AI(人工知能)と健康管理

これからの社会で必須になる!ヘルステック企業の取り組み事例まとめ

ヘルステックのイメージ

最近よく耳にするヘルステックという名前ですが、大企業やベンチャー企業などのさまざまな会社がヘルステックを社会必須の取り組みとして進めています。

今、健康維持の意識が以前より高まっており書店でもダイエットや筋トレなどの書籍が多くみられ、仕事帰りやスキマ時間にフィットネスジムに通いランニングやヨガをする人も増えましたよね。

健康意識の高まりは大企業からベンチャー企業までのさまざま業種に影響を与え、ヘルステック製品を生み出す引き金にもなっています。

iPhoneをお使いの方でしたら、「ヘルスケア」というアプリ、Androidでしたら「Google Fit」のアプリなど、日頃の健康チェックに大変役立つアプリがどんどん開発されていることも製品開発の例としても挙げられるでしょう。

そこで、今回は健康維持に高まりに沿って製品を開発行うヘルステック企業の取り組み事例についてお伝えいたします。

ヘルステックとは

ヘルステックのイメージ

ヘルステックとはヘルスケアとテクノロジーを掛け合わせた製品またはサービスのこと。
昨今のインターネットの進歩により、医療や健康に関わるサービスがデジタル化されています。身近な製品では、スマートウォッチなどもヘルステックの1つです。

装着して運動すれば、心拍数や歩数やスピードなどが測定され、データ化した情報はクラウド上で管理されます。

そのデータを元に今後の運動をどのように続けたら良いのかなどアドバイスがもらえたり、自分のデータに沿った食事レシピの提案など、さまざまな形でヘルステックはあなたの健康維持の助けになるでしょう。

今、ヘルステックに力を入れている理由

高齢化のイメージ

さて、今このヘルステックに力を入れている理由はなんでしょう。その理由には大きく2025年問題が関係しています。

2025年問題とは、日本が超高齢化社会を迎え、医療の現場のひっ迫、介護センターなどの施設不足および人手不足、社会保障の年金受給が困難になるなど。これらは無視できない大問題なですよね。
そのため、できるだけ元気でいられるよう病気を予防しようという取り組みや医師不足の問題にオンライン診療など医療業務効率化に向けて、さまざまな会社が取り組みを始めています。

【最新版】ヘルステックの企業の取り組み事例その1:ポケットヘルスケア

スマホのイメージ

それではこの取り組みについて、まずはKDDIが取り組んでいるヘルステック事例をお伝えいたしましょう。

KDDIは人生100年時代を見据えた新しい健康管理アプリ「ポケットヘルスケア」を開発しています。

ポケットヘルスケアは脈拍、歩数、体重などの健康データを記録したり、健康診断や採血検査の結果データなどをもとに生活習慣病の発症リスク度をスコアで表示する「健康スコア」などの機能があります。
その他に複数回の質問に応えることで適切な受診先を提示してくれる「AI(人工知能)受診相談」、パートナー企業と連携した近隣の医療機関情報を提示できる「医療機関検索」などの機能も含まれており、新しい生活様式に対応した製品です。

日頃の健康管理をたった1つのアプリで完結でき、操作も簡単なのはありがたいですよね。

2021年4月に商用を目指しており、商用提供開始後は、オンライン診療やオンライン服薬指導などの機能も随時追加されていくでしょう。

【最新版】ヘルステックの企業の取り組み事例その2:ころやわ

フローリングのイメージ

ヘルステック取り組み事例の1つである「ころやわ」は株式会社Magic Shields(マジックシールズ)が提供する商品で、高齢者の転倒による骨折やけがにフォーカスし、転んだ時だけ柔らかくなるフロアシートです。

見た目も硬さも通常のフローリングシートと変わりはないのですが、転倒した時にだけ柔らかくなるという特殊な製法が使われています。

瞬間的に力が加わると柔らかくなる製法とは一体どのようなものでしょうか。

実は、ころやわの内部にはメカニカル・メタマテリアルという外部からのいろんな変化に対して、内部構造を変えられる物質が使用されているのです。この物質を使うことで、大きな力が加わると堅さを変えたり、転んだときに凹んで衝撃を吸収できるシートを製品にすることができました。

実際に動画でも社長自身がフロアシートに割れやすそうな鉢植えを落とすシーンが紹介されているので、ぜひ配信中の動画を見てください。

転倒骨折予防!「ころやわ」の使い方【株式会社Magic Shields】

現在、東京で救急搬送されてくる高齢者の多くは「家の中での転倒」で、加齢とともに筋肉の衰えや骨密度の低下が原因とされています。

一度骨折すると治るまでに時間がかかるだけでなく、リハビリにも多くの時間がかかりますし、長い期間通院するのは高齢者にとってもつらい事です。

ころやわは、けがのリスクを最小限に抑えるだけでなく高齢者に安心してもらえるヘルステック商品のひとつでしょう。

【最新版】ヘルステックの企業の取り組み事例その3:Medii(メディー)

Mediiのイメージ

Mediiは株式会社Mediiが提供するE-コンサルプラットフォームで、自己免疫の重い病気を患い地方と都市の医療格差を実体験した代表取締役の山田裕揮氏が立ち上げた医療ベンチャーです。

地方の主治医側で解決が困難な症例をこのプラットフォームを介して、都市部の専門医に解決法を回答してもらったり、知見や知識を共有するシステムを採用。
地方の医師が診断や治療について疑問があった場合、専門医が「このように考えて、こう治療すればいい」などの知見がシェアできるので、リアルタイムで専門医とのやり取りができます。

地方から都市への通院による負担を軽減されることも可能です。

今後も専門医不足の悩みをもつ病院の新たな選択肢として利用されることが期待されているだけでなく、リウマチなどの免疫疾患、血液、神経、感染症内科領域などの知識補填や研修医に対する教育支援などにも貢献していくプラットフォームとして利用されていくでしょう。

地方の主治医だけでなく、地方で重い病気に悩む患者の安心もサポートする新しいヘルステックの一つです。

【最新版】ヘルステックの企業の取り組み事例その4:Metis(メーティス)

ヘルステックのイメージ

株式会社日立製作所ヘルスケアビジネスユニットと株式会社OPExPARK(オペパーク)の取り組み事例を紹介いたします。

両社は共同で情報総合手術室「METIS」(メーティス)を開発し、2021年2月26日に販売を開始しました。

手術室では医療機器から出る膨大な情報をもとに医師やスタッフが短い時間で判断しながら治療を行います。

しかし、多くの医療機器は独立して稼働しており、治療として行われる医療行為や患者の生体情報は個別に記録されており、必要な情報を医療機器それぞれから集めて確認する必要があり時間もかかり非効率的でした。
METISはその独立した医療機器をネットワーク化し情報を同期させ一元管理が可能。

病院内で離れた場所で手術情報の共有がおこなえたり、場所を問わず手術室の状況を把握できます。これらの機能に加え、熟練医師から映像を通して注釈を送ったり、音声なども共有できるため執刀医と熟練医とのコミュニケーションも可能。

METISは、今よりもさらに効率と正確性を高めた手術が受けられるようになる画期的なヘルステックといえるでしょう。

ヘルステック業界の未来

未来のイメージ

今ヘルスケアの市場は急成長しており、経済産業省のデータによると健康保持・増進に働きかけるヘルスケアで2020年は約10兆円だった市場が2025年には約12.5兆円になると予想されています。
患者や要支援・要介護者の生活を支援するヘルスケア市場においては、2020年が約17兆円だったのに対し2025年には約20.6兆円にもなる予想です。

この数字を見るだけでもヘルスケアの重要性の高まりが分かりますよね。それにともない、これからもヘルステック業界はさまざまな製品を展開していくでしょう。

厚生労働省の「今後のデータヘルス改革の進め方について」にも説明されていますが、今後のヘルスケアが目指す未来は以下の4つに分類されます。

ゲノム医療・AI(人工知能)活用の推進

ゲノム情報を用いたがんなど重い病気の原因究明および新しい診断や治療法の開発。

そしてAI(人工知能)を用いて、保険医療サービスの高度化と現場の負担を軽減されるなどが含まれます。

自身のデータを日常生活改善なとにつなげるPHR(生涯型電子カルテ)の推進

国民が健康・医療などの情報をスマホで閲覧できるようにすることや、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)生涯型電子カルテを使い健康管理や予防に役立てることが挙げられています。

医療・介護現場の情報利活用の推進

保険医療記録の情報共有サービスの運用と救急時の患者情報共有で医療や介護現場においての適切な情報確認体制及び質の高いサービス提供が可能になります。

データベースの効果的な利活用の推進

医療に関するさまざまなデータベースを活用し、患者の状態に応じた医療の提供や民間企業・研究者による研究の活性化。

ヘルステックは医療関連の会社だけでなく、住宅や化粧品会社、その他ベンチャー企業なども参入し、これからさらに成長を遂げるでしょう。

 

ヘルステックのイメージ

これから社会に必須なヘルステック企業の取り組み事例についてお伝えしてきました。
それでは最後にまとめです。

ヘルステックとは、ヘルステックとは健康維持や病気の予防や治療をするテクノロジーです。
ヘルスとテクノロジーのテックを組み合せた言葉ですよね。

日本はまもなく超高齢化社会を迎えて2025年には医療費や介護費の増大、若い世代の労働人口の減少、介護をうけられない介護難民が増えることなどが問題視されています。

そのことから問題を解決に向け、さまざまなヘルステック企業がAI(人工知能)やビッグデータを使ったサービスや製品開発に力をいれているのです。

そこでヘルステック企業の最新の取り組みについて4つの事例を紹介いたしました。

  • KDDIのポケットヘルスケア

KDDIは最新のアプリ「ポケットヘルスケア」を配信。健康診断のデータを元に健康度合いをスコア化した「健康スコア」を採用しています。具体的にはスコアで健康状態を把握し、気になる事があればオンライン診断や服薬指導も受けられるアプリです。

分かりやすいインターフェースと操作性、そしてなにより一つのアプリで健康管理がすべて完結できるのはうれしいですよね。

  • Magic Shieldのころやわ

現在高齢者のけがで多いのが「転倒」です。その転倒にフォーカスしたヘルステック製品が「ころやわ」。

ころやわは自動車工学や特殊な物質を使うことで実現された「転んだときに柔らかくなるフロアーシート」です。普段の生活時には十分な型さのフロアーシートですが、転んだ時力が加わることで瞬間的に柔らかくなり、どんな体制の転倒でも体を守ってくれます。

  • E-コンサルプラットフォーム Medii(メディー)

都会の病院でしか受けられない診療などが地方でも可能になるプラットフォーム、それがMedii(メディー)。

重い病気などを診られる専門医は少数でそのほとんどが都会の病院で勤務です。Mediiコンサルプラットフォームを導入すれば、地方の主治医と専門医がオンラインでの知識や知見の共有ができ、重い病気を抱える患者も地方で診療を受けられます。

  • 情報総合手術室「METIS」(メーティス)

METISは手術室内の各医療機器で出力される情報や記録をネットワーク上で一元管理が可能です。

この方法により医師が手術中、素早く必要な情報を得られるようになり手術の正確性・効率性のアップ、さらに外にいる熟練医師とのリアルタイムのコミュニケーションを実現します。

このようにヘルステック業界の市場はさらに活気を増し、業界の未来はさまざまな形で実現されるでしょう。

がんなどの重い病気は遺伝子情報を分析、研究することで新しい治療法の開発が進められています。

各個人が生涯的に使える電子カルテを所有し、オンライン診断やオンライン薬処方などの実現や、医療や介護の現場では患者情報を活用することで、従事者の負担軽減だけでなく緊急時に個人に合った適切な対応が可能になるでしょう。

また医療に関する膨大な情報をビッグデータとしてネットワーク上で管理し、個々の患者の症状を過去のデータから同様の症例を抜粋、迅速で適切な診断を行うことができます。

ヘルステックがさらに進んでいけば、私たちが気付くことのできない症状をヘルステック商品で発見することもできるようになったり、けがや病気の予防意識の向上で薬や通院も必要なくなる可能性もあります。

このように、ヘルステックは今後もより良い未来を提供してくれます。ヘルステック企業の取り組みが私の健康生活をさらにより良いものにしてくれるのは間違いないですよね。

【お知らせ】

当メディア(AIZINE)を運営しているAI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発会社お多福ラボでは「福をふりまく」をミッションに、スピード、提案内容、価格、全てにおいて期待を上回り、徹底的な顧客志向で小規模から大規模ソリューションまで幅広く対応しています。

御社の悩みを強みに変える仕組みづくりのお手伝いを致しますので、ぜひご相談ください。

お多福ラボコーポレートサイトへのバナー

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました