAI(人工知能)が、質問内容に応じて自動で最適な回答をしてくれるというものです。

たとえばJR東日本では、コールセンターにIBM Watson(ワトソン)を導入しています。1日あたり数千件から数万件の問い合わせがありますが、それを音声認識技術でテキスト化し、Watson(ワトソン)が回答候補や関連情報をオペレーターに提示してくれます。これによって応答時間が30%も削減されたんです。

そしてカスタマーサポートAI(人工知能)は学習することで、精度とスピードアップも可能になり、利用者の待ち時間もぐっと短縮されます。すぐに電話が繋がると利用者にとっても嬉しいですよね。

他にも、受付をAI(人工知能)に任せることで効率的になり、来訪者に喜ばれるというメリットがあります。

ティファナドットコムが開発したAI(人工知能)「さくらさん」は、すでに大活躍しているんです。「東京ビックサイト」や「イオンモール」では、サイネージやさまざまな端末で「さくらさん」が館内案内や標品説明をして、お客さんを接客してくれます。広い館内、わざわざ受付を探しに行く手間も省けて助かります。

※さくらさんの活躍事例について取り上げている記事はこちら

また、ふつうの人間なら昔の来訪者の顔は忘れてしまいますよね。でもAI(人工知能)が訪問者の顔を判別して案内してくれる、「SuperFace」という受付システムもあります(株式会社スーパーソフトウェア)。なんと過去の来訪者の顔や、細かい情報は確実に記録され、来訪者は何度も同じ説明を繰り返す必要もなくすぐに用件に入れるんです。忙しいビジネスマンにとっては、時間短縮になりありがたいに違いありまん。

それに、教育分野にもAI(人工知能)を利用したタブレット教材が導入されています。開発したのはスタートアップ企業の「アタマプラス」。実際に学習塾大手のZ会ホールディングス傘下のゼニスが運営する個別指導塾「ディアロ」が高校生向け授業で使っています。

たとえば、生徒がつまずいた問題から理解できていない項目をAI(人工知能)が特定し、さかのぼって教えてくれるんです。大教室の塾だとなかなかそうはいかないでしょう。

このようなAI(人工知能)による個別指導は、家庭教師のように一人ひとり最適な教え方ができ、学生にとっても大きなメリットになりますよね。

メリット4.新たなサービスを生み出す

新しいサービスのイメージ

今までお話ししてきたように、AI(人工知能)は私たちの生活に浸透し始めていますが、AI(人工知能)の進化によって新たなサービスも生み出されているんです。

たとえば日立ソリューションズ・クリエイトはAI(人工知能)技術を、人にとってはかかせない「食事」に取り入れました。これはAI(人工知能)が得意な画像認識技術を使って、料理の写真画像を分析。そこから原材料や栄養素を判定したり、余った食材から新たなレシピ提案をしてくれたり、食事を応用したサービスとなっています。このため食材のアレルギーがある人や、忙しくてレシピを考える時間のない人にも喜ばれるに違いありません。

また本を読む時間のないビジネスマンや主婦の味方となるような、書籍の要約文章を音声にして読み上げるサービスも始まりました。本を持ち歩く必要もなく、小さな字が苦手な高齢者にもメリットがありますよね。

次にご紹介するのは、AI(人工知能)が得意とする音声認識技術を使った音声対話AI(人工知能)サービス。

これを展開するのは、TIS株式会社のスマートスピーカー「Tumbler(タンブラー)」。スマートスピーカーに向かって質問すると、質問者の話す言語で回答を返してくれるインバウンド向けの案内サービスです。それだけでなく、人のオペレーターが回答した内容を、自動翻訳して回答することもできるすぐれものです。これからビジネスの現場はもちろん、駅や観光地でも活躍するでしょう。

このように、AI(人工知能)の技術は、こんなこともやってくれるの!と私たちの生活を豊かにしてくれる、たくさんのメリットがあるんです。さて、ここからはAI(人工知能)を業務に導入することで、残念ながら生み出されてしまうデメリットについてもお伝えしていきましょう。

デメリット1.AI(人工知能)に詳しい人材の不足

人材のイメージ

企業にAI(人工知能)を導入するためには、AI(人工知能)に詳しい人材の確保が必要になります。なぜならAI(人工知能)を導入して終わりではなく、システムの不具合などの管理や、顧客に合わせてAI(人工知能)を作り変えたり、AI(人工知能)が分析しやすいようデータを加工したり……求められる仕事がかなり専門的になるからです。

またAI(人工知能)に詳しい優秀な人材を採用するには、給与面での優遇も必要となりますよね。これからは社内でAI(人工知能)研修などを積極的に行って、人材を育てていくことが大切になるでしょう。

デメリット2.サイバー攻撃などの危険性がある

サイバー攻撃のイメージ

AI(人工知能)の精度を上げるためのは、多くの学習データが必要となります。でもこの学習データが間違っていると導かれる回答も、見当はずれのものになってしまいますよね。

たとえばMicrosoftが開発したAI(人工知能)「Tay(テイ)」は、ユーザーが話しかけた内容に対して意味のある返事ができるオンラインボットですが、悪意のあるユーザーたちによって「人種差別」「性差別」「暴力表現」を教えられてしまったのです。その結果、不適切な発言を繰り返し、リリースから16時間後にはサービスが停止されてしまいました。荒らし行為に対するテストが十分に行われず、プログラムの穴に入りこんだ悪意ともいえるでしょう。

※Tayが取り上げられている記事はこちら

そんな事例が増えるとAI(人工知能)の予測も疑問視されますし、社会生活が混乱するかもしれません。

AI(人工知能)を活用するためにはかかせない大量のデータをいかに安全に確保し、管理していくかが課題となってくるでしょう。

デメリット3.AI(人工知能)が暴走した時の責任問題

事故のイメージ

業務にAI(人工知能)を活用する企業が増えてきましたが、AI(人工知能)の学習機能によって、もしかしたら人間の思いもよらないような行動をとることがあるかもしれません。

たとえば自動運転で事故を起こしたり、資産運用で大きな損失を出したり…

もしそのような悲しい事態になった時に、企業としてちゃんと説明できるのか、責任問題や謝罪はどのようにしていくのか、社会に受け入れてもらうためにも、しっかりと準備しておくことが必要になりますよね。

 

さて今回は、業務にAI(人工知能)を導入する4つのメリットと3つのデメリットについてもお伝えしてきました。

まとめてみると、

メリットとしては

  1. 労働力不足を解消する
  2. 経営状況を分析・予測できる
  3. 顧客満足度を上げる
  4. 新たなサービスを生み出す

デメリットは

  1. AI(人工知能)に詳しい人材の不足
  2. サイバー攻撃などの危険性がある
  3. AI(人工知能)が暴走した時の責任問題

などがあげられます。こうしてみるとデメリットもありますが、AI(人工知能)によって、確実に私たちの生活は便利になりメリットも多いですよね。

ただ、AI(人工知能)は自ら新しいものは生み出せません。業務にAI(人工知能)を導入して終わりではく、いかにAI(人工知能)を使いこなし、私たちの生活を豊かなものにしていくかは人間次第です。

これからは、AI(人工知能)のメリット、デメリットをよく理解して、うまく共存していくことで、そんなことまでできるの!?と、驚くようなサービスも生み出されていくに違いありません。

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