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本当にAIは税理士を追込むの?逆に税理士が人工知能を活用する手は

税理士のイメージ

税理士といえば税の面で会社の味方をしてくれる職業です。税に関する疑問を解消してくれたり、節税のためのアドバイスをしてくれたりと、非常に頼りになる存在ですよね。しかし、今この税理士はAI(人工知能)の発達によってなくなってしまうといわれています。

これはオックスフォード大学の准教授たちが発表したもので、今ある職業の内で49%がなくなってしまうという衝撃的なものでした。そして、その中には会計士などが含まれており、同様な職業である税理士も含まれていると考えられています。

そうなると、考えられる未来が訪れても困らないように、今から対策をしなくてはとなりますよね。

それでは今回は、このAI(人工知能)の発達によって税理士がどうなってしまうのか。また、そんな未来の中で生き残っていくために、税理士がAI(人工知能)を活用する方法をお話します。

将来税理士はAI(人工知能)によってなくなってしまうのかもしれない

税理士のイメージ

なぜ、税理士がAI(人工知能)によってなくなってしまうといわれるようになったのかというと、それは最初にお話したように、2013年にオックスフォード大学の准教授たちがある論文を発表したことによります。この論文は「雇用の未来」と題された論文で、現在ある職業が10~20年後にどうなるのかを予想したものでした。

これにによれば、緊急事態の管理監督者やヘルスケアソーシャルワーカーなどに責任が付きまとったり、コミュニケーションが必要な仕事などは残り、一方で会計士や小売店販売員、一般事務員など誰でもできるような処理系の仕事については、機械によって自動化されてなくなってしまうと予想されていました。

このようにこの論文は非常にインパクトのある論文でしたので、海外での会計士と似た仕事である日本の税理士についてもなくなってしまうと考えられようになったのです。

そして近年ではAI(人工知能)の発達により、さまざまな影響が出てきています。

例えば、将棋や囲碁などのプロ棋士がAI(人工知能)に負けることが起きています。有名な例では、囲碁の世界チャンピオンが完敗といってもよい結果で負けてしまいました。将棋ではコンピューターで学んだ藤井7段が快進撃を見せるなど、以前ではAI(人工知能)<プロ棋士であったのが逆転。今ではプロ棋士がAI(人工知能)から学ぶように。

これらはあくまでも一例ですが、他にもAI(人工知能)の発達によって進歩したものはたくさんあります。それらは既存のものよりも素晴らしい性能を獲得したり、新しいサービスを生んでいるのです。これについては家電売り場に行ったり、ネットで検索したりしてみれば簡単にわかるでしょう。

このような状況によって、オックスフォード大学大学の論文以外でもAI(人工知能)により税理士を含む、いくつかの職業がなくなってしまうということがいわれるようになったのです。
しかし、この意見については反対の意見もあります。

それは、確かにAI(人工知能)により税理士の仕事が一部奪われるかもしれないが、すべてが奪われるわけではないというもの。

これがなぜかといえば、税理士の仕事内容が以下の2つに分けられることによります。

  1. 定型業務
  2. 非定型業務
まず、1の定型業務というのは記帳代行や給与計算、申告書の作成などの仕事です。こちらの場合は処理系の仕事になってしまうので、おそらくは税理士からAI(人工知能)に変わられてしまう仕事でしょう。

計算をすることなどにかけてはAI(人工知能)に勝つのは難しいため、こちらをメインにとしている税理士の人は将来を考えて行動していく必要があります。現在でもITの進歩によってこれらの仕事はなくなりつつあるので急務であるといえるでしょう。

次に、2の非定型業務は税務代理や税務相談など税理士でなければできない仕事です。こちらの場合は資格を持つ税理士が判断しなくてはならなかったり、コミュニケーション能力が必要とされるのものであるので、AI(人工知能)ではなく税理士が行う必要があります。

そのため、こちらをメインにしている場合には、将来本格的に税理士の仕事をAI(人工知能)が行うようになっても問題ありません。また、1の定型業務をメインにしているのであれば、こちらをメインにするようにしていけばよいでしょう。

以上のように税理士を含む多くの仕事がAI(人工知能)にとってかわられる可能性が懸念されています。しかし、AI(人工知能)ではなく税理士にしかできない仕事もありましたよね。これからはあるので、そちらに力を入れていけば将来に何があっても問題はありません。

それでは次に、税理士がAI(人工知能)を活用していくためにはどうすればよいのかを説明していきます。

税理士がAIを活用する方法とは

AIを活用するイメージ

将来AI(人工知能)により税理士の仕事が一部取って代わられるようになっても、逆に税理士がAI(人工知能)を活用していくことは可能です。なぜなら、上でも説明しましたが、すべての税理士の仕事がAI(人工知能)にとってかわられることはないから。

では、具体的にどうしていけばよいのかというと以下の2つ。

  • AI(人工知能)が得意とする仕事はAI(人工知能)に任せる
  • 税理士は依頼者とコミュニケーションを取り、心に寄り添うようにする
AI(人工知能)が得意とする税理士の仕事は、AI(人工知能)に任せた方が効率的です。

ここに関しては処理能力の高いAI(人工知能)と張り合っても負けてしまうところであるので、勝負せずに優れた部下ができたと考えて譲るべきでしょう。

そして、減った仕事の代わりに依頼者とコミュニケーションをとることに注力していってください。依頼者である経営者のみなさんは税に対する疑問や経営上の不安などを抱えているもの。

例えば、どうしていけば節税することができるのかや、会社運営が思うようにいかないなど。そんな経営者に適切なアドバイスを行い、安心させられるのはAI(人工知能)ではなく税理士にしかできません。

したがって、これからは税務処理というよりは、コミュニケーションをいかにとっていくのかということが大切です。AI(人工知能)の発達により税理士の仕事の仕方が変わっていくことを理解しながら、進んでいきましょう。

 

税理士が働くイメージ

今回は、税理士がAI(人工知能)を活用することお話しました。それでは最後に現在の税理士の抱える問題とAI(人工知能)についてお伝えしていきます。

ご存知のように現在の日本は超高齢社会となっており、さまざまな職業でもその影響が顕著になっているでしょう。

例えば農業においては成り手が減少していたり、従事者の高齢化が問題化。これによって、耕作放棄地が増えるなどしていることはニュースなどでもよくいわれていますよね。

そして、同じようにこれは税理士にも当てはまる問題です。実際、税理士の年齢別の割合をみていくと、半分が60歳を超えている状況。もちろん、これは税理士に定年がないため、健康上の問題がなければ続けられる仕事であることも影響しています。

しかし、後継者がみつからなかったりすることで、事業継承の問題などが起こっていることは間違いないことです。しかも税理士試験に合格している人数は減っているため、全体としても人手が足りていない状況になっています。

したがって、高齢化と人手不足によって税理士業界は苦境が続くことが予測されています。しかし、この税理士の問題がAI(人工知能)によってすべて解決されるわけではないですが、助けにはなるのではないでしょうか。

ですから

「AI(人工知能)によって税理士の仕事が追い込まれる」と、まるでAI(人工知能)が悪者のような考えはやめて、AI(人工知能)という現在急速に発達している技術を使って、税理士の抱える問題を改善していく。

このように税理士はAI(人工知能)と付き合っていくべきです。

これからはAI(人工知能)の良いところを活用していきましょう。そうすれば、未来でも税理士は活躍し輝き続けることができますよね。

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