最近では株取引の場面でも人工知能(AI)が大活躍しており、いわゆるロボアド(ロボットアドバイザー)での運用が本格化しています。
他の金融ビジネスにも人工知能(AI)の波はきていますし、個人トレーダーも人工知能(AI)の株予測アプリを使う時代になってきています。
人工知能(AI)による株取引と、人間による株取引の大きな違いは「感情」にあります。人間には感情がありますが、人工知能(AI)にはありませんよね。実はそのことが、株取引の場面においては人工知能(AI)が有利に働いているのです。
この記事では、人間による株取引と、感情のない人工知能(AI)による株取引の違いをご紹介します。まずは、どんなトレーダーが有能で、またそれには感情がどのように関わっているのかを見ていきましょう。
しっかり利益を出す優秀なトレーダー像とは?
安定した利益を出すトレーダーが、どんな特徴を持っているのか気になりますよね。そこで優秀なトレーダーに必要な条件3つをご紹介します。
1.ノウハウを持っている
株取引にはノウハウが必要です。となると何の知識もないままに株の世界に飛び込んでしまうと、ひどい大やけどを負ってしまいかねません。ベテラントレーダーと新人トレーダーの大きな違いは、ため込んだノウハウでしょう。
2.感情に左右されない
取引においては常に冷静でいなくてはなりませんが、負けが込むとイライラしてしまい、感情的になってしまいます。そのときは理性的な判断ができず、過去の成功例にしがみつくことも。また、欲も人の目を狂わせ、冷静な判断ができなくなることがあります。例えば以下のような状況のときです。
- 以前損しそうになったけれど、値が戻るかもしれないと売らずにいたら、実際に値が戻り損をせずにすんだから、今回ももう少し待とう。
- 利益が出たから売り時だけれど、もう少し持っていればもっと値が上がるかもしれない。
本当は早く手放したほうがいい株も、このような感情が邪魔をして売り時を失い、その間に大きく損をしてしまうことがあります。
3.主観を持たない
人には好き嫌いがあり、自分自身の考えというものがありますよね。株取引においては常に客観的であるべきですが、どうしても持っている主観が邪魔をする場合があるのです。
私がこのタピオカブームを完全に見間違えたのは「私はタピオカが好きではない。きっと他の人もきっと大して好きじゃないんだろう」という主観が入ってしまったからに違いありません。
このように主観が入ってしまうと、売れそうなもの、売れなさそうなものの線引きを誤る可能性があります。


私は先物買いに向いていないのかもしれません(笑)
というように、利益を出すトレーダーは、
- ノウハウが多いこと
- 感情に左右されないこと
- 主観を持たないこと
の3つの条件を持つ必要があります。
この3つ、実は人工知能(AI)が一番得意なことなのです。次に、そんな人工知能(AI)による株取引のメリットを見ていきましょう。
人工知能(AI)による株取引のメリット5つ
ノウハウはバッチリ学習!そこらのベテランより多いかも?
株取引用の人工知能(AI)はまず、ベテラントレーダーを師としてノウハウを叩き込まれます。幸い株取引というのは毎日毎日行われているため、教材に不足はありませんよね。
人工知能(AI)は、一度言われたことは忘れませんし、同じ過ちは犯さないため、優秀な弟子と言えます。そうして学習した人工知能(AI)は、株取引において、ベテラントレーダーを抜きかねない存在となるでしょう。
感情に左右されない!勝負はカッカしたほうが負け
勝ちが増えれば欲が出て、負けが込めばここ一番の勝負に出てしまう…人というのはどうしても感情的になりがちですよね。感情というのは本来は素晴らしいものですが、株取引においてはお荷物としかならず、切り捨てる必要のあるものです。


昔、少しだけパチンコをやったことがあるんですが、私はギャンブルにとことん弱く、引き際が分かりませんでした。勝っていると、もう少し勝ちたいと思ってズルズル続けてしまい、結果的にはプラスマイナスゼロ。負けているときは、何とか取り戻したいと熱くなってしまい、さらに負けが…(涙)
主観なにそれ?先入観っておいしいの?人工知能(AI)はどちらも持ってません
物事は常に客観的に見なければ、本来の形というのは見えてきません。
主観や先入観は捨てなければなりませんが、なかなか捨てられないものです。
しかし人工知能(AI)はそのどちらも持ち合わせていません。人間だと、有名な企業の株だと何となく安心感があって買うかもしれませんし、聞いたことのない中小企業の株は怖くて買えませんが、人工知能(AI)は上がると予測すれば、どんな企業の株もサクッと買ってきます。
データの蓄積は任せて!いくらでもインプットできます
いくらでもデータを蓄積できるのが、人工知能(AI)の大きなメリットです。こればかりは人間は真似できませんよね。人間が読み取れるデータには限りがあるので、どうしても話題の株しか追うことができず、誰も知らない中小企業の株を見過ごしてしまいます。
分析も判断も一瞬で!人間が計算機を探している間に結論は出ていますよ
ふと気になる株があった場合、人間が引き出しから計算機を取り出している間に、人工知能(AI)は分析を済ませ、売買の判断まで行います。特にデイトレードやスキャルピングはスピード感が大切ですので、瞬間の判断力を持っている人工知能(AI)は、とても株取引に向いています。
さて、株取引において優秀なトレーダー像と、人工知能(AI)に株取引を行わせるメリットについてご紹介しました。
優秀なトレーダーとは、
- ノウハウをたくさん持っている
- 感情に左右されない
- 主観を持っていない
の3つを持っている必要がありましたよね。
人工知能(AI)に株取引を行わせるメリットは、
- ノウハウはベテラントレーダー並み
- 感情に左右されない
- 主観も先入観も持たない
- データの蓄積は無限大
- 瞬間の判断力を持ち合わせる
の5つでした。
このように人工知能(AI)による株取引には多くのメリットがあり、そうなってくると人間が入り込む余地はないのではと思ってしまいますよね。こればかりは未来にならないと分かりませんが、このまま株取引の人工知能(AI)化が進むと、無人となったウォール街に、人工知能(AI)が闊歩することとなります。
人工知能(AI)が株を売り、人工知能(AI)が株を買う。ある意味空っぽの市場となるため、そこに人間が入り込む余地は十分にありそうです。人工知能(AI)は、学習をしたノウハウを超えることはしませんし、冒険もしませんし、みんな似たり寄ったりの思考回路ですから、人工知能(AI)が注目しない株というのは必ず出てきます。
このまま株取引人工知能(AI)化が進んでも、人工知能(AI)が考えもつかないところに人間が入り込むことで、十分勝負できそうです。
コメントをどうぞ