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実際どうなの?AIでなくなると言われる仕事のウソ・ホント

仕事のイメージ

最近AI(人工知能)によって仕事がなくなるとよく聞きますよね。ですから、テレビや本、新聞でAI(人工知能)と仕事の話があまりにも多いので、何が正しくて何が間違っているかわからず混乱している方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、今のAI(人工知能)にできることとその限界を「東ロボくん」の例から分析していき、そこからAI(人工知能)でなくなると言われる運転手、事務職、営業職、プログラマーの4つを挙げ本当に奪われてしまうかどうか検証していきます。これによってどのようにAI(人工知能)と人間の仕事で住み分けができるか考えるきっかけとなるでしょう。己を知り敵を知れば百戦危うからず。

まずは東ロボくん例からお伝えします。

東ロボくんから見る AI(人工知能)の限界

テストのイメージ

ここでご紹介するものは 2011 年に開始した AI(人工知能)のプロジェクト、「ロボットは東大に入れるか」のことです。メディアでは「東ロボくん」という愛称でも取り上げられていたので聞いたことのある方もいらっしゃるでしょう。

このプロジェクトの中心人物であった新井紀子さんがこのプロジェクトを行った目的は「AI(人工知能)を東京大学の入学試験に合格させる」という表面的なものではありませんでした。

本当の目的は「AI(人工知能)にできることの限界とどうしてもできないことは何か」の検証を行うこと。

これを通して人間が AI(人工知能)に仕事を奪われないために必要な能力を調査するということにも繋がるからです。

新井さんが「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を執筆した時点で東ロボくんの偏差値は MARCHにも届くレベルにまで到達、東大模試でも世界史や数学で高い偏差値を取るに至っています。

ここまで躍進しているので本当に合格するのは近いように感じられるでしょう。

しかし実際に合格するのは難しいだろうとのこと。というのも AI(人工知能)は暗記や計算はできても意味や常識を理解するのは難しいからです。

例えば英語の整序問題。文法では合っている二つ以上の回答パターンがあるとしましょう。私たちの常識であれば自然に作れる語順であっても AI(人工知能)にはそれが難しくなってしまいます。それは中学生が身につけているレベルの常識であっても莫大な量になり知識として一つ一つ教えなくてはいけなくなるからです。
東ロボくんの例からわかる AI(人工知能)に奪われる仕事を考える上でのポイントは、「知識の詰込みや計算」であれば人間を凌駕するものの「意味や常識」の理解は難しいということ。

つまり、不十分な情報からでも類推する能力や柔軟性など知識の詰込みだけはできない能力を使うものであれば、AI(人工知能)に仕事を奪われるリスクは小さくなることになります。

運転手はなくなる可能性がある

運転のイメージ

話は変わりますが、タクシーやバスの運転手などはAI(人工知能)によってなくなる可能性の高い仕事の一つと言われていますよね。でも実際にそれは本当のことでしょうか。

運転手や操縦士といった仕事でポイントとなるのは「異常検知」。これは普段と何かおかしなことがないか気づき適切な対応をするということです。

危険なパターンや対処方法を学習するのはAI(人工知能)の得意分野であり、近年では多くの会社が自動運転の車を開発し実験を行なっています。

例えば、グーグルが開発している自動運転車は市販の車にシステムを積んだものでカリフォルニアなどの道路を161万キロ走らせたりしています。その間で起きた事故はわずか二回。一つは人間が運転していた時、もう一つは赤信号の時に他の車から追突された時でした。
ですから、完全に自動で運転できるようになればプログラミングをするだけで目的地に連れていってくれることになるでしょう。

これによって地方に住む高齢者にも質の高いサービスが提供できるので高齢化と併せて時代の要請とも合致しています。

このことから、タクシーやバスの運転手などはAI(人工知能)によってなくなる仕事の一つというのは可能性が高く、本当と言えるでしょう。

事務はなくなる可能性が高い

事務のイメージ

次に、AI(人工知能)によってなくなる可能性の高い仕事として事務職が挙げられていますよね。実はこれも本当だと言わざるを得ません。

この理由として真っ先に挙げられるのは、AI(人工知能)の方が人間の手でやるより正確性が高いという点です。

例えば資料をチェックして印鑑を押す、データを入力したり保存するといった作業をデータベース化すればAI(人工知能)に全て任せることができてしまいます。他にも情報の検索やメールの送信、計算などもAI(人工知能)の方が人間よりも早いでしょう。

また、業務を電子化したりペーパーレス化を進めようとする企業もあります。資料が完全に電子化されれば最早人間の手は必要なくなるでしょう。

ですのでホワイトカラーと呼ばれていてとりわけ単純作業が中心となる仕事は注意が必要です。

営業は当面はなくならない

営業のイメージ

ところで、事務作業がAI(人工知能)に奪われる可能性が高い仕事であるのに対し、営業職はAI(人工知能)に奪われる仕事というのはどうでしょうか。

実は、営業職は当面はなくなることはないです。というのもお客様と接触する際に「人間らしさ」が求められるから。

現状でAI(人工知能)にできる仕事としてアマゾンなどの通販サイトをイメージするとわかりやすいです。

自身の購入履歴からおすすめの製品として類似したものや関連した製品が表示されているのを見たことがあるでしょう。これは凄まじい量のデータから法則を見出し最適な提案をすることに長けているということ。しかしAI(人工知能)は数字やデータではわからない情報を認知することはできません。
ですから、会話から相手が考えていることを読んだり商品説明をするといった状況判断、会話の展開はまだ困難なのです。

また、お客様が製品を買ったりサービスを利用したいという気持ちがなくなることはないので、営業の仕事はこれからも必要とされる仕事です。だから、AI(人工知能)でなくなるというのはウソということでしょう。

一方で事務作業や過去の実績の分析といった補助的なものはAI(人工知能)で対応できるのでどのように有効活用していくかも重要になります。

プログラマーはテンプレート化できる仕事かが鍵

プログラムのイメージ

AI(人工知能)に奪われる可能性の高い仕事としてプログラマーも挙げられています。これについては実は職種によるのです。

奪われる可能性があるのは指示された通りにプログラムするだけの仕事。AI(人工知能)でも十分できてしまいます。一方でSEのようなシステムの設計を作ったり全体を俯瞰するという仕事はAI(人工知能)にはまだ難しいところです。また、マニュアルやパターンのようなテンプレート化できない仕事を人間がやるという意義は高まっていくでしょう。

ですから、このように様々な経験を積みクリエイティブなプログラマーは生き残るでしょう。

また、AI(人工知能)を作る仕事は残るだけでなくニーズは今後も高まっていきます。

AI(人工知能)を扱うエンジニアは世界でも不足しており日本も例外ではありません。プログラミングだけでなく数学など求められるスキルは多く求められるレベルも高いですが将来性のあるジャンルなので挑戦するのは選択肢として悪くないでしょう。

 

AIを使って仕事をするイメージ

今回は、AI(人工知能)でなくなる仕事についてお話しました。AI(人工知能)でなくなる仕事はパターンが決まっていて人間らしさや柔軟性が求められないものですよね。

今回は東ロボくんを例に今のAI(人工知能)にできることとその限界を分析し、そしてなくなる可能性のある運転手、事務職、営業職、プログラマーの四つを挙げ検証していきました。

AI(人工知能)によってなくなる可能性の高い仕事は定型業務です。単純作業に終始するものや、コンピューターに知識を入れたり、プログラミングすることで人間がいなくても自動的に行えてしまうものはなくなってしまう可能性があるので注意が必要でしょう。

ですからこれらを踏まえてAI(人工知能)をうまく活用し、人間だからこそできる仕事のスキルをあげて、仕事を続けていけるとといいですよね。

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